MACDは、相場の勢いを確認するためのテクニカル指標です。2本の移動平均線の動向で相場の状況を判断します。相場が上昇しすぎて加熱のシグナルが示現する場合は売り、逆に売られすぎのシグナルが示現する場合は買いを仕掛けます。
2つの移動平均線が近付いている状況を「収束」といいます。逆に拡大している時は「拡散」といいます。
MACDを使用する際は、以下3つの点に注目する必要があります。
MACDでは、価格の変化に敏感なMACDラインがシグナルラインを下から上にブレイクした時に買いのシグナルが示現したと考えます。一方、MACDラインがシグナルラインを下にブレイクした時に売りシグナルが示現したと考えます。また、MACDは2つの移動平均線の差をヒストグラムで表示します。
MACDは多くの投資家に使用されているテクニカル指標のひとつです。その人気の理由は、２つの移動平均を用いて相場の強さが簡単に理解できることにあります。また、MACDはトレンドだけでなく、売買のシグナルとしても活用されます。
投資家は時に単純な移動平均線で売買シグナルを見つけようとします。しかし、単純な移動平均線は遅行性の指標であるため、現在の市場のトレンドを正確に反映しているわけではありません。一方、MACDは現在の状況を示すテクニカル指標です。この点も多くの投資家がMACDを多用する理由のひとつです。
しかし、他のテクニカル指標と同じくMACDにも欠点があります。
例えばMACDラインで用いるのは26日移動平均線です。このため短期的なトレードに適している一方、中長期のトレードには適さないという欠点があります。
MACDがトレンドフォロー系の指標であることも欠点のひとつです。トレンドフォローであるがゆえに、トレンド発生前ではなく発生時に売買シグナルが点灯します。将来のトレンドを予想する場合、MACDよりも他の指標を用いた方がよいでしょう。
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