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米国株週間見通し(11/24週):S&P500反発か、6500-6730予想、ハイテク以外の銘柄に注目

S&P500反発の鍵は経済指標に。ハイテク株以外のセクターに注目。米国500の週間見通しと注目のチャート水準についてIG証券のアナリストが詳しく解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

今週の展望と注目材料

  • 11月の米国株は軟調地合いだが、ハイテク以外のセクターを選好する買いが見られる。ナスダックに比べてS&P500の下落は限定的
  • 投資家心理を示す指数と米金利の低下は反発の可能性を示唆。S&P500反発の鍵は25日の9月PPI、26日の新規失業保険申請件数が握るだろう
  • 週間の予想レンジは6500~6730(50日線)



投資家心理の指数と米金利の低下が示唆すること

投資家心理を示すVIXとVXNはいずれも警戒水準の20を上回って推移している。しかし、21日の市場で上昇が一服したことは、不安心理の後退を示すシグナルと捉えることができる。

VIXとVXNの動向:今年3月以降

VIXとVXNの動向:今年3月以降

ブルームバーグのデータで作成

レポート掲載時点で、米CNNの「Fear & Greed Index」は「Extreme Fear」の領域にある。投資家心理がこれ以上悪化する余地が限定的である今の状況は、米国株が反発する可能性を示唆している。

米金利の動きにも注目したい。米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁の発言を受け、21日のOIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)市場では、12月の利下げ確率が70%台へ急上昇した。米債市場では10年債利回りの上昇が一服した。

米ボラティリティ指数の上昇一服、Fear & Greed Indexの過度な不安心理状態、そして金利低下の組み合わせは、米国株反発のシグナルと筆者は捉えている。


ハイテク以外のセクターに注目

11月の米国株は軟調地合いにある。月初来の変動率を確認すると、主要指数が軒並み下落している。特にナスダック総合指数と100指数は6%超下落している。ハイテク株の割高懸念を意識した動きと言える。

米株価指数の変動率:月初来

米株価指数の変動率:月初来

ブルームバーグの価格データで作成

しかし、全面的なリスク回避相場ではない。S&P500の下落率は3.5%とナスダック(6%超)と比べて限定的である。この差は、ハイテク株以外のセクターへの選別買いが入っていることを示唆している。

実際、S&Pセクター別パフォーマンスを見ると、11セクター中8セクターが指数のパフォーマンスを上回っている。ヘルスケア(+7.13%)と生活必需品(+2.22%)といったディフェンシブセクターの上昇は、投資家のリスク回避姿勢を反映している。しかし同時に、景気敏感セクターであるエネルギー(+0.77%)と素材(+0.69%)もプラス圏で推移している。これらの状況が示すことは、市場参加者がハイテク株以外へ資金をシフトさせていることだ。

今週もハイテク株売りが続く可能性がある。だが、それ以外のセクター買いが米国株を下支えすれば、S&P500の反発を想定したい。

S&Pセクター別パフォーマンス:月初来

S&Pセクター別パフォーマンス:月初来

ブルームバーグのデータで作成


反発の鍵は経済指標

反発の鍵は経済指標が握る。25日に9月の小売売上高と生産者物価指数(PPI)が発表される予定だ。より重要なのは9月PPIとなろう。10月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、多くの参加者がインフレリスクを懸念していることが判明した。9月PPIでインフレの抑制が確認できれば、利下げ期待の高まりと米金利の低下を通じて、米国株の反発を後押しする展開が予想される。

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もう一つの注目指標は、26日発表予定の週間新規失業保険申請件数だ。民間調査と9月雇用統計では労働市場の軟化が示唆された。一方、新規失業保険申請件数の4週移動平均は減少傾向にある。この指標で労働市場の不安が後退すれば、米国株の反発要因になり得る。経済指標が好感される展開となれば、S&P500は後述する上値水準の攻防に注目したい。

新規失業保険申請件数の推移:週次 2024年以降

新規失業保険申請件数の推移:週次 2024年以降

ブルームバーグのデータで作成


米国500の週間見通しとチャート分析

上限:6730(50日線)
ナスダック指数と同じく、S&P500もハイテク株の動きに大きな影響を受ける。だが冒頭の変動率が示すとおり、ハイテク株以外の主力株の動きにもある程度左右される。今週もハイテク株売りを警戒すべき一方で、上記の経済指標が好感される場合は、S&P500の反発相場を想定したい。株価指数CFD「米国500」は、以下にまとめた上値水準の攻防が焦点となろう。

焦点は50日線の攻防だ。この移動平均線は現在、6730レベルで推移している。AI相場の不透明感が続いていること、ゼロラインを下回るMACDと50を下抜けているRSIの状況トレンドも考えるならば(日足チャート参照)、今週は50日線までの反発が限界か。

米国500が50日線をトライするサインとして、4時間足チャートのフィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準6645レベル、半値戻しの水準6688レベルの攻防に注目したい。レポート掲載時点で、前者の38.2%戻しをトライする状況が見られる。後者のテクニカルラインの上方ブレイクは、50日線をトライするサインとなろう。

9月PPIでインフレの抑制が示される場合は、米金利の低下が拡大する可能性がある。金利低下はハイテク株の下支え要因になり得る。幅広いセクターで買い戻しとなれば、50日線を突破する可能性がある。実際にこの展開となれば、6760のトライが視野に入ろう。この水準はフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準にあたる(4時間足チャート参照)。かつレジスタンスラインに転換する兆しも見られる(日足チャート参照)。

今週の上値水準
・6760:レジスタンス転換の可能性あり、61.8%戻し
・6730:今週の上限(予想)、50日線(11/24時点)
・6688:半値戻し(4時間足)
・6645:38.2%戻し(4時間足)

下限:6500
先週、日足チャートの一目均衡表で弱気相場への転換を示唆する三役逆転が見られた。レポート掲載時点で日足ローソク足は雲の中に反発している。転換線すら突破できずに再び雲を下抜ける場合は、サポート転換が確認された6500を視野に下落を想定したい。このラインを今週の下限と予想する。

米国500が6500をトライするサインとして、100日線と6550の攻防に注目したい。前者の100日線は現在、6600のすぐ上にある。この移動平均線のトライは、6600の維持を見極める攻防となろう。6550は10月中旬以降、サポート転換の兆しが見られる。

先週の後半は、日足ローソク足の実体ベースで米国500を支えた。6550の下方ブレイクは、6500をトライするシグナルと考えたい。

今週の下値水準
・6600:サポートライン、上に100日線
・6550:サポートライン
・6500:今週の下限(予想)


米国500の日足チャート:今年8月以降

米国500の日足チャート:今年8月以降

TradingView提供のチャート

米国500の4時間足チャート:10月下旬以降

米国500の4時間足チャート:10月下旬以降

TradingView提供のチャート


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