トヨタ自動車、業績上方修正に期待 6日決算 中国市場縮小に不安も
トヨタ自動車の10-12月期決算発表は円安効果での業績見通し上方修正の有無が焦点。株価は最高値に迫る勢いだが、中国市場苦戦という不安もある。
トヨタ自動車が6日に行う2025年10-12月期決算発表は2026年3月通期の見通しが焦点。ドル円相場では2025年10月以降に円安が加速したこともあり、業績見通しの上方修正も期待できそうだ。トヨタの株価は高市早苗首相が衆議院解散を検討しているとの報道を受けて円安が159円台まで進んだ1月中旬には、約1年9か月ぶりの高値をつける場面もあっただけに、決算発表後に株価上昇が進む可能性がある。ただ、トヨタには、販売台数の増加ペースが減速しているという不安材料もある。9月以降に中国市場での販売が縮小しているとことが要因で、6日の決算発表では販売台数の見通しについての言及も注目点となる。
トヨタ自動車の2025年10-12月期決算は増収減益の見通し
トヨタは2月6日に10-12月期決算を発表する。ブルームバーグがまとめた市場予想によると、総収入は前年同期比5.1%増の13兆0197億円になる見通し。営業利益は12.6%減の1兆0625億円になるとみられている。予想通りであれば総収入の伸び率は前四半期(7-9月期)の8.2%増から成長が減速。営業利益は2四半期ぶりに1兆円台に復帰し、増減率は前四半期(27.4%減)から改善する。トヨタは直近22回の四半期決算のうち、総収入が予想を下回ったのは1回だけ。営業利益では前回を含めて8回で市場予想を下回っている。
ブルームバーグによると、トヨタの直近の株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は30日段階で11.1倍程度で、前回決算発表前日と同水準になっている。アナリストが提示する目標株価の平均は3618円で、30日終値よりも3%程度高い。25人のアナリストのうち16人は買い、8人は維持、1人は売りを推奨している。
円安はトヨタの想定以上に進行 2026年3月通期の業績見通しを上方修正か
ドル円相場での円安進行は、トヨタの業績見通し上方修正の期待を強める要因だ。トヨタは前回決算発表に際して、10月以降のドル円相場を1ドル=145円と想定したうえで、2026年3月通期の総収入が49兆円、営業利益が3兆4000億円になるとの見通しを示していた。これに対して、実際のドル円相場は10-12月期に平均154円台前半で推移しており、トヨタが業績見通しを引き上げる可能性がある。トヨタの株価は円安進行と足並みをそろえて上昇。高市氏が衆院解散を検討しているとの報道を受け、円安が159円台まで進んだ翌日の1月15日につけた終値(3714円)は1年9か月ぶりの高値水準。2024年3月22日の最高値(3872円)から4.08%安の水準にまで迫っている。
ブルームバーグによると、金融市場で見込まれているトヨタの2026年3月通期の業績は、総収入が50兆4649億円、営業利益が3兆9452億円。トヨタが業績見通しを上方修正し、市場予想の水準を超えた場合には、株価への上昇圧力が増すことも考えられそうだ。
トヨタの販売台数は伸び悩み トランプ関税の駆け込み需要での押し上げが減衰
ただ、トヨタには販売台数の伸び悩みという不安材料もある。トヨタが29日に発表した2025年12月の販売台数を踏まえると、4月から12月までの9か月間のグループ総販売台数は前年同期比3.8%増の860万6641台。4月当初はアメリカのドナルド・トランプ大統領の高関税を警戒した駆け込み需要で前年同期比での伸び率が大きく押し上げられていたが、じわじわと伸び率が落ちてきている。
中国市場は9月以降に縮小 政府の新たな買い替え補助金の効果は?
トヨタの販売台数の足を引っ張っているのは中国市場だ。中国市場でのトヨタ自動車単体(レクサス含む)の販売台数の増減率は9月から前年同期比マイナスに転落。11月と12月は12%超の販売縮小となっている。トヨタは販売苦戦の理由について、自動車買い替えに際しての補助金を縮小する地方政府が増えていることなどを挙げている。仮に中国市場の不振が1-3月期も続くなら、11月に上方修正したばかりの2026年3月通期のグループ総販売台数の目標(1130万台)の達成にも暗雲が漂いかねない。
一方、中国政府は12月30日、2026年の自動車買い替え補助金制度を発表しており、トヨタの販売が復調している可能性もありそうだ。6日の決算発表では販売台数の見通しに変化が出るかどうかが投資家の心理を揺らすことも考えられる。
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