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日経平均株価 来週の見通し(7/14週):予想レンジ38,640-39,880円、選挙報道と金利警戒

来週の日経平均株価の見通し。参議院選挙の報道に注目。自公過半数割れの可能性が高まれば金利上昇を警戒。週間の予想レンジは3万8,640円-3万9,880円。同指数が原資産の株価指数CFD「日本225」の展望についてIG証券のアナリストが分かりやすく解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

・20日に参議院選挙を控えている、来週の日本株は上値の重い展開が予想される
・自公過半数割れの可能性が高まれば金利上昇を警戒、日本株の重石に
・米国株は企業決算と6月物価指数にらみの展開が予想される、調整売りを警戒
・日本225の週間予想レンジは3万8,640円-3万9,880円



日本株、上値重く2週続落

日本株の上値が重い。7月第2週の日経平均株価は前週末比マイナス0.61%、東証株価指数(TOPIX)は同比マイナス0.17%で終えた。日経平均株価の2週続落はトランプ関税リスクで市場が混乱した4月以来となる。TOPIXは6月上旬以来の2週続落となった。

国内株価指数の週間変動率:3月以降

国内株価指数の週間変動率:3月以降

ブルームバーグのデータで作成

しかし、リスク回避ムードが高まっているわけではない。米株式市場の時価総額の約80%をカバーするS&P500種株価指数は10日、最高値を更新した。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も最高値を更新する場面が見られた。

「恐怖指数」として知られるVIX指数は、16ポイント台まで低下している。日経ボラティリティ・インデックスも22ポイント台の低い水準で安定的に推移している。

VIX指数と日経ボラティリティ・インデックスのチャート:日足 年初来

VIX指数と日経ボラティリティインデックスのチャート:日足 年初来

ブルームバーグのデータで作成


日経平均株価 来週の見通し、選挙報道と金利の動きに注目

来週の日経平均株価は3万9,000円台が中心の攻防が予想される。同指数が原資産の株価指数CFD「日本225」の週間予想レンジは3万8,640-3万9,880円。

7月20日に第27回参議院議員通常選挙が控えている。今回の改選議席数は、東京選挙区の補欠選挙(欠員1)を合わせて全国で125議席。最大の焦点は、自民党と公明党合わせて過半数の50議席を確保できるかどうかにある。

レポート掲載時点での世論調査に関する各報道を見ると、「自公の過半数獲得は微妙」という内容が多く見られる。来週は選挙戦終盤となる。自公過半数割れの可能性を伝える報道が多く見られる場合は、「税制改革」を掲げる野党の政策が意識され、国内の債券市場では選挙後の財政拡張の可能性が意識されよう。この場合は、超長期ゾーンの金利に上昇の圧力が高まる可能性がある。財政懸念を意識した金利の上昇は日本株の重石となろう。

来週、日経平均株価が下値を試す場合は3万9,000円の維持が焦点となろう。テクニカルの面では、5月22日の安値と6月30日の高値のフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準3万9,325円と3万9,100円で推移している25日線の攻防に注目したい。日足チャートのRSIは「買われ過ぎ」の水準へ到達した後、低下基調にある。MACDはデッドクロスへ転じている。日経平均株価の25日線下方ブレイクは、3万9,000円割れの可能性を想定したい。実際に3万9,000円割れとなれば、サポートラインへ転換する可能性がある3万8,600円を視野に下落幅が拡大する可能性が高まろう。

参議院選挙の結果が判明するまで積極的に上値を追いづらい状況も考えるならば、日経平均株価の上昇局面では戻り売りを常に警戒したい。

日経平均株価のチャート:日足 5月以降

日経平均株価のチャート:日足 5月以降

出所:TradingView

日本株の下支え要因は米国株である。上述のとおり先週はS&P500とナスダック総合指数が最高値を更新する場面があった。個別では、AI半導体大手のエヌビディア(NVDA)とデータセンターへの巨額投資を行っているマイクロソフト(MSFT)がそれぞれ最高値を更新した。来週もこれら銘柄が強気地合いを維持すれば、国内の株式市場では関連銘柄のレーザーテックアドバンテスト東京エレクトロンディスコなど半導体関連株の買いが相場を下支えすることが予想される。外為市場で円安が進行していることで、輸出関連株の買いにも期待できよう。

