6月の米雇用統計を受けドルが全面安の展開に。円急伸も重なり、ドル円は一時160円台へ急落。目先の焦点は新たな下値水準の見極め。注目のチャート水準を詳細解説。
2日の外為市場で円相場が急伸。対主要通貨(G10通貨)で円全面高となった。対照的に米ドルは、対主要通貨(G10通貨)で全面安となった。米ドル安の主因は6月の米雇用統計だった。
日本円と米ドルの動向 対G10通貨:7月2日
6月の非農業部門の雇用者数は前月比5.7万人増と、ブルームバーグ予想の11.3万人を大きく下回り、4〜5月分も前回公表分から計7.4万人下方修正された。失業率は4.3%から4.2%へ低下したが、労働参加率が5月の61.8%から61.5%へ下がった影響を考慮すべきだろう。ベビーブーマー世代の退職や移民抑制で求職者数の伸びが抑えられたとの見方がある。
米雇用統計 各項目の推移:過去1年間
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円高と米ドル安が重なり、ドル円(USD/JPY)は一時160.63円レベルまで急落した。対円での下落率が最も大きかったことは、円高の影響の大きさを物語る。政府・日銀による為替介入への警戒感が強まるなか、163円を再び目指す局面では、2日のような急反落を警戒したい。
ドル円5分足チャート:7月2日~3日早朝
6月の米雇用統計を受け、早期の利上げ観測が若干後退した。1日の翌日物金利スワップ(OIS)市場では、早ければ9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切る可能性を8割程度織り込んでいた。しかし、6月雇用統計後は6割程度へ低下している。
米政策金利の見通し
米金融政策の方向性を織り込む2年債利回りも低下した。しかし、4.1%台を維持する状況にあり、低下は限定的だった。OIS市場での年内かつ早期の利上げ観測も根強い以上、米ドルは調整売りを挟みつつ堅調地合いを維持することが予想される。
米2年債利回り 1時間足チャート:6月17日(FOMC)以降
昨日の日足ローソク足は大陰線となった。日足RSIとMACDのトレンドも考えるならば、目先のドル円(USD/JPY)の焦点は、新たな下値水準の見極めとなろう。
注目は2日の下落を事実上止めた160.70円レベルだ。この水準は政府・日銀による大規模な為替介入があった4月30日の高値水準にあたる。かつての高値がサポートへ転換すれば、かえってドル円の強気地合いを市場参加者に印象付けよう。21日線の下方ブレイクは、160.70円レベルをトライするサインと捉えたい。
一方、ドル円が明確に160.70円を下抜ければ、節目の160.00円が次の下値目途となる。50日線が159.60円台へ切り上がっており、160円割れではこの移動平均線の攻防が焦点だ。この移動平均線を下方ブレイクする場合は、159.00円までの反落を想定したい。
ドル円の反発局面では162.00円の突破がカギを握る。この水準は直近の高値と安値のフィボナッチ・リトレースメント61.8%にあたる(4時間足)。半値戻しの水準161.73円レベルの突破は、162.00円トライのサインと捉えたい。
早期に162円台を回復すれば、地合いの強さが改めて意識されよう。162円台の攻防では、7月1日の高値水準162.84円のトライが焦点となろう。この水準の上方ブレイクは、次の節目水準163.00円をトライするサインとなろう。
注目水準
■サポート
・161.08:21日線
・160.70:4月30日の介入時高値レベル
・160.00:心理的節目
・159.60:50日線
・159.00:サポートポイント
■レジスタンス
・162.84:7月1日の高値水準
・162.00:61.8%戻し
・161.73:半値戻し
ドル円 日足チャート:2026年1月以降
ドル円 4時間足チャート:5月下旬以降
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