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米国株見通し(8/8):ナスダック100強気維持、23600の攻防に注目、来週の米インフレ指標警戒

景気不安がくすぶるなか、主力ハイテク株の買いに支えられナスダック100が強気相場を維持している。同指数に連動する株価指数CFD「米国テク株100」は23600のラインを突破できるかが焦点に。調整売り要因として警戒したいのが来週の米インフレ指標。7月CPIと8月ミシガン期待インフレ率に注目。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

景気不安がくすぶるなかナスダックが強気相場を維持

7日の米国株式市場は強弱まちまちの展開となった。この日発動されたトランプ米政権の相互関税とそれに伴う景気不安が相場の重石となるなか、気を吐いたのがナスダック指数だった。総合指数と100指数は前日比0.3%高と小幅に上昇して終えた。

米株価指数の変動率:8月7日

米株価指数の変動率:8月7日

ブルームバーグのデータで作成


エヌビディア最高値、アップルは米投資拡大で株価上昇

マグニフィセントセブンに代表される主力ハイテク株の買いがナスダックを支えている。アップル(AAPL)は6日、米国内での生産に1000億ドルを追加投資すると発表した。同社の主力製品「iPhone」に対する追加関税が回避できるとの期待が高まり、今週の株価上昇率は8.7%と、マグニフィセントセブンのなかで最も上昇している(7日時点)。

エヌビディア(NVDA)の株価も強気相場を維持している。トランプ米大統領は6日、半導体に約100%の関税を課すと表明した一方、米国内で製造する企業は関税を免除されると説明。エヌビディアは今年4月、今後4年間で米国に最大5000億ドル相当のAIインフラ投資の計画を発表している。この計画には、最先端AI半導体「ブラックウェル」の生産も含まれる。AI半導体需要の拡大期待に関税懸念の後退も重なり、7日の市場で前日比0.75%高の180.77ドルで終え、再び最高値を更新した。また、今週の上昇率は4%と、主要指数のパフォーマンスを上回っている。

マグニフィセントセブンと主要指数の変動率:8月4日~7日

マグニフィセントセブンと主要指数の変動率:8月4日~7日

ブルームバーグのデータで作成

米国株のボラティリティ指数、VIXとVXNがともに警戒水準の「20」を下回っている状況も考えるならば、今日のナスダック100も上値のトライを意識したい。

VIXとVXNのチャート:日足 3月以降

VIXとVXNのチャート:日足 3月以降

ブルームバーグのデータで作成


さえない米国の雇用指標、来週のインフレ指標を警戒

ナスダック100は最高値圏で強気相場を維持している。だが、不意打ちの調整売りには警戒が必要だ。

米労働省が7日に発表した8月2日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は7000件増の22.6万件と、1カ月ぶりの高水準となった。低下基調にあった4週移動平均も下げ止まりの感がある。一方、失業保険継続受給者数も3.8万件増の197.4万件と、2021年11月以来の高水準となった。

7月の雇用統計とISM製造業・非製造業の雇用指数に続き、新規失業保険申請件数も労働市場の軟化を示したことは、投資家の景気不安を高める要因になりうる。

米国 新規失業保険申請件数の推移:2024年以降

米国 新規失業保険申請件数の推移:2024年以降

ブルームバーグのデータで作成

8月12日に7月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想では、インフレの粘着性が示される可能性がある。

米国 消費者物価指数(CPI)の推移:過去1年間

米国 消費者物価指数(CPI)の推移:過去1年間

ブルームバーグのデータで作成 / 赤棒グラフ・ドット:7月予想、8月8日時点

15日に発表される8月のミシガン大学期待インフレ率にも注目したい。5月を境に消費者が抱く1年先のインフレ期待は低下している。しかし、ニューヨーク連銀の月次調査によれば、7月の1年先インフレ期待は3.09%と、前月の3.02%から上昇した。

レポート掲載時点で8月期待インフレ率のブルームバーグ予想は出ていないが、CPIとともに予想外に上昇する場合は、インフレと景気の後退が同時に進行する「スタグフレーション」の懸念を高める要因になり得る。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待も後退することが予想される。インフレ指標の上振れは、ナスダックの調整売り要因として警戒したい。

NY連銀調査 1年先期待インフレ率の推移:2024年以降

NY連銀調査 1年先期待インフレ率の推移:2024年以降

ブルームバーグのデータで作成


米国テク株100の見通しとテクニカル分析

23600の攻防
ナスダック100のトレンドを日足チャートで確認すると、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準で反発し、25日線の下方ブレイクは「だまし」に終わった。MACDはゼロラインを上回る水準にある。RSIも50を上回っている。いずれの状況もナスダック100の地合いの強さを示唆している。よって今の焦点は、新たな上値水準の見極めにある。

ナスダック100は現在、23600のラインを意識している。同指数を原資産とする株価指数CFD「米国テク株100」も上昇基調のトレンドチャネルを維持し、23600ラインを意識する状況にある。フィボナッチ・エクステンション100%の水準23556の突破は、23600をトライするサインとなろう。

今日以降、米国テク株100が23600台の攻防へシフトする場合は、7月31日の取引時間中の高値23700が視野に入ろう。

レジスタンスライン
・23700:7月31日の取引時間中の高値水準
・23600:ナスダック100のレジスタンスライン
・23556:フィボナッチ・エクステンション100%

3つのサポートライン
調整売りで米国テク株100が反落する場合は、以下にまとめた100ポイント幅のサポートラインの攻防に注目したい(1時間足チャートの赤矢印を参照)。いずれも下値支持線へ転換する可能性がある。

8日の市場で23200のラインを下抜けて終わる場合は、来週の調整売り加速を警戒したい。そのきっかけとなり得るのが、前述した7月CPIと8月ミシガン大学期待インフレ率(速報値)となろう。

サポートライン
・23400
・23300
・23200


ナスダック100のチャート:日足 6月以降

ナスダック100のチャート:日足 6月以降

出典:TradingView

米国テク株100のチャート:1時間足 7月下旬以降

米国テク株100のチャート:1時間足 7月下旬以降

出典:IG / TradingView


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