【米国株】ナスダック見通し(3/6) 中東緊迫で原油高騰、雇用統計で変動拡大も
IG証券のアナリストによるナスダック100の見通し。イラン戦線拡大で原油急騰。米利下げ期待の後退も相場の重石に。今晩の2月雇用統計を警戒。米国テク株100、注目のチャート水準は?
要点
- イランの報復攻撃が中東全域に拡大。供給懸念でWTI原油先物が82ドル台へ急騰。5日のNYダウは一時1100ドル超下落。S&P500も再び6800割れの場面あり。典型的なデッドキャットバウンス。中東の地政学リスクと原油高が続く間は、米株の急反落を警戒
- 本日の注目材料は2月米雇用統計。インフレ再燃の懸念でOIS市場の6月利下げ確率は20%台へ低下し、利下げ期待が急速に後退。雇用堅調なら利下げ不透明感が一段と強まろう。一方、強い結果は景気不安の後退要因にもなる。AI懸念にも直面しているナスダック100の変動拡大が予想される
- 米国テク株100CFDの下値焦点は、25日線(24940)の攻防と24800の維持。一方、上値は50日線(25200)の攻防が焦点に
イラン戦線拡大で原油急騰、米国株はデッドキャットバウンス
イランの報復攻撃が中東全域に拡大。サウジアラビアとカタールの石油・天然ガス関連施設や米国のタンカーを標的に無差別な攻撃が続いている。
中東全域が緊迫化していることを受け、5日の取引でWTI原油先物4月限は2024年7月以来となる82ドル台へ急騰する場面が見られた。
WTI原油先物価格 週足チャート:2024年以降
TradingView提供のチャート
原油価格の急騰を受け、5日の米株式市場で主要指数が下落した。NYダウは一時1100ドル超安となり、前日比784ドル67セント(1.61%)安の4万7954ドル74セントで終えた。4日に急反発したS&P500は再び6,800ポイントを割り込み、前日の戻りは典型的な「デッドキャットバウンス」となった。中東懸念による原油高が長引けば、米国株の急反落リスクがくすぶる展開が続こう。
米株価指数の動向:3月5日
ブルームバーグのデータを基に作成
注目の米雇用統計、インフレ懸念に雇用堅調なら米株安加速も
米国とイスラエルがイランへの軍事攻撃に踏み切って以降、米金利の上昇圧力が強まっている。5日の市場で、10年国債利回りは2月12日以来となる4.14%台へ上昇した(ブルームバーグのデータ)。
本来であれば、リスクイベントの発生は安全資産である米債買いの要因である。しかし、米金利が上昇(米債売り)となっている現在の状況は、「中東懸念→エネルギー価格の高騰・高止まり→インフレ再燃」を強く意識した動きと言える。
米国10年債利回り 4時間足チャート:2026年1月以降
TradingView提供のチャート
インフレ再燃の懸念を受け、米利下げ期待が急速に後退している。翌日物金利スワップ(OIS)市場では、イラン戦争前まで有力視されていた6月の利下げ確率が20%台へ急低下し、3月からの合計でも40%を切る状況にある。現状では、7月以降の利下げが意識されている。
米FOMC 利下げ見通し
ブルームバーグ、OIS市場のデータを基に作成 / 6日 午前11時時点
米金融政策の方向性を織り込んで動く2年国債利回りにも注目したい。直近は、昨年11月以降レジスタンスとして意識されてきた3.6%手前まで急反発している。OIS市場と同じく利下げ観測の後退を意識した動きだ。
米国2年債利回り 4時間足チャート:2025年10月以降
TradingView提供のチャート
インフレ懸念が市場のテーマとなる中、本日は2月米雇用統計が発表される(日本時間22時30分)。インフレ再燃に雇用堅調が重なれば、米利下げ見通しの不透明感がさらに高まろう。この点が強く意識される場合、今日の米国株は下落相場を警戒したい。
一方、強い雇用統計は景気不安を後退させる要因にもなり得る。こちらの方が強く意識される場合は、米株反発の要因となろう。だが、前述のとおり中東の地政学リスクと原油高が続く間は、ダマシ上げ=デッドキャットバウンスを警戒したい。
逆に、雇用統計が弱い結果となった場合は、米国株の下落拡大を警戒したい。「中東の地政学リスク→インフレ再燃」が強く意識されている今の状況では、単月のさえない雇用統計のみで利下げ期待が高まる可能性は低い。むしろ景気不安が相場の重石となる展開が予想される。
注目はハイテク株比率の高いナスダック100だ。AI懸念にも直面しており変動が拡大しやすい状況にある。雇用統計で米利下げ見通しの不透明感がさらに強まればハイテク株売りの要因となろう。ナスダック100の株価指数CFD「米国テク株100」の変動幅の拡大を想定したい。本日は、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。
米雇用統計 各項目の推移:2025年1月以降
ブルームバーグのデータを基に作成 / 赤棒グラフ・ドット:2月の市場予想
米国テク株100のチャート分析、焦点は24800の維持と50日線の突破
下値の焦点:24800の維持
米国テク株100のトレンドを日足チャートで確認すると、昨年の後半以降、24000-26200のレンジ相場にある。しかし、2026年以降は上値の水準がじりじりと切り下がっている。MACDはゴールデンクロスに転じてはいるが、ゼロラインを下回っている。RSIは50前後での推移が続いている。50日線で相場の戻りが止められ短期レジスタンスラインが形成されている状況も踏まえれば、下値トライを警戒すべき局面にある。
今晩の米雇用統計が株安要因となれば、米国テク株100は24940レベルで推移している25日線の維持が最初の焦点となろう。直下の24900はサポート転換の可能性がある(1時間足)。
米国テク株100が24900を下方ブレイクする場合は、24800の維持が焦点となろう。テクニカル面では、1時間足の半値戻し(24836)とフィボナッチ・リトレースメント61.8%(24748)の攻防に注目したい。24800前後を今日の下限と予想する。
注目のチャート水準:サポート
・24940:25日線(24937)
・24900:節目の水準
・24836:半値戻し(1時間足)
・24800:下限予想
・24748:61.8%戻し
上値の焦点:50日線の突破
一方、米雇用統計が株高の要因となれば、米国テク株100は以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。
最大の焦点は、25200レベルで推移している50日線の突破だ。日足チャートの半値戻し(25182)の上方ブレイクは、50日線をトライするサインと捉えたい。25200を今日の上限と予想する。
レジスタンスラインに転換する可能性がある25100レベル(1時間足)のブレイクアウトは、半値戻しをトライするサインとなろう。
時間足のRSIとADXで相場の過熱感とトレンドの強さを確認しながら、今回取り上げたチャート水準で反落・反発が確認される場合は、取引チャンスと捉えたい。
注目のチャート水準:レジスタンス
・25200:上に50日線(25215)
・25182:半値戻し(日足)
・25100:レジスタンス転換を意識(1時間足)
米国テク株100の日足チャート:2025年9月以降
TradingView提供のチャート
米国テク株100の1時間足チャート:4日以降
TradingView提供のチャート
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