FXはCFDの一種ですが、他のCFDと異なる点も多くあります。このページでは、FXと他のCFDの違いや共通点、それぞれの特徴などについて解説します。
CFDとは「Contract for Difference」の略で、日本語で「差金決済取引」とも呼ばれます。株価指数や株式、商品などの様々な銘柄が取引の対象となりますが、実際に現物を所有せずに取引できることが大きな特徴です。為替を取引対象とするFXも、このCFDの一種です。
CFDでは、ポジションを保有する際に取引金額に応じた担保(維持証拠金)を口座に預けて取引を行います。その後、決済した時点で発生した損益(差金)のみ受け渡しが行われます。これが、差金決済取引と呼ばれる理由です。
また、現物の取引で一般的な「買ってから売る」買い取引だけでなく、「売ってから買い戻す」売り取引も可能です。下降相場でも利益を狙える点は、CFDの大きな魅力となっています。
CFDについて詳しくは、こちらのページご覧ください。
FXとは「Foreign Exchange(外国為替)」の略で、日本語では「外国為替証拠金取引」といいます。FXも広義では前述したCFDの一つです。
外国為替とは、日本円を米ドルに両替するように、ある国の通貨を別の国の通貨に交換することを意味します。FXでは、取引するポジションの総額の4%~(IG証券の場合)にあたる維持証拠金でポジションを保有することができます。
FXトレーダーは、ドルやユーロ、円などの通貨を取引し、その差益を狙います。
FXについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。
前述したように、CFDは非常に幅広い銘柄を取引できる金融商品であり、FXもその一種です。証券会社によって取り扱い銘柄は異なりますが、CFDで取引できる主な資産クラスには以下のようなものがあります。
このうち、FXは為替(通貨ペア)のみを対象とする一方、その他のCFDでは通貨以外の 多様な資産クラスが取引可能です。
取引の対象が幅広いCFDでは、銘柄によって相場の特徴などが大きく異なるので注意しましょう。
IG証券がCFDで取り扱っている銘柄について詳しくは、こちらのページをご覧ください。
CFDの最大レバレッジは資産クラスによって異なります。
FXの場合、日本国内で登録を受けているFX会社では、レバレッジは最大25倍と金融庁のルールにより定められています(個人口座の場合)。
その他のCFDの場合は、同じ原資産を対象とするCFDでも、取引する業者によって最大レバレッジが変わる場合があります。
例えば、IG証券のCFDの場合、最大レバレッジは株価指数が10倍、商品は20倍です。
| レバレッジなし | レバレッジあり | |||||
| 資産クラス | ー | 株式CFD | 株価指数CFD | 商品CFD | FX | 債券先物CFD |
| レバレッジ | 1倍(レバレッジなし) | 5倍 | 10倍 | 20倍 | 25倍 | 50倍 |
| 維持証拠金(例) | 1万円 | 1万円 | 1万円 | 1万円 | 1万円 | 1万円 |
| 動かせる金額の例 (エクスポージャー) |
1万円 | 5万円 | 10万円 | 20万円 | 25万円 | 50万円 |
FXや各CFD取引の期限なし取引では、判定時間をまたいでポジションを保有した場合、スワップポイント、ファンディングコストが発生します。
発生の判定時間は日本時間午前7:00(夏時間午前6:00)ですが、判定時間の切替タイミングは銘柄により異なります。
IG証券における判定時間は、こちらのページをご覧ください。
FXはCFDの一種であることから、その他のCFDと共通する点も多く見られます。主な共通点として挙げられるのは、以下の4つです。
FXとその他のCFDは、いずれも実物資産を保有せずに取引することができます。なぜなら、ポジション保有時と決済時の価格差が利益や損失になる仕組みだからです。
例えば、FXでドルやユーロ、円などの通貨を取引しても、実際に通貨の受け渡しが行われることはなく、取引によって生じた損益金額がお使いの証券口座に反映されることになります。簡単に言えば、CFDとFXは売買差益を得ることを目的とした取引であり、将来的に決済することが前提となっているのです。
FXやその他のCFDで取引を行う際は、強制ロスカットが発生することがあります。強制ロスカットとは、口座の残高が一定の割合を下回った際、強制的に予約注文の取り消しおよび保有ポジションの決済が行われる仕組みのことです。
IG証券では毎営業日、午前11時に「東京定時ロスカット」が行われ、証拠金有効残高が維持証拠金の100%未満となった場合、午前11時になる前に証拠金を追加して証拠金率を100%以上にしないと「予約注文の取り消し」および「保有ポジションの強制ロスカット」が執行されることになります。
マージンコールとは、証拠金残高(お預かりしている証拠金)に未実現損益を加算した「証拠金有効残高」が、維持証拠金を下回った(100%を割り込んだ)時点でお客さまに送信される注意喚起メール(1日1回のみの送信)のことです。マージンコールを受信した場合、速やかに取引口座の状況をご確認ください。
IG証券の強制ロスカット、マージンコールについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。
FXとその他のCFDはいずれも、「先物取引にかかる雑所得等の金額」として申告分離課税の対象です。税率は一律で20.315%となります。つまり、利益の金額に関係なく、一定の税率が適用されるということです。
申告分離課税とは、給与所得や事業所得など、他の所得と分けて課税される仕組みのことであり、一律で20.315%が課税されます。
