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【米国株 週間分析レポート】下落のリスクを警戒する状況が続く

今週はクリスマス週にあたるため、米国株は小動きとなる可能性がある。しかし、現在の米国株が2018年12月の相場と似ていること、そして景気の後退と企業業績の悪化がリスク要因として浮上しつつあることも考えるならば、今週の米国株は引き続き下落リスクを警戒したい。注目の材料は経済指標となろう。米国経済に対する先行き不透明感が漂うなか、個別株の取引で重視すべき事とは?詳細は分析レポートにて。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

【サマリー】
・米金利の上昇が抑制されても米国株は下落する展開に
・景気の後退とそれに伴う企業業績の悪化懸念が米国株の重石に
・「バリュー&配当」重視の流れが続く米国株
・50日線を再びブレイクしているS&P500指数とナスダック100指数の下落を警戒


FOMC後も上昇が抑制されている米金利

12月13-14日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度理事会(FRB)は、大方の予想どおり50ベーシスポイント(bp)の利上げを決定し、フェデラル・ファンド金利(FF金利)の誘導目標を4.25~4.50%へ引き上げた。

また、最新の政策金利(ドットプロット)の予想中央値(23年末)は5.1%へ上方修正された(9月時点の予想は4.6%)。一方、23年の経済成長率(Real GDP)は0.5%、失業率は4.6%と、いずれも9月時点の1.2%、4.4%から悪化するとの見通しを示した。

今回示された最新予想は、金融引き締め政策の長期化が景気の悪化につながることをパウエルFRBが認めた内容となった。

FOMCメンバーによる経済と政策金利の予想

FOMCメンバーの予想 データ:Summary of Economic Projections


12月のFOMCに大きなサプライズはなかったが、各市場の反応には注目すべき点がある。それは米債市場と米国株の関係である。

まず米債市場の反応だが、FOMC以降、金融政策の方向性を織り込んで動く2年債利回りは4.3%付近で上昇が抑制されている。

一方、インフレなどの景気動向を反映して動く10年債利回り(長期金利)も3.5%を挟んで上昇が抑制されており、今月13日の11月消費者物価指数(CPI)の鈍化を受けた低下トレンドが続いている。

これら米金利の動きは将来のインフレ鈍化、23年後半の利下げ、そして金融引き締め政策の長期化による景気の悪化を意識した動きと言える。

米金利のチャート

米金利のチャート チャート:Bloomberg L.P. / 5分足(12月13日~)

米金利の上昇が抑制されても米国株は下落

今年の米国株は、金利にらみの展開となっている。具体的には-

・「米金利の上昇→米国株の下落」
・「米金利の低下→米国株の上昇」

という展開である。

しかし、FOMC後の米国株は再び下落幅が拡大する展開となっている。米金利の上昇が抑制されているにも関わらず、米国株が下落する要因は2つある。ひとつは、クリスマス週を意識した調整売りである。もうひとつは、新たな焦点へのシフトである。今後は、後者の点が米国株のリスク要因となる可能性があると筆者は考えている。

その新たな焦点とは-「景気の後退とそれに伴う企業業績の悪化」である。

23年1月に米国の株式市場は決算シーズンを迎える。ファクトセットによれば、2022年第4四半期におけるS&P500種株価指数(SPX)の予想収益は2.8%減となっている(12月15日時点)。この予想が正しい場合、2020年第3四半期のマイナス5.7%以来の減益となる。
また、2022年第4四半期のEPSガイダンスについては、S&P500種株価指数の構成企業のうち63社がマイナス、34社がプラスのガイダンスを発表している。

上で述べたFOMCの見通しどおりに今後景気の後退が鮮明となる場合(その可能性が強く意識される場合)、米企業やアナリストは収益予想の下方修正を余儀なくされるだろう。この点が先取りされやすい12月の米国株は、下落リスクを警戒する日々が続くことが予想される。

米国株のパフォーマンスチャート

米国株のパフォーマンスチャート 基準日:2022年12月13日(FOMC以降)

