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銀価格見通し(2/18):急落後の弱気継続、PCE次第で60ドル視野も

IG証券のアナリストによる銀価格の見通し。急落相場の影響を引きずり軟調地合いが継続。2月末までの展望と注目のチャート水準について。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 17日に銀価格は一時前日比6%安の71.94ドルまで急落。1月下旬の急落後に短期レジスタンスが新たに形成され、弱気地合いが継続している
  • 銀下落の要因として指摘されたのが春節による中国勢の不在。今後は米ドルの動きを注視する展開が予想される。CPI鈍化でもFRBの利下げ期待は後退気味。20日のPCE価格指数でインフレ再燃の懸念が強まる場合は「米ドル高→銀安加速」を警戒したい
  • 銀価格が軟調地合いを維持する場合は90日線の維持が焦点に。下方ブレイクは下落拡大のサインと捉えたい。反発局面ではレジスタンス転換の25日線の攻防に注目。想定レンジは60ドル~90ドル(2月末まで)


銀価格一時6%安、急落相場の影響引きずり弱気地合い続く

17日の取引で銀価格(スポット)は前日比で一時6%安の場面が見られた(ブルームバーグの価格データ)。IG取引プラットフォームでは、72ドルを一時下方ブレイクする局面が見られた(安値71.94ドル)。

1月下旬の急落相場を経て短期レジスタンスラインが新たに形成されていることも考えるならば、銀価格の地合いは弱い。今は新たな下値水準の見極めが焦点にある。

銀価格の4時間足チャート:1月下旬以降、2月17日までの動向

銀価格の4時間足チャート:1月下旬以降、2月17日までの動向

出所:IG取引プラットフォーム


米ドルにらみ、PCE価格指数で下落拡大も

銀価格の下落要因の一つとして挙げられたのが、中国の春節による流動性の低下だ。上海金取引所など中国市場が春節休暇で閉鎖中であり、銀の主要な買い手である中国勢が不在となる中、少ない売り注文でも下振れしやすい状況となっている。

目先、銀価格の方向性を左右する上で注視したいのが米ドルの動向だ。ドル指数(DXY)のトレンドを確認すると、21日線(98ポイント付近)がレジスタンスとして意識される一方、96.50ポイントではサポートが確認されており、米ドル安が再燃するかどうかの分岐点にある。

ドル指数の日足チャート:2026年1月以降

ドル指数の日足チャート:2026年1月以降

注目すべきは、1月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比2.4%とインフレ鈍化を示したにもかかわらず、翌日物金利スワップ(OIS)市場では米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ期待が後退気味にあることだ。

レポート掲載時点では3月・4月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げは見送られ、6月の利下げが意識される状況にある。この見通しも今後の経済指標で大きく揺れ動くだろう。利子の付かない銀にとって米利下げ期待がさらに後退する場合は、下落拡大の要因となろう。

米FOMC 利下げ確率の推移:3月・4月・6月

米FOMC 利下げ確率の推移:3月・4月・6月

ブルームバーグとOIS市場のデータで作成 / 18日午前9時時点

今後の米利下げパスはインフレ指標に左右されるだろう。20日にFRBがインフレ指標として最重視するPCE価格指数(昨年12月)がある。インフレ再燃の懸念が強まる場合は米利下げ期待がさらに後退し、米ドル高・銀安トレンドが続く展開を警戒したい。

一方、インフレ鈍化が確認されれば「利下げ期待→米金利低下→米ドル安」の流れが再燃し、銀価格を下支えする展開も十分考えられる。

米PCE価格指数の動向:過去1年間

米PCE価格指数の動向:過去1年間

ブルームバーグのデータで作成 / 赤棒グラフ・ドット:市場予想


銀価格 下値は90日線、上値は25日線の攻防が焦点に

90日線ブレイクなら60ドル視野も
冒頭で述べた通り、現在の銀価格は弱気地合いにある。したがって現在は、下値の攻防を意識する局面にある。

目先の焦点は、昨日の下落を止めた72ドルの攻防だ。この水準を下方ブレイクすれば、節目水準70ドルのトライを想定したい。

銀価格の予想変動率(年率換算1ヶ月)の上昇が一服している。しかし、金価格と比べて高い水準にあることを踏まえるならば、米ドルが買い戻される局面では70ドル割れと90日線のトライを想定したい。

銀価格・金価格の予想変動率(1ヶ月):2025年1月以降

銀価格・金価格の予想変動率(1ヶ月):2025年1月以降

ブルームバーグのデータで作成
※予想変動率:年率換算

90日線は、1月下旬の急落相場の余波(下落)を止めた経緯がある。現在、一目均衡表の雲の下限と交差する水準にあることも考えるならば、サポートラインとして意識されやすい状況にある。だが、MACDとRSIは銀の弱気モメンタムを示唆している。予想変動率の高止まりも考えるならば、「90日線の下方ブレイク→2月6日の安値64.10ドル」のトライを想定しておきたい。

銀価格が64ドルをも下方ブレイクする場合は、昨年12月の上旬にレジスタンスラインとして意識された60ドルが視野に入る。このラインを2月末までの下限予想とする。
注目のチャート水準
・72ドル:サポートライン
・70ドル:節目水準
・67ドル:90日線(2/18時点)
・64.10ドル:2月6日の安値水準
・60ドル:下限予想

90ドルまでの反発が限界か
一方、米ドル安再燃となれば銀価格の下支え要因となろう。この場合はフィボナッチ・リトレースメントの攻防に注目したい。トレンドチャネル上限の突破は、38.2%水準86ドルをトライするサインと捉えたい。

1月の急落以降、25日線がレジスタンスラインに転換している。反発局面での最大の焦点は、この移動平均線の攻防となろう。引き続きレジスタンスラインとして相場の反発を止める場合は、地合いの弱さを市場に印象付けるだろう。このケースでは、上の水準90ドルのラインを上限としたレンジ相場へシフトする可能性が高まろう。

一方、銀価格が25日線と90ドルを一気にブレイクアウトすれば、強気相場へ回帰するサインとなろう。しかし現在は、米利下げの不透明感が強まっている。この状況を考えるならば、2月中は90ドルまでの反発が限界と予想する。
注目のチャート水準
・90ドル:上限予想
・89.30ドル:25日線(2/18時点)
・86ドル:38.2%戻し


銀価格の日足チャート:2026年1月以降

TradingView提供のチャート


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