日経平均、1年1か月ぶり最高値 4万2718円 AI期待の半導体株牽引
日経平均株価は12日に3連休前比897円高となって2024年7月以来の最高値更新を果たした。AIブームが業績への期待を高めている。

日経平均株価をめぐる楽観ムードが強まっている。日経平均の12日の終値は3連休前比897.69円高の4万2718.17円。2024年7月につけた最高値を更新した。ソフトバンクグループなど半導体関連の値がさ株3社がそろって大きく上昇。人工知能(AI)ブーム継続への期待が日経平均を押し上げる結果となった。また225銘柄中の8割近くが上昇しており、日本株全体への期待の大きさも感じさせる。一方、日経平均の今後の見通しをめぐっては、12日夜に発表されるアメリカの7月の消費者物価指数(CPI)が投資家心理を冷やすことも考えられる。日経平均は12日に最高値をクリアしたことで達成感が出る可能性もあり、底堅さが試されることになりそうだ。
日経平均株価は897円高で最高値更新 米中関税引き下げ90日間延長を好感
日経平均株価(N225)が最高値を塗り替えるのは、2024年7月11日(4万2224.02円)以来。前日の米国株式市場は前週末比0.25%安となり、最高値から後退していたが、日本の株式市場では楽観ムードが勝った形だ。ドナルド・トランプ大統領が米国東部時間の11日夜、自身のSNSトゥルース・ソーシャルヘの投稿で、中国との関税協議で5月に合意した関税大幅引き下げの期限を90日間延長する大統領令に署名したと発表したことなどが好材料視された。


また、12日の株式市場では日経平均を構成する225銘柄中174銘柄が上昇。幅広い銘柄が日経平均の値上がりに貢献した形だ。上昇率のトップは三井金属鉱業(5706)の12.89%高で、8日の2025年4-6月期決算発表に際して、2026年3月通期の営業利益の見通しを上方修正したことなどが好感された。スマートフォンや通信インフラ、AIデータセンターなどで用いられる銅箔などを手掛ける機能材料事業の販売増加を見込んだ結果だという。AIブームが企業業績への期待を高める中で、日経平均の上昇が勢いづいたといえそうだ。
米国の7月CPIは波乱も 中国はエヌビディアのH20の購入手控えを要請
一方、日経平均の今後の見通しは、日本時間12日午後9時30分に発表される米国の7月CPIで揺れる可能性がある。物価上昇率の過熱が感じられれば、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ見通しが後退し、米国株安を通じて日経平均をめぐる投資家心理を悪くするおそれがあるためだ。逆に物価上昇に落ち着きが感じられた場合でも、ドル円相場(USD/JPY)で円高が進行して日経平均を下押しするシナリオが考えられる。
日経平均は直近の5営業日で2427円上昇しており、1年1か月ぶりに最高値を超えたことで達成感が生じ、利益確定の売りが出やすくなることも想定されそうだ。また日本時間12日午後にはブルームバーグが、米国の半導体大手NVIDIA(エヌビディア、NVDA)が中国向けに開発した半導体「H20」について、中国当局が中国企業に対して使用を控えるよう求める指針を出したと報道。12日の米国市場での波乱要因になる可能性もあり、日本の半導体株の値動きに悪影響を与える可能性もある。
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