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【ドル円 (USDJPY)】日米中銀イベントなど材料の多い一週間 / 今週の見通しとチャートポイント

今週は日米の中銀イベントウィークである。また、米国の財務省による国債発行計画の公表や10月の米雇用統計など、重要イベントが目白押しの一週間となる。それぞれの焦点は?ドル円(USDJPY)の見通しは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・外為市場を動かす重要イベントが目白押しの一週間
・日米の中銀イベント、米国債の発行計画そして米雇用関連の経済指標が焦点に
・ドル円、今週の見通しとチャートポイントについて


今週の注目イベント

日米の中銀イベントとドル円の展望
今週は、外為市場を動かす要因になり得る多くの重要イベントが予定されている。そのうちのひとつが、日米の中銀イベントである。

10月30-31日に日銀金融政策決定会合が開催される。直近の日銀関連の報道では、24年度の物価見通しの上方修正や長短金利差(イールドカーブ・コントロール)の修正に関する記事(観測報道)が見られた。

しかし、植田日銀総裁が注視している持続的な賃上げの動向を見極めるためには新たなデータとそれらを精査するための時間を要する。ゆえに、日銀が早期に金融緩和政策から脱却に向かう姿勢を示す可能性は低いだろう。

政策修正の思惑で国内の10年債利回り(長期金利)は、0.9%を視野に上昇基調を維持してる。しかし、ドル円は150円台へ到達するなど、ドル高・円安のトレンドがなおも進行している(下のチャートを参照)。

ドル円と国内長期金利の動向:日足 昨年12月以降

ドル円と国内長期金利の動向:日足 昨年12月以降 ブルームバーグのデータをもとに作成


国内の長期金利が上昇してもドル高・円安が止まらない現在の状況を考えるならば、今週の日銀イベントが円高の要因となっても、円買い介入に関連した円高以外では、ドル円の下落幅は限定的となることが予想される。

10月31-11月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。政策金利は据え置きの予想となっている。

今回のFOMCで利上げサイクル終了の観測がさらに高まる可能性がある。しかし、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はこれまでの姿勢-インフレ抑制の重視、情勢次第で追加利上げを排除しないこと、そして長期に渡り高い水準で政策金利を維持する姿勢を貫くと思われる。ゆえに、今回のFOMCは新味に欠ける内容となることが予想される。

FOMCを受けて米ドル相場が上下どちらに振れても、その動きは限定的となることが予想される。

一方、以下で述べる2つの材料の方が、今週の米ドル相場の変動要因となる可能性がある。


米財務省の国債発行計画

米国の財務省は11月1日、国債発行計画(23年11月から24年1月までの計画)を公表する。現在、米債市場ではインフレ懸念、底堅い景気、そして米国債の需要に対する不透明感など複数の要因が重なり合い、長期ゾーンの利回りの上昇圧力が高まりやすい状況にある。国債発行計画は最後の要因、米国債の需給懸念を高める可能性がある。

現在、10年債利回りは「5%」を目先のピーク水準として意識する状況にある。国債発行計画で需給懸念が高まる場合は、5%の水準を突破する可能性がある。他の長期ゾーン利回りも上昇することが予想される。

米長期ゾーン利回りの高止まり、またはもう一段上昇する場合、米株高の調整をさらに促す要因となろう。ゆえにFOMCを無風で通過しても、国債発行計画で米金利の上昇と米国株の下落が同時に発生する場合は、米ドル高優勢の展開を想定しておきたい。

米国の長期ゾーン利回りの動向:日足 年初来

米国 長期ゾーン利回りの動向:日足 年初来 ブルームバーグのデータをもとに作成

米経済指標、特に雇用関連の経済指標に注目

今週、FOMCや米財務省の国債発行計画以外で注目すべき材料が、重要経済指標である。特に注目すべきは、雇用関連の経済指標となろう。

今月31日に7-9月期の雇用コスト指数、11月1日に9月の雇用動態調査(JOLTS)と10月のADP雇用統計、そして同月3日に10月雇用統計が発表される。

これらのなかでも市場参加者の注目度が高いのが、10月の雇用統計である。現時点での市場予想は以下のとおりとなっている(赤バーチャートとドットを参照)。前月比の平均時給は9月から0.1ポイント伸びる見通しである。

非農業部門雇用者数が予想以上の伸びとなり、また前年同月比でも賃金インフレの根強さを示唆する内容が確認される場合は、米金利の上昇と米ドル高の展開を想定しておきたい。

一方、非農業部門雇用者数と平均時給が総じて予想以下となれば、米債市場と米ドル相場は上で述べた予想とは逆の展開が予想される。

米国 雇用統計の動向:月次22年10月以降

米国 雇用統計の動向:月次22年10月以降 ブルームバーグのデータをもとに作成 / 赤バーチャートとドット:10月の市場予想

ドル円、今週の見通しとチャートポイント

まずは2つの移動平均線の攻防が焦点に
今週のドル円(USD/JPY)の焦点のひとつが、新たなサポートの水準を見極めることにある。

週明けのドル円は、先週27日の下落を止めた21日線の攻防となっている。この移動平均線は今日現在、149.48レベルで推移している。今年の9月以降、21日線は相場を下支えするサポートラインとして意識されている。ゆえに、ドル円がこの移動平均線を維持する場合は、先週の高値150.78レベルのトライおよびブレイクアウトを意識したい。

一方、ドル円が21日線を下抜ける場合は、149円の下方ブレイクと今日現在148.21レベルで推移している50日線を視野に、もう一段下落する展開を想定しておきたい。

ドル円が50日線をも下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準147.58レベル、そして今月3日の安値水準147.30前後までのトライを想定しておきたい。

日足のストキャスティクスは低下基調にある。しかし今年の7月以降、50の水準を下回ると反転するトレンドパターンが見られる。ドル円の反発シグナルの一つとしてストキャスティクスの50割れを意識し、上で述べた今週の重要イベントが米金利の押し上げ要因となる場合は、150円台への再上昇と150.78レベルの再トライを想定しておきたい。

ドル円のチャート:日足 23年7月以降

ドル円のチャート:日足 23年7月以降 TradingView提供のチャート


もう一つの焦点は150.78レベルのブレイクアウト

一方、新たな上値の水準を見極めることも今週のドル円(USD/JPY)の焦点となろう。

通貨オプション市場のリスクリバーサルの動向を確認すると、1ヶ月と3ヶ月のそれらはドルプットへの傾きが後退して以降、横ばい推移となっている(下チャートの丸わくを参照)。

今週の重要材料次第で上下どちらに振れてもおかしくない状況にあるが、米債市場で長期ゾーン利回りが上昇基調を維持する可能性があること、円買い介入以外の円高で下落幅が拡大する可能性が低い状況にあることも考えるならば、ドル円は現在のトレンドを維持する公算が大きい。

ドル円の上昇局面では、上で述べた150.78レベルの攻防が焦点となろう。この水準を上方ブレイクする場合は、151円台への上昇と昨年の最高値151.94レベルのトライが焦点として浮上しよう。

同時に、短期間でドル円の上昇幅が拡大する局面では、円買い介入に絡んだ不意打ちのような下落相場を警戒しておきたい。

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年5月以降

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年5月以降 ブルームバーグのデータをもとに作成

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