国内の半導体関連株の動向

国内半導体株関連の動向

ブルームバーグのデータで作成 / 2024年末を100として指数化


米国株は企業決算と6月物価指数にらみ、調整売りを警戒

米国株の調整売りが加速する場合は、サポートラインへ転換する可能性がある3万8,600円を視野に下落幅が拡大する可能性がある(上の日足チャートを参照)。

米国株の下落要因として来週注目したいのが、企業決算と6月の物価指数である。来週15日以降、大手金融機関を中心に決算発表が本格化する。17日の引け後にはネットフリックス(NFLX)の決算も予定されている。

ファクトセットによれば、S&P500の第2四半期の利益成長率は4.8%が見込まれている(7月11日時点)。今年3月末時点の予想は9.4%増だった。一株利益(EPS)の下方修正で2023年第4四半期(4.0%)以来の低成長となる可能性がある。焦点は業績の見通しとなろう。トランプ関税の影響を警戒しアナリスト予想を下回る見通しが続く場合は、最高値圏にある米国株の調整売り要因となろう。

また、15日に6月の消費者物価指数(CPI)、16日に同月の生産者物価指数(PPI)が発表される。ブルームバーグの市場予想によれば、CPIは前月比と前年同月比でともに5月から上昇することが見込まれている。一方、PPIは前年同月比でインフレの鈍化が見込まれている。トランプ米政権が関税政策で攻勢を強めるなか、6月の物価指数が予想外に上振れる場合もまた、調整売りの要因となろう。

米国の物価指数:過去1年間

米国の物価指数:過去1年間

ブルームバーグのデータで作成 / 赤の棒グラフとドット:6月の市場予想、7月11日時点


日本225の週間見通しとテクニカル分析

週間予想レンジの下限:3万8,640円
参議院選挙の報道が日経平均株価の重石となれば、同指数が原資産の株価指数CFD「日本225」は週間予想レンジの下限3万8,640円を視野に下落相場を想定したい。このラインは、6月22日の安値3万7,957円と6月30日の高値4万860円のフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準(3万8,643円)にあたる。

下落相場で最初に注目したいのが、原市場の日経平均株価と同じく3万9,000円の維持である。3万9,066円はフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準にあたる。先週11日の安値3万9,267円の下方ブレイクは3万9,000円をトライするサインと考えたい。日本225が3万9,000円を下方ブレイクする場合は、上記の予想レンジ下限3万8,640円のトライを意識したい。

筆者の想定を超える売りで3万8,640円を下方ブレイクする場合は、3万8,800円の維持が焦点に浮上しよう。

サポートライン
・3万9,066円:フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準
・3万9,000円:サポートライン
・3万8,640円:予想レンジの下限、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準
・3万8,800円:サポートライン

週間の予想レンジ上限:3万9,880円
先週は下落したが米国株は強気相場にある。来週もこのトレンドを維持すれば日本株の下値を支えるだろう。だが、参議院選挙を控え日本株の積極的な買いは期待できない。

日本225の週間予想レンジの上限を3万9,880円と想定したい。このラインは、7月高安のフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準(3万9,876円)にあたる。フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準3万9,643円の突破は、3万9,880円をトライするサインと想定したい。

筆者の想定を超えて予想レンジの上限を突破しても、心理的節目の水準4万円付近では利益確定売りに押される展開を想定したい。

時間足(本レポートでは4時間足を採用)のRSIとストキャスティクスの動きを軸に、スーパートレンドやパラボリックSARなどのテクニカル指標を用いて売買のタイミングを見極めたい。

レジスタンスライン
・4万円:心理的節目の水準
・3万9,880円:予想レンジの上限、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準
・3万9,643円:フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準


日本225株価指数のチャート

4時間足 6月18日以降

4時間足 6月18日以降

出所:IGチャート


本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

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