米国株 週間見通し(4/20週): 最高値更新が続くS&P500、焦点はAI相場ラリーの持続性
IG証券のアナリストによるS&P500の週間展望。焦点はAI相場ラリーの持続性。株価指数CFD「米国500」の週間想定レンジは7000-7400。
要点
- 米株式市場は中東相場からAI相場ラリーへ急旋回。S&P500は心理的節目の水準7000のみならず7100をも突破した。一方、ナスダックは13連騰を達成。強気相場が鮮明となった
- ASML・TSMCは売上高見通しを上方修正した。情報技術セクターは堅調な利益予想を維持し、半導体セクターは割安感が意識されやすい状況にある。来週もAI相場ラリーが続くことが予想される
- S&P500の株価指数CFD「米国500」の週間想定レンジは7000~7400
S&P500とナスダック、連日の最高値更新
先週(13日~17日)の米株式市場では、S&P500とナスダックが連日で最高値を更新した。
S&P500は15日の米株式市場で心理的節目の7000を突破。17日の市場ではさらに騰勢を強め、7100台乗せを達成し7126.06で終えた。週次の上昇率は4.5%と、昨年5月12日~16日週(5.3%高)以来の大幅上昇となった。一方、ナスダック総合指数と100指数は13連騰を達成した。
週次では主要3指数が3週続伸で終え、米株式市場では強気相場が鮮明となった。
米株価指数 週次騰落率:2026年1月以降~4月17日の週まで
来週もAI相場ラリー継続か
15日のIG米国株レポートで指摘した通り、4月の米株式市場は中東相場からAI相場へ急旋回している。
関連レポート
・米国株 見通し(4/15):エヌビディア10連騰、半導体株相場へ急旋回 S&P500は7000突破を意識
この点についてS&P500セクター別パフォーマンスで確認すると、中東の地政学リスクを受け独り勝ちの状態だったエネルギーセクターが、4月以降は一転して一人負けの状況に転じている(赤矢印を参照)。代わりにエヌビディア(NVDA)など大手半導体関連企業が属する情報技術セクターが、指数(S&P500・ナスダック)上昇のけん引役に躍り出ている。
詳細を見ると、半導体・半導体製造装置(以下、半導体セクター)が情報技術セクターの上昇をけん引していることが分かる。この点はSOX指数の月初来上昇率が25.9%と、2002年11月の26.6%高以来となる大幅上昇で終えたことと整合的だ(緑矢印を参照)。
「SaaSの死」に直面していたソフトウェアセクターの買い戻しやITサービスセクターが反発している状況も考えるならば、米株式市場で「AI相場ラリー」が復活している。
S&P500セクター別パフォーマンス:4月1日~17日
来週の米株式市場でもAI相場ラリーが続く可能性がある。そう考える理由の1つが、ASMLホールディングスと台湾積体電路製造(TSMC)の決算だ。
オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングスが15日発表した1-3月期決算では、売上高が88億ユーロ、純利益が28億ユーロ(前年同期比+17%)と堅調な内容となった。また、26年通期の売上高見通しは360億~400億ユーロと、1月時点の見通し340億~390億ユーロから上方修正された。
半導体受託生産で世界最大手のTSMCは16日、1-3月期決算を発表した。売上高は前年同期比35%増の1兆1341億台湾ドルだった。純利益は同比58%増の5725億台湾ドルと、8四半期連続で2桁成長を達成した。また、通年の売上高(米ドルベース)については+30%超と強気の見通しを示した。ASMLとTSMCがそろって強気の売上高見通しを示したことは、堅調な半導体需要を期待させる。
情報技術セクターの業績見通しにも注目したい。来週以降、米株式市場では2026年第1四半期(Q1)決算が本格化する。ファクトセットによれば、情報技術セクターのQ1利益(EPS)成長率は前年同期比+45%と、S&P500全体の同比+13%を大きく上回る。売上高成長率も同比+27%と他のセクターおよびS&P500と比較して突出している。
S&Pセクター別 Q1の業績見通し
また、 バリュエーションと利益予想の面で、今の半導体セクターは買われやすい状況にある。ブルームバーグのデータによれば、米株高を主導している半導体セクターの予想PERは直近で21倍と、AI相場の株高トレンドが発生した2023年以降で割安感が意識されやすい水準にある。一方、予想EPSはイラン戦争を受けてもなお堅調な伸びが予想されている。この点はS&P500全体でも同様だ。
上で述べた状況を踏まえれば、来週の米株式市場でも半導体セクター中心のAI相場がS&P500の強気相場をけん引することが予想される。株価指数CFD「米国500」は、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。
半導体セクターの予想PER:2022年以降
S&P500と半導体セクター予想EPS:2025年以降
米国500のチャート分析、週間想定レンジ7000~7400
上限予想:7400
来週もAI相場ラリーが続けば、米国500は各節目の水準を意識しながら、新たなレジスタンスポイント探る展開が予想される。
テクニカル面での焦点は、フィボナッチ・エクスパンション161.8%の水準7241の攻防だ。エクスパンション100%水準(7045)がレジスタンスラインとして意識された経緯があることを踏まえれば(4時間足 黒矢印を参照)、161.8%の水準でも同じ状況が予想される。まずは、先週の高値水準7150レベルと次の節目水準7200ラインの攻防に注目したい。
米国500がエクスパンション161.8%を突破すれば、7300ラインのトライが視野に入ろう。4時間RSIは買われ過ぎの水準にある。原市場のS&P500は4月に入りすでに597ポイント高と短期間で急騰し、過熱感が意識されやすい局面にある。エクスパンション161.8%または7300で一度反落する展開を想定しておきたい。
しかし、AI相場ラリーが続けば、調整の反落が見られても下値は限定的となろう。直近3週間のS&P500の平均上昇率は3.8%。17日の米国500の終値7126から3.8%上は7400にあたる。現在の強気相場がさらに加速する可能性を考慮し、来週は7400までの上昇を想定しておきたい。
注目のチャート水準:レジスタンス
・7400:上限予想
・7300:節目水準
・7241:フィボナッチ・エクスパンション161.8%
・7200:節目水準
・7150:先週の高値水準
下限予想:7000
S&P500のトレンドを日足チャートで確認すると、25日線との乖離率が6.6%、50日線との乖離率は5.3%に達している。RSIも73と買われ過ぎの水準に到達し、短期的な過熱相場が意識されやすい状況にある。
S&P500 日足チャート:2025年7月以降
前述の米国500の4時間RSIもこの点を示唆している。過熱相場を意識した反落局面では、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。
上値トライと同じく反落の局面でも各節目水準の攻防に注目したい。7100を下方ブレイクすれば、サポート転換の兆しが見られる心理的節目の水準7000を来週の下限と想定し、この節目ラインがサポート転換すれば、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。
注目のチャート水準:サポート
・7100:節目水準
・7000:下限予想、心理的節目の水準
米国500の4時間足チャート:3月27日以降
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