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ユーロ円相場、161円台再突入も 3日CPI ECBは利下げ確実見通し

ユーロ圏の5月CPIは物価上昇率が低下する見通し。ECBの5日までの理事会での利下げが確実視される中、ユーロ安要因として働きそうだ。

ユーロ円相場、161円台再突入も 3日CPI ECBは利下げ確実見通し 出所:Adobe Images

ユーロ円相場でユーロ安が進行する可能性が出ている。3日に発表されるユーロ圏の5月の消費者物価指数(CPI)は物価上昇率が4月から低下する見通し。欧州中央銀行(ECB)の4、5日の理事会での利下げが確実視される中、今後の追加利下げの確度を高めるユーロ安要因として働きそうだ。1ユーロ=163円台で推移しているユーロ円相場が161円台に再突入することも想定される。一方、2025年のFX市場では、アメリカのドナルド・トランプ大統領の高関税政策を背景として、安全資産とみなされる円とユーロがともに買われてきた。FX市場でトランプ氏の動向への注目が高まった場合には、ユーロ円相場の値動きが小さくなることも考えられそうだ。

ユーロ圏の5月CPIは総合指数の伸び率が2.0%まで低下の見通し

欧州連合(EU)統計局は日本時間3日午後6時に5月CPIを発表する。ブルームバーグがまとめた市場予想によると、総合指数の伸び率は前年同月比2.0%となり、前月(4月)の2.2%から低下する見通し。食品とエネルギー、酒類、タバコを除いたコア指数の伸び率は2.5%となり、やはり前月(2.7%)から物価上昇が減速する形となる。ユーロ圏のCPIは5月2日に発表された4月分のデータが市場予想を上回る強さだったが、今回発表の5月のデータでは改めて物価上昇鎮静化が見込まれている形だ。

ユーロ圏の消費者物価指数の伸び率と政策金利の推移のグラフ

ECBは5日までの理事会での利下げが確実 年内は2、3回の利下げか

こうしたユーロ圏の物価動向はECBの利下げの確度を高めそうだ。ECBが5日までの日程で開く理事会は政策金利の0.25%幅での引き下げが確実視されている情勢。ブルームバーグによると、金融市場では年内に6月を含めて5回ある理事会のうち、2-3回で利下げが行われると見込まれている。5月CPIで予想通りに物価上昇の落ち着きがみられた場合には、こうした利下げの確度をさらに高めるユーロ安要因になることが考えられる。

ECBの12月の政策金利の水準の推移のグラフ

ユーロ円相場は163円台で推移 今後は161円台再突入の可能性も

ユーロ円相場(EUR/JPY)は日本時間2日午前の取引では1ユーロ=163円台前半で推移。5月29日につけた164.26円からユーロ安が進んでいる。ブルームバーグによると、ユーロ円相場はトランプ氏がEU製品への50%関税を表明した23日には161.09円までユーロ安が進んでおり、5月CPIやECB理事会を経て、ユーロ円相場が再び161円台に突入することも想定されそうだ。

ユーロ円相場の推移と主な出来事のグラフ

またユーロ円相場には日本の物価動向も影響する。5月30日に発表された5月の東京都区部CPI(中旬速報値)は伸び率が市場予想を超え、物価上昇の根強さを感じさせる結果。物価上昇率の低下が進むユーロ圏との対照的な日本の物価動向は、やはりユーロ円相場での円高ユーロ安要因だといえる。

トランプ氏の高関税をめぐる混乱はユーロ買いの材料 ユーロ円の値動き縮小も

一方、このところの金融市場を揺らしてきたトランプ氏の高関税政策はユーロ円相場の値動きを小さくしている側面がある。ユーロと円はともにFX市場での安全資産とみなされ、トランプ氏を震源として世界経済が混乱するとの見通しが強まると、ともにドルに対して買われる傾向があるためだ。ブルームバーグによると、ユーロの対ドル相場(EUR/USD)は4月21日には1ユーロ=1.1573ドルをつけ、2021年11月10日(1.1595ドル)以来のユーロ高水準に到達。円の対ドル相場も1月10日から4月22日にかけて13%超の円高が進む局面があった。直近の1か月の値動きでも、ユーロの対ドル相場と円の対ドル相場は足並みをそろえた値動きといえる。

ユーロ、円、ポンド、豪ドルの対ドルレートの推移のグラフ

このためトランプ氏が高関税政策をめぐる言動を激化させるなどして世界経済の見通しへの不安が強まった場合には、ユーロ圏の物価やECBの利下げ動向に対する注目度が薄れることも考えられる。米国と中国は5月12日には関税の大幅引き下げで合意したものの、トランプ氏は30日には中国が合意内容に違反していると批判。さらに鉄鋼やアルミニウムに対する関税を6月4日から50%に引き上げるとも表明した。トランプ氏が今後もFX市場に波乱材料を提供すれば、ユーロ圏の物価上昇鎮静化の見通しによるユーロ安の流れが覆い隠されることも想定されそうだ。


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