取引を始める前に、お使いの証券会社の案内をご確認ください。
IG証券におけるFXとその他のCFDの税金について詳しくは、こちらのページをご覧ください。
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銘柄や通貨ペアについて調べたら、IG証券の公式サイトから口座にログインし、各CFD口座(例えば株価指数CFDを取引したい場合は「株価指数口座」)またはFX口座の下にある「取引画面を開く」をクリックします。
画面が切り替わったら、「株価指数」、「商品」、「FX」などの項目をクリックして取引したい銘柄や通貨ペアを選び、「注文」を押して注文画面を表示させましょう。
最後に「注文確定」ボタンを押すと、ポジションを保有することができます。
CFDの取引方法について詳しくは、こちらのページをご覧ください。
FXを除いたCFDの取引には、価格が変動した要因を比較的把握しやすいという点が挙げられます。それは、FXほど多くの要因が関与していないからです。
例えば、株式CFDであれば、企業に関するニュースや決算の発表などが主な要因となります。一方、FXの場合は、政策金利やGDP、インフレ率、雇用統計など、要因が多岐にわたる場合が多くあります。
CFDは対象となる原資産の値動きに対応して取引価格が変動するため、原資産価格に影響を与える要因をしっかりと把握するようにしましょう。
株価の変動要因について詳しくは、こちらのページをご覧ください。
FXでは比較的ダマシが多く発生すると言われています。ダマシとは、テクニカル指標が発するシグナルとは逆方向に相場が動く現象のことです。
例えば、移動平均線のゴールデンクロスが現れ、「上昇トレンドが起こる」と判断して買いエントリーをしたものの、レートが下落してしまったといったケースです。複数のテクニカル指標を組み合わせたり、テクニカル分析とファンダメンタルズ分析を組み合わせたりするなどの対策を取り、できる限りダマシを回避するようにしましょう。
平日はほぼ24時間取引できる点がFXの大きな魅力ですが、中でも値動きが大きくなりやすい時間帯があります。それは、ロンドン市場やニューヨーク市場の時間帯です。
| 市場名 | 時間帯の目安 |
| オセアニア市場 | 夏時間:6時から9時 |
| 東京市場 | 9時から17時 |
| ロンドン市場 | 夏時間:16時~深夜2時 |
| ニューヨーク市場 | 夏時間:21時~翌6時 |
ロンドン市場が開いている時間帯は、ユーロやポンドなど、欧州系の通貨の取引が活発になるという特徴があります。特に、欧州の主要国で政策金利や重要な経済指標が発表される日は、値動きがより大きくなることがあります。
そして、ニューヨーク市場の時間帯には、米国の市場参加者が取引に加わります。ロンドン市場と重なる日本時間の21時〜翌2時(冬時間は22時〜翌3時)は、取引量や値動きが一日で最も活発になる時間帯です。
したがって、短期売買をする場合は、ロンドン市場とニューヨーク市場が重なる時間帯が一つの狙い目になります。
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株式やFXの取引を経験したことがあっても、CFDは銘柄が多岐にわたるため、すぐに理解してスムーズに取引するのは少し難しいことがあります。そのため、まずはデモ口座を活用してシミュレーションを行うことが効果的です。IG証券の無料デモ口座では、仮想の資金を利用して、本番さながらの環境で取引の練習を行うことができます。
仮想の資金を利用するため、万が一取引で大きな損失を出したとしても、自分の資金が減ってしまうことはありません。CFD初心者のトレーダーは、デモ口座で十分にシミュレーションを行い、取引がスムーズにできるようになってから、ライブ口座に移行するのが理想的です。
デモ口座について詳しくは、こちらのページをご覧ください。
ここでは、FXとその他のCFDに関するよくある質問についてまとめて紹介します。
CFDと信用取引の違いは何ですか?
CFDと信用取引の違いにはさまざまなものがありますが、おさえておきたい大きな違いは、CFDはデリバティブ取引であるのに対し、信用取引は現物取引であるという点です。信用取引では株式の空売りを行う際は、証券会社から株式を借りて売ることになるわけですが、株式の所有権は投資家自身に帰属します。対してCFDでは、株式そのものを所有しません。
日経CFDとは何ですか?
日経CFD(日経平均CFD)とは、日経平均株価を原資産とするCFDのことを指します。レバレッジ取引ができる、売り取引が可能である、取引時間が現物と比べて長いなどのメリットがあります。一方、レバレッジ取引であるため損失が拡大する可能性もあり、リスク管理ツールを使うなどして、損失を防ぐことが大切です。
FXとその他のCFDの最大の違いは、取引できる銘柄の種類にあります。FX以外のCFDでは株価指数や株式、商品など、幅広い種類の銘柄を取引できるのに対し、FXは通貨ペアを取引することになります。また、CFDにはさまざまな資産クラス・銘柄を組み合わせることで、リスク分散が手軽にできるというメリットもあります。
FXもCFDもレバレッジ取引であるため、維持証拠金を超えた損失を出す可能性があります。事前に、逆指値注文を設定するなど、リスク管理を行うようにしましょう。
FXとその他のCFDはそれぞれ投資対象が大きく異なるため、自分の投資戦略と照らして慎重に見極め、どちらを中心に取引するかを決めるとよいでしょう。
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