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ドル円の見通し(9/5):予想レンジ146.80~149.80円、米雇用統計で急変動警戒

9月5日のドル円展望。焦点は今晩の8月米雇用統計。市場参加者の利下げ期待を大きく左右するだろう。ドル円は変動幅の拡大を警戒。注目のチャート水準についてIG証券のアナリストが詳細に解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

・市場の予想を下回る米雇用指標が市場の利下げ期待を高めている
・8月の米雇用統計で労働市場の不安高まれば、米ドル安を想定
・一方、強い米雇用統計はドル円の上振れリスクを高めよう
・ドル円、今日の予想レンジは146.80~149.80円



予想下回る内容が続く米雇用指標、高まる利下げ期待

米国の雇用指標で市場の予想を下回る内容が続いている。7月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数は718.1万件と前月から17.6万件減少し、ブルームバーグ予想の737.8万件を下回った。8月ADP雇用統計は5.4万人と、市場予想の6.5万人を下回った。8月のISM非製造業景気指数は52.0と7月の50.1から改善した。しかし、雇用指数は46.5とブルームバーグ予想の46.7を下回った。

8月22日のジャクソンホール講演で米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は雇用の下振れリスクに言及し、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げに道筋をつけた。

今週の雇用指標が総じて予想を下回ったことで、OIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)市場では、すでに9月FOMCで0.25%の利下げを織り込んでいる。12月FOMCでの利下げも意識する状況にある。

米FOMC 予想利下げ確率の推移:日次 6月以降

米FOMC 予想利下げ確率の推移:日次 6月以降

ブルームバーグのデータで作成 / OIS市場の予想利下げ確率、5日午前8時時点


8月の米雇用統計、下振れ懸念高まればドル安警戒

労働市場の軟化を示唆する雇用指標が続く中、今晩8月の米雇用統計が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想を確認すると、非農業部門雇用者数変化は7.5万人(前月比)と、7月の7.3万人からほぼ横ばいの見通しにある。失業率は4.3%へ上昇することが予想されている。

米雇用統計 各項目の動向:過去1年間

米雇用統計 各項目の動向:過去1年間

ブルームバーグのデータで作成 / 赤棒グラフとドット:8月予想

労働市場の下振れ懸念を高める内容となれば、9月のFOMCでは0.25%利下げではなく、0.5%利下げの期待が高まる可能性がある。昨日早朝のOIS市場では、一時0.5%利下げを織り込む状況が見られた。市場参加者が雇用情勢に神経を尖らせていることを示唆する動きである。

0.5%利下げではなく、連続利下げの期待が高まる展開も想定しておきたい。現状、OIS市場では10月FOMCの利下げ確率が50%台で推移している(上の予想確率チャートを参照)。

いずれにせよ、今晩の米雇用統計で利下げ期待が高まれば、外為市場では米ドル安を想定したい。


ドル円 今日の見通しとチャート水準

今日の下限:146.80円
今晩の8月雇用統計が米ドル安の要因となれば、ドル円(USD/JPY)は以下にまとめたサポートラインの攻防に注目したい。

1日の週間IG為替レポートでは、今週の予想レンジの下限を145.00とした。しかし、3日の市場でドル円は149円台へ上昇する局面が見られた。日銀の利上げ期待の後退、国内の政局不安そして財政懸念が重なり、9月に入り再び円安の圧力が高まっている。

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直近の状況を考慮し、7月1日の安値と8月1日の高値の半値戻しの水準146.80レベルを新たな下限と想定したい。

ドル円が146.80のラインを目指すサインとして、4時間足チャートのフィボナッチ・リトレースメントの攻防に注目したい。76.4%戻しの水準には現在、8月中旬以降、ドル円を下支えしている50日線が推移している。この移動平均線の下方ブレイクは、146.80をトライするサインと捉えたい。

サポートライン
・147.89:半値戻し(4時間足)
・147.60:61.8%戻し(4時間足)
・147.26:50日線(日足)、76.4%戻し(147.24、4時間足)
・146.80:今日の下限、半値戻し(日足)

今日の上限:149.80円
前述のとおり、現在は国内政局が材料視されている。自民党は来週8日、国会議員と都道府県連の代表者に総裁選前倒しの是非を問う。臨時総裁選の実施が決まる場合、10月上旬に投開票を行う案が浮上しているとの報道がある。

国内の債券市場では長期と超長期ゾーンの利回りに上昇の圧力が高まっている。国内の政局不安と財政懸念を意識する動きである。前述のとおり、3日の外為市場でドル円(USD/JPY)は、国内リスクが円安の要因となり、149円台へ急伸する局面が見られた。9月に入り再び円安の圧力が高まるなか、今晩の米雇用統計が予想外に労働市場の底堅さを示す場合は、ドル円の上振れリスクにつながろう。

今日の予想レンジの上限は、4時間足チャートのフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準にあたる149.80を想定したい。この水準を目指すサインとして、3日の高値水準であり61.8%に当たる149.12レベル(4時間足)、および7月30日の高値149.55レベルの攻防が焦点となろう。現在148.57レベルで推移している日足の一目基準線の突破は、ドル円が149円台を目指すサインと捉えたい。

レジスタンスライン
・149.80:76.4%戻し(4時間足)
・149.55:7月30日の高値水準
・149.12:61.8%戻し(4時間足)


ドル円の日足チャート:今年4月以降

ドル円の日足チャート:今年4月以降

出典:TradingView

ドル円の4時間足チャート:7月下旬以降

ドル円の4時間足チャート:7月下旬以降

出典:TradingView


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