日経平均、エヌビディア決算で急落も 週次1304円下落 金利高重荷
日経平均は長期金利高を背景として大幅安。株高の裾野は広がっているが、20日のエヌビディア決算が波乱要因になる恐れがある。
日経平均株価が急落に見舞われた。日経平均の15日の終値は1週間前比1304.36円安。13日につけた6万3000円台の最高値から大きく転落した。日経平均株価への影響度が大きい値がさ株が軒並み下落する値動きで、日本の長期金利(10年物国債利回り)が約29年ぶりの高水準に達していることが影響していそうだ。15日の取引では半導体株も大きく値を下げており、株式市場での人工知能(AI)ブームの脆さも感じられた。一方、15日までの週次の取引では株価上昇の裾野の広がりも続いた。ドル円相場で円高の流れが止まったことも好材料で、企業収益への期待は高まっている。ただ、ホルムズ海峡封鎖の長期化は引き続き、投資家心理を重くしている。また20日に行われる米半導体大手NVIDIA(エヌビディア)の決算発表は日本株にとっても波乱要因になる恐れがあり、日経平均が急落に見舞われるリスクも強まっていそうだ。
日経平均株価は週次1304円下落 6万3272.11円の最高値から転落
日経平均株価(N225)の15日の終値は前日比では1244.76円安の6万1409.29円。ブルームバーグによると、週明け11日の取引時間中に6万3385.04円まで値上がりする場面があったほか、13日には終値ベースでの最高値(6万3272.11円)に到達していたが、14日と15日の続落で合計1862.82円安となった。
日経平均が最高値から転落した背景には長期金利の上昇がありそうだ。ブルームバーグによると、長期金利は14日の終値で2.623%となり、1997年7月2日以来の2.6%台を記録。さらに翌15日の終値は2.707%まで上昇し、同年6月25日(2.723%)以来、28年10か月ぶりの高水準となっている。原油高を背景として日本銀行の利上げ見通しが強まっていることなどが影響した。長期金利上昇は株式投資の魅力を相対的に低くする、日経平均にとっての逆風と位置付けられる。
半導体株の上昇も限界か? データセンター需要に原材料不足懸念
また15日の値動きに限ってみれば、AIブームによる株価上昇の限界も垣間見えた。15日はアドバンテストが前日比7.88%安となったほか、半導体製造装置のSCREENホールディングス(7735)が7.13%安、半導体検査装置のレーザーテック(6920)が5.30%安、ルネサス・エレクトロニクス(6723)が5.37%安とそれぞれ急落。データセンターに用いられる光ファイバー事業が好調なフジクラ(5803)が14日の取引時間中に発表した2027年3月期の最終減益見通しが投資家心理を冷やしたようだ。フジクラは、光ケーブルの急激な増産の結果、「水素などの一部の原材料調達が追い付かなくなる懸念がある」としており、需要拡大に対応しきれない状況を示唆している。
日経平均構成銘柄の59%が週次で値上がり 株高の裾野に広がり
一方、15日までの週次の値動きでは株価上昇の裾野の広さも確認された。ブルームバーグによると、日経平均は週次て急落したものの、日経平均を構成する225銘柄の59%にあたる133銘柄が値上がり。東京証券取引所全体の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)の15日の終値は週次0.90%高で3週続伸だった。TOPIXの33業種別指数では、前週と同じ22業種が値上がりしている。
円高進行は停止 日経平均構成銘柄の収益性への期待は拡大
またドル円相場(USD/JPY)で円高の流れが止まったことも、海外で稼ぐ日本企業の業績にとっては安心材料だ。ブルームバーグによると、ドル円相場は4月30日以降の日本政府による為替介入とみられる値動きを経て、6日には1ドル=155.04円まで円高が進む場面もあったが、15日の東京株式市場の取引時間中は158円台半ばで推移。ニューヨーク市場の終値でも158.74円となっている。
こうした中、日経平均構成銘柄の収益性に対する期待は、日経平均が下落する中でも高まった。ブルームバーグによると、日経平均構成銘柄の今後12か月の予想1株当た利益(EPS)は15日段階で2615円。1週間前の8日との比較で3.09%増となっている。日経平均の水準と予想1株当たり利益から算出される株価収益率(PER)は15日段階で23.5倍となっており、7日につけたAIブームが本格化した2023年以降の最大値(24.8倍)からは割高感が和らいでいる。
ホルムズ海峡封鎖解消への進展はなし エヌビディア決算で日経平均急落も
ただ、日本経済にとっての最大の懸念材料であるイラン戦争に伴うホルムズ海峡封鎖は解消のめどが立っていない。原油価格の高止まりや原材料の調達難などが深刻化すれば、投資家心理を冷やす要因になりそうだ。14、15日に中国で行われた米中首脳会談はホルムズ海峡問題で目立った進展はなく、15日の米国の株式市場ではS&P500種株価指数(SPX)が急落した。
また米国のエヌビディアが20日夕方(日本時間21日早朝)に行う2026年2-4月期決算発表は日本の半導体株にとっても波乱要因になる恐れがある。エヌビディアが示す5-7月期の業績見通しは投資家の高い期待に届かない可能性があり、エヌビディアとの取引関係が材料視されやすいアドバンテストなど日本の半導体株をめぐる投資家心理が悪化して、日経平均の急落の引き金を引く展開も想定されそうだ。
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