「バリュー&配当」を重視する流れが続く

米国株が再び不安定な状況に陥る中、直近1週間および1ヶ月ではバリュー株への資金流入が続いている。

一方、ナスダック100指数(NDX)をベンチマークとするインベスコQQQトラストシリーズ1(QQQ)からは資金が流出している。また、高配当ETFや増配株ETFの下落率は、グロース株ETFのそれらと比較し限定的となっている。

これらの状況は、米国株に参戦している多くの投資家が先行きリスクを少しでも軽減するために株主還元(配当)を重視する企業を選好していることを示唆している。

利上げペースが減速しても米国の利上げ政策は続く。この点は欧州も同じである。金融引き締め政策の長期化で今後は景気の後退と企業業績の悪化リスクが米国株のメインテーマとなることを考えるならば、「バリュー&配当」重視の流れはもうしばらく続くことが予想される。

個別株の取引を考える場合は、前回の分析レポートで指摘したとおり、ディフェンシブセクターかつ高配当または増配の銘柄を丁寧にピックアップすることが重要となろう。

米国株ETFの資金フロー

米国株ETFの資金フロー データ:Bloomberg L.P. / 12月16日時点


米国株ETFのパフォーマンス

米国株ETFのパフォーマンス データ:Bloomberg L.P. / 基準日:2022年12月13日

※Value ETF:iShares Russell 1000 Value ETF (IWD)
※Growth ETF:iShares Russell 1000 Growth ETF(IWF)


変動要因は経済指標

米株価指数で注目したいのが、再び50日線(MA)を下方ブレイクしているS&P500指数(SPX)とナスダック100指数(NDX)である。反発の局面でこのラインがレジタンスラインとして意識される場合、地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。

なお、S&P500のレジスタンスポイントは4,100、ナスダック100指数のそれは半値戻しの水準12,080レベルである。

米国株のチャート

米国株のチャート チャート:TradingView 日足(今年7月~)/ 左:S&P500 右:ナスダック100


今週、米国株の下落要因として注目したいのが、米経済指標である。

先週15日、ダウ平均(DJI)の下げ幅は一時900ドル超となり、米国株は大幅続落の展開となった。急落の一因は、12月NY連銀製造業景気指数や同月小売売上高が予想を下回ったことだった。

さえない経済指標に株価が下落で反応した事実は、上で述べた景気リスクが米国株のメインテーマとなってきたことを示唆している。

よって、今週発表される住宅関連指標や12月の消費者信頼感指数が予想以下となれば、ベアムードにあるS&P500指数(SPX)とナスダック100指数(NDX)はさらに下値をトライする展開が予想される。

また、23日の11月個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)も材料視されるbr可能性がある。11月消費者物価指数(CPI)の鈍化を考えるならば、PCEデフレーターも同じ状況を示すことが予想される。インフレの鈍化は米金利の低下要因であり、米金利の低下は米国株の押し上げ要因となろう。

逆にPCEデフレーターがインフレ懸念を想起させる内容となれば、米金利が反発することでハイテク株売りの圧力が高まる可能性がある。このケースでは、ナスダック100指数の下落幅が拡大する展開を想定しておきたい。

個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)の推移

個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)の推移 チャート:Bloomberg L.P. / 月次(2020年~)

結論

FOMC後も米金利の上昇が抑制されている。しかし現状、米金利の動向が米国株の上昇要因とはなっていない。この状況は、米国株のテーマが将来の景気後退とそれによる企業業績の悪化を意識した動きと言える。

今週の米国株は経済指標で上下に振れる展開が予想される。先週15日の株式市場は、さえない経済指標が株安の一因となった。この反応を重視するならば、弱い経済指標は米株安の要因となり得る。一方、PCEデフレーターが予想外に上昇する場合も米株安の要因として警戒しておきたい。

個別株の取引では、ディフェンシブセクターかつ「バリュー&配当」を重視した銘柄をピックアップすることが重要となろう。


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米国株分析レポート

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