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【米国株】S&P500週間見通し(7/28週):6300-6500予想、FRB議長会見とハイテク決算に注目

S&P500の週間見通し。今週はパウエルFRB議長の会見とハイテク決算に注目。株価指数CFD「米国500」の売買ポイントについて、IG証券のアナリストが分かりやすく解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

・強気相場を維持する米国株、S&P500は連日で最高値を更新
・米FOMC、パウエル議長の会見で利下げ時期を見極め
・マグニフィセントセブンの決算もS&P500の変動要因に
・米国500の週間予想レンジは6,300-6,500ポイント



強気相場を維持する米国株、S&P500は連日で最高値更新

7月第4週の米国株も強気相場を維持した。多くの機関投資家が運用のベンチマークにするS&P500種株価指数は5日連続で続伸し、連日で最高値を更新した。週間の上昇率も前週末比1.46%高と、主要指数のなかで最も上昇した。「恐怖指数」として知られるVIX指数は14ポイント台へ低下した。

米株価指数 週間の変動率:7月第4週

米株価指数 週間の変動率:7月第4週

ブルームバーグのデータで作成


米FOMC、焦点はパウエル議長の政策姿勢

29日~30日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。トランプ大統領は米連邦準備制度理事会(FRB)に利下げを要求している。直近の言動を考慮すると、ボウマン副議長とウォラー理事は利下げを支持する可能性がある。一方、パウエルFRB議長は利下げの判断を巡り慎重姿勢を維持している。7月会合では利下げを見送る公算が大きい。

パウエルFRB議長が慎重姿勢を維持する理由は、関税がインフレに与える影響を見極める必要があるからだ。 6月の消費者物価指数(CPI)は前年同期比で2.7%と、5月の2.4%から伸びが加速した。コア指数も同比2.8%から2.9%となりインフレの粘着性を示した。

31日に米FRBが重視する6月の個人消費価格指数(PCEデフレーター)が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想では、トレンドを示す前年同月比で2.5%と、前月の2.3%から伸びが加速する見通しにある。前月比も総合・コアともに0.3%の上昇が見込まれており、CPIと同じくインフレの粘着性が示される可能性がある。

米PCEデフレーターの推移:直近1年間

米PCEデフレーターの推移:直近1年間

ブルームバーグのデータで作成 / 赤棒グラフ・ドット:6月の予想

今回の焦点は、利下げ時期の見極めにある。市場参加者は、パウエルFRB議長の会見でそのヒントを得ようとするだろう。

現状、短期金融市場では9月FOMCでの利下げを意識している。25日時点での利下げ確率は60%台にある。しかし、7月に入り市場の思惑が再び揺れている。パウエルFRB議長が関税によるインフレ再燃の可能性に言及し、また労働市場を含めた経済について強気の見通しを示せば、9月利下げ期待が後退する要因となろう。

パウエルFRB議長の会見が ”タカ派” と米株式市場で受け止められる場合、連日で最高値を更新してきたS&P500は調整売りに直面する展開を想定したい。上記のPCEデフレーターや8月1日の7月米雇用統計がいずれも予想を上回る場合は、週後半に下落幅が拡大する展開を警戒したい。

9月FOMCの利下げ確率の推移:5月以降

9月FOMCの利下げ確率の推移:5月以降

ブルームバーグのデータで作成 / OISに基づく予想確率、7月25日時点
※マイナス:利下げ


30日のメタとマイクロソフト、31日のアマゾンとアップルの決算も焦点に

今週も企業決算にらみの展開となろう。30日にメタ・プラットフォームズ(META)とマイクロソフト(MSFT)、31日の引け後にアマゾン・ドットコム(AMZN)とアップル(AAPL)が決算を発表する。マグニフィセントセブンに属するこれらハイテク企業の決算も、S&P500の強気相場維持の鍵を握るだろう。

マグニフィセントセブンの月初来パフォーマンスを確認すると、明暗が分かれ始めていることが分かる。アナリスト予想を上回る決算だったアルファベット(GOOGL)の上昇率がエヌビディア(NVDA)に迫っている。対照的にアナリスト予想を下回り、かつ今後四半期は厳しい状況に直面する可能性があるテスラ(TSLA)の株価は24日の市場で急落した。アルファベットとテスラの株価動向は決算の重要性を示した。

マグニフィセントセブンのパフォーマンス:月初来

マグニフィセントセブンのパフォーマンス:月初来

ブルームバーグのデータで作成 / 7月25日時点

今週のマグニフィセントセブンの決算が総じてアナリスト予想を上回る場合、S&P500は強気相場を維持することが予想される。この場合は、以下で述べるレジスタンスラインの攻防に注目したい。

しかし、連日の最高値更新で短期的な上昇の過熱感が高まっている。マグニフィセントセブンの決算が総じてアナリスト予想を下回る場合、特に業績見通しが投資家の失望を誘う場合は調整売りの材料となろう。“タカ派”のパウエル会見とさえないマグニフィセントセブンの決算が重なれば、週後半の調整売りの進行を警戒したい。

各ハイテク企業の売上高と1株利益の予想

各ハイテク企業の売上高と1株利益の予想

出所:ブルームバーグ / 7月27日時点


米国500の週間見通しとテクニカル分析

週間予想レンジの上限:6,500
日足チャートでS&P500のトレンドを確認すると、上昇基調のトレンドチャネル内で推移し、一目均衡表の遅行線のトレンドは、相場の強気地合いを示唆している。S&P500が6,400のラインを突破し、かつこのラインがサポートラインへ転換すれば、同指数を原資産とする株価指数CFD「米国500」は今週、6,500を視野に上昇幅の拡大を想定したい。フィボナッチ・エクステンション161.8%にあたるこの水準を、週間予想レンジの上限と想定したい。

米国500が6,500をトライするサインとして、フィボナッチ・エクステンション100%および127.2%の攻防に注目したい。後者の6,454レベルの突破は、6,500をトライするサインとなろう。

レジスタンスライン:1時間足
・6,500:予想レンジの上限、フィボナッチ・エクステンション161.8%
・6,454:フィボナッチ・エクステンション127.2%
・6,417:フィボナッチ・エクステンション100%
・6,400:レジスタンスライン

週間予想レンジの下限:6,300
S&P500の日足RSIは「買われ過ぎの水準」で推移している(日足チャート、黒矢印を参照)。短期的な上昇の過熱感が意識されやすい状況にある。パウエルFRB議長がインフレ再燃のリスクと経済の底堅さに言及し、かつマグニフィセントセブンの決算が総じてアナリスト予想を下回る場合は、高値警戒感を意識した下落相場を警戒したい。

今週の米国500の下限を6,300と想定したい。この水準には、サポートラインとして直近のS&P500を支えている一目均衡表の転換線が上昇している(日足チャートを参照)。

米国500が6,300を目指すサインとして、以下で取り上げている3つのサポートラインの攻防に注目したい。いずれもサポートラインへ転換する可能性がある。

サポートライン
・6,370:サポートライン(1時間足)
・6,355:サポートライン(1時間足)
・6,335:サポートライン(1時間足)
・6,300:予想レンジの下限、一目転換線(日足)


S&P500のチャート

日足:5月以降

S&P500のチャート 日足:5月以降

出所:TradingView

米国500のチャート

1時間足:7月14日以降

米国500のチャート 1時間足:7月14日以降

出所:IGチャート


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