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【ドル円】今週は米経済指標と日銀イベントにらみの展開に / 注目のチャートポイント

今週の米ドル相場は、経済指標にらみの展開となることが予想される。日銀展望レポートの物価見通しと植田総裁の会見内容で円相場が上下に振れる展開も想定しておきたい。今週のドル円(USD/JPY)の見通しは?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:Getty Images 出所:Getty Images


サマリー

・今週の米ドル相場は、アメリカ経済指標にらみの展開となろう
・日銀の物価見通しと植田総裁の会見内容に対する円相場の反応を注視したい
・今週のドル円は、155円のトライを意識する状況が続くだろう
・ドル円の反落局面では、10日線と153.60レベルの攻防に注目したい


今週の注目材料:米国の経済指標

米金利の上昇基調を受け、外為市場では米ドル高優勢の展開が続いている。

米連邦公開市場委員会(FOMC、4月30日~5月1日)を前に、金融政策に関する発言を控えるブラックアウト期間にあるなか、今週の米債市場と米ドル相場は、アメリカの重要経済指標で上下に振れる展開が予想される。

今週23日に4月の購買担当者景気指数(PMI)速報値が発表される。企業活動の強さを示す内容が確認される場合は景気の底堅さがあらためて意識され、米ドル相場のサポート要因となろう。

市場予想は各項目で52.0となっている。製造業とサービス業は前月から小幅ながらも改善する見通しとなっている(下のチャート、赤のドットを参照)。

米国 購買担当者景気指数(PMI)の動向:23年以降

米国 購買担当者景気指数(PMI)の動向:23年以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成

3月の消費者物価指数(CPI)でインフレ圧力の根強さが確認され、米債市場では利回りに上昇の圧力が高まった。

この経緯を考えるならば、26日に発表される3月の個人消費支出(PCE)価格指数(以下PCEデフレーター)も米金利と米ドル相場の変動要因になり得る。

現時点での市場予想を確認すると、前月比のコアと前年同月比の総合でインフレ圧力の強さが示される可能性がある。

3月CPIと同じくPCEデフレーターでも同様の状況(インフレ圧力の根強さ)が確認される場合は、米金利の上昇と米ドル高の要因となろう。

一方、上で述べた経済指標で予想以下の内容が続く場合は、米ドル高トレンドが一服する展開が予想される。

米国 個人消費支出(PCE)価格指数の動向:23年以降

米国 個人消費支出(PCE)価格指数の動向:23年以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成

今週の注目材料:展望レポートの物価見通しと植田総裁の言動

今週25~26日に日銀金融政策決定会合が開かれる。今回の会合では二つの点に注目したい。

ひとつは、「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)での物価見通しである。24年度の物価見通しを上方修正し、25年度も2%程度とする案が検討されているとの報道がある。

また、新たに示される 26 年度の見通しは、前年度比で2%程度とする案を検討しているとの報道も見られる。物価見通しの引き上げと26年度にかけて目標の2%を維持する見通しが示される場合は、円買いの要因となる可能性がある。

しかし、これらの点については市場参加者もある程度織り込んでいる。米金利の上昇を受け日米の利回り格差が拡大の傾向にあることも考えるならば、日銀イベントで円高へ振れてもその動きが続くかどうか?は、米経済指標(3月PCEデフレーター)の内容次第になると思われる。

日米の利回り格差とドル円の動向:23年4月以降

日米の利回り格差とドル円の動向:23年4月以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成


もうひとつの焦点は、植田和男総裁の会見内容である。

植田総裁は19日に米ワシントンで講演し、基調的に物価が上昇し続ければ、金利を引き上げる可能性が非常に高くなるとの考えを示した。

追加利上げの判断で重要となってくるのが賃金の動向である。今月2日までに回答があったおよそ2600社の賃上げ率を連合が集計したところ、平均で5.24%と5%を超える水準を維持した。中小企業(300人未満)も4.69%と、23年の同じ時期の3.42%を大きく超える高い水準となった。

24年春闘の賃上げ動向を踏まえ、会合後の会見で植田総裁が「賃金と物価の好循環」の実現の確度が高まっているとの認識を示せば、円を買い戻す要因になり得る。

しかし、今のドル円(USD/JPY)は、上で述べたとおり日米金利差の拡大傾向に連動し底堅さを維持している。

今週のアメリカ経済指標で景気の強さとインフレ圧力の根強さが確認される場合は、米金利の上昇とそれに伴う日米利回り格差の拡大傾向が意識されよう。ゆえに植田総裁の言動で円相場が円高へ振れても、その動きはやはりアメリカの経済指標次第になると予想する。


ドル円:今週の展望とチャートポイント

155円のトライを意識する状況が続く
今週のドル円(USD/JPY)は、引き続き155円のトライを意識する状況が続くと予想する。

ドル円が155円台へしっかりと上昇する場合は、IG為替レポートで注目しているV計算値の水準155.28レベルのトライおよびブレイクアウトに注目したい。

ドル円のチャート:日足 23年12月下旬以降

ドル円のチャート:日足 23年12月下旬以降 TradingView提供のチャートで作成

反落局面でのチャートポイントは?
今のドル円(USD/JPY)は上値のトライを意識する状況にある。

一方で突発的な円高も警戒しておきたい。リスクリバーサルの動向を確認すると、ドルプットへ傾く状況にある(下のチャート、赤ゾーンを参照)。

日米韓の財務相会合で円安の懸念が共有されたことや中東情勢の不透明な状況も円を買い戻す要因になり得る。

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年10月以降

ドル円とリスクリバーサルのチャート:日足 23年10月以降 ブルームバーグのデータをもとに筆者が作成


円買い介入以外でドル円が下値をトライする場合、まずは先週19日の下落を止めた10日線の攻防に注目したい(上の日足ローソク足チャート、緑ラインを参照)。この移動平均線は今日現在、153.80台で推移している。

ドル円が10日線を下方ブレイクする場合は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準153.63レベルの攻防に注目したい。先週19日にこの水準が意識され長い下ヒゲで154円台へと反発した状況は、10日線と同じくこの水準もサポートポイントとして意識される可能性を示唆している。

ドル円が153.63レベルを完全に下方ブレイクする場合はサポート転換の可能性があり、かつ半値戻しの水準でもある153.27レベル、そして153.00レベルのトライが焦点として浮上しよう。

ドル円が153円を下方ブレイクする場合は、153.63レベルと同じく相場をサポートした経緯のある152.60レベルまで下落する可能性が出てくる。

だが、上で述べたとおり、日米の金利差は拡大の傾向にある。この状況が大きく崩れない限り、ドル円の下落幅は限定的となることが予想される。

分足や時間足のストキャスティクスとRSIを軸に相場の動向を確認し、ドル円が上で述べたサポート水準をトライする局面で、これらオシレーター指標が売られ過ぎの水準に到達し、かつゴールデンクロスの状況が確認される状況では、ドル円の反発を想定しておきたい。

ドル円のチャート:45分足 4月10日以降

ドル円のチャート:45分足 4月10日以降 TradingView提供のチャートで作成

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