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米国株 週間見通し(12~16日):S&P500最高値、節目の7000視野もCPI警戒

IG証券のアナリストによる米国株の週間見通し。S&P500は最高値更新で心理的節目の7000が視野に。今週の注目材料は米CPI。インフレ懸念が高まる場合は調整売りを警戒。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 米国株が強気相場を維持している。NYダウとラッセル2000の最高値更新は、株高のすそ野が広がっていることを示唆。米ボラティリティ指数が低水準で推移している状況も考えるならば、今週も強気相場が予想される
  • S&P500も最高値を更新、今週も強気相場維持なら株価指数CFD「米国500」は心理的節目7000の攻防が焦点となろう
  • 一方、米国500の反落局面は押し目買いの好機と捉えたい。今週は6880レベルまでの下落を想定したい。13日に昨年12月の米CPIがある。インフレ懸念を高める内容ならば、調整売りの要因として警戒したい



最高値更新、広がる株高のすそ野

米国株が強気相場を維持している。先週の株式市場では、時価総額の約80%をカバーするS&P500種株価指数が1.6%の上昇で終えた。9日の取引では終値で6966.28へ上昇し、過去最高値を更新した。

NYダウは週次2.3%高と、主要3指数の中で最も上昇した。9日は4万9504.07ドルで終え、S&P500と同じく最高値を更新した。

米主要3指数の週間変動率:昨年12月以降

米主要3指数の週間変動率:昨年11月以降

ブルームバーグのデータを基に作成

注目すべきは、中小型株の指数ラッセル2000だ。先週は4.6%の上昇と、主要3指数のパフォーマンスを上回った。9日の市場では終値で2624.224と最高値を更新。前述のNYダウの上昇も考えるならば、これまでのようなAI銘柄に依存した歪な株高から、出遅れ感の強い優良な中小型株やバリュー株にまで買いのすそ野が広がっていることを示唆している。

米株価指数の週間変動率:1月5日~9日の週

米株価指数の週間変動率:1月5日~9日の週

ブルームバーグのデータを基に作成

AI銘柄以外に買いが広がる状況は、S&Pのセクター別パフォーマンスでも確認できる。先週は景気敏感セクターの買いがS&P500の上昇を主導した。一方、主力のハイテク株が属する情報技術セクターはほぼ横ばいで終えた。

S&Pセクター別パフォーマンス:1月5日~9日の週

S&Pセクター別パフォーマンス:1月5日~9日の週

ブルームバーグのデータを基に作成


焦点は米インフレ、13日にCPI、調整売り警戒

今週、米国株の変動要因として注目したいのが、インフレ指標だ。13日に消費者物価指数(CPI / 昨年12月)が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想によれば、前年同月比のコア指数でインフレの粘着性が示される可能性がある。

米国 消費者物価指数(CPI) の動向:直近1年間

米国 消費者物価指数(CPI) の動向:直近1年間

ブルームバーグのデータを基に作成

先週は、インフレ期待の上昇を示すデータが相次いだ。米ニューヨーク連銀の月次調査によれば、昨年12月の1年先インフレ期待は3.4%と、11月の3.2%から上昇した。1月のミシガン大学調査でも、1年先の期待インフレ率(速報値)が4.2%と、12月確報値から横ばいながらもブルームバーグ予想の4.1%を上回った一方、5-10年先も3.2%から3.4%へ上昇した。

期待インフレ率の動向:2025年以降

期待インフレ率の動向:2025年以降

ブルームバーグのデータを基に作成

また、昨年12月の雇用統計では、前年同期比の平均時給が3.8%と11月の3.6%から加速し、賃金インフレの根強さも確認された。こうした環境下でCPIがインフレの粘着性を示す内容となれば、米連邦準備制度理事会(FRB)は雇用よりもインフレ重視の姿勢に傾くとの思惑が強まろう。

OIS市場では、利下げ期待がジリジリと後退している。レポート掲載時点では、今年最初の利下げ時期が6月になると予想されている。昨年12月下旬は4月の利下げが意識されていた。

今年の利下げ見通しで米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者の見解が割れていることが、昨年12月のドットチャートで示された。今週14日には昨年11月の生産者物価指数(PPI)も発表される。CPIやPPIでインフレの粘着性が確認される場合は、利下げ期待の後退による調整売りを警戒したい。

米政策金利 2026年の見通し

米政策金利 2026年の見通し

ブルームバーグ、OIS市場のデータを基に作成 / 12日午後12時時点


米国500の週間見通しとテクニカル分析

心理的節目の7000が視野に
今週もS&P500が強気相場を維持する場合、同指数を原資産とする株価指数CFD「米国500」の焦点は、心理的節目7000の攻防となろう。9日高値6978の突破は、7000をトライするサインとなろう。

米国500が7000を突破した後、この水準がサポートラインに転換すれば、さらなる上値トライのサインと考えたい。この場合は、2つのフィボナッチ・エクステンション100%の水準7030と7050の攻防に注目したい。後者の水準7050レベルを今週の上限と予想する。

チャートポイント
・7050:フィボナッチ・エクステンション100%
・7030:フィボナッチ・エクステンション100%
・7000:心理的節目のライン
・6978:1月9日の高値

反落は押し目買いの好機
週明けの米国500は売り先行でスタートした。他の米株価指数CFDも売りスタートとなった状況は、短期的な相場の過熱感を意識した動きと言える。前述の米物価指数でインフレの粘着性が示される場合は、調整売りを警戒したい。

しかし、NYダウやラッセル2000の上昇拡大は、株高のすそ野が広がっていることを示唆している。また、トランプ米政権によるベネズエラへの攻撃やイランの混乱など地政学リスクがくすぶる中でもVIXが14.49、VXNが19.06とそれぞれ低水準で推移している状況は、投資家の心理が落ち着いていることを示している。米国500の反落局面は、押し目買いの好機と考えたい。

VIX・VXNの日足チャート:昨年3月以降

VIX・VXNの日足チャート:昨年3月以降

ブルームバーグのデータを基に作成

押し目買いを仕掛ける水準として、今週は6920、6900、6880の攻防に注目したい。6920下には10日線が推移している。6880上には25日線が推移している。いずれのラインもテクニカルの面で下値の水準として意識されやすい状況にある。

後者の6880を今週の下限と予想する。6900の下方ブレイクは、6880をトライするサインと捉えたい。

チャートポイント
・6920:直下に10日線
・6900:サポートライン
・6880:上に25日線、今週の下限予想


米国500の日足チャート:昨年11月以降

米国500の日足チャート:昨年11月以降

TradingView提供のチャート


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