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金価格見通し(1/27):節目の5000ドル突破、5200ドルが視野に

IG証券のアナリストによる金価格の見通し。心理的節目の水準5000ドルを突破。次の上値ターゲットは5200ドル。下落局面では押し目買い狙いが続く。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 金価格が心理的節目の水準5000ドルを突破。調整売りをこなし5100ドルを一時上方ブレイクする場面も見られた。直近の金価格は200ドル幅で上昇が拡大。次の上値ターゲットは5200ドルを想定
  • 1ヶ月の予想変動率は27%台へ上昇。日足RSIとストキャスティクスは「買われ過ぎ」の水準にある。強気相場のなかの急反落を警戒したい。しかし金価格は上昇要因に囲まれている。FOMC(28〜29日)とパウエルFRB議長の会見で米ドル安がさらに進行すれば、金価格の追い風となろう
  • 金価格の下落局面では、節目の水準とレジスタンスラインとして意識された水準の攻防に注目したい。今週は4900ドルの維持が焦点に。複数の上昇要因が金相場を支える構図は変わらず。下落局面は押し目買いの好機と捉えたい


節目の5000ドル突破、次は5200ドル

26日の取引で金価格がついに心理的節目の水準5000ドルを突破した。4900ドルのサポート転換、5000ドル台の維持、そして一時5100ドルを突破した状況も考えるならば、地合いの強さが増していることを示唆している。

金価格の1時間足チャート:1月19日~26日

金価格の1時間足チャート:1月19日~26日

出所:IGチャート

金価格のトレンドを日足チャートで確認すると、直近は200ドルの幅で上昇が拡大する傾向にある(日足チャート、緑ゾーンを参照)。

先週23日に5000ドルがレジスタンスラインとして意識された。そして26日の取引で一時5100ドルを突破したことも考えるならば、次の上値ターゲットを5200ドルと想定したい。

金価格の日足チャート:昨年8月以降

金価格の日足チャート:昨年8月以降

TradingView提供のチャート


急反落は押し目買いの好機

金価格の1ヶ月予想変動率を確認すると、27%台へ上昇している。昨年10月に金価格が急騰→急落した時の水準(26.5%)を上回る状況にある。予想変動率の上昇は金価格の変動拡大を示唆する。

現在の強気地合いを考えるならば、前述の5200ドルを視野に上昇拡大を意識する状況にある。しかし、20日線との乖離率が一時10%近く、50日線とは14%へ拡大した。また、日足RSIとストキャスティクスはいずれも相場の過熱感(買われ過ぎ)を示唆する水準にある(上の日足チャート、赤矢印を参照)。「強気相場のなかの急反落」も警戒しておきたい。

金価格の予想変動率:日次 2025年以降

金価格の予想変動率:日次 2025年以降

ブルームバーグのデータを基に作成

しかし、現在の金価格は上昇要因に囲まれている。
【金価格の上昇要因】
1:世界的な地政学リスクの高まり(欧州、中東、中南米、東アジア)
2:米FRBの利下げ姿勢
3:「米ドル不信」によるドル安トレンド
4:米国と対立する国々の継続的な金購入

今週27~28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。目先は「上昇要因2」に注目したい。

今回の会合では政策金利が据え置かれる公算が大きい。よって、市場参加者はパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の会見から、次の利下げ時期を探るだろう。雇用や景気重視の姿勢を示せば、後退気味にある利下げ期待が高まり、外為市場では米ドル安が予想される。一方、インフレ抑制重視の姿勢を示す場合は、短期間で進行した米ドルの買い戻しを想定したい。

だが、後者の展開となっても一過性の動きで終わる可能性が高い。そう考える理由が「上昇要因3」だ。トランプ米大統領は17日、欧州諸国に「グリーンランド関税」を課すと表明した。しかし、21日には「グリーンランド関税」を撤回し市場を翻弄した。2025年4月以降の動きを考えるならば、トランプ関税は「米ドル不信」を高める要因だ。しかし、「グリーンランド関税」撤回後も米ドルのトレンドを示すドル指数(DXY)は下落し続けている。この状況は、外為市場の参加者の「米ドル不信」の根強さを示唆している。

米FRBに対する政治的な圧力の高まりも米ドル不信を増幅させていることを考えるならば、調整の米ドル買いは見られても、それがトレンド化する可能性は現時点では低い。米ドル安トレンドは金価格を下支えしよう。

ドル指数の1時間足チャート:1月19日~26日

ドル指数の1時間足チャート:1月19日~26日

TradingView提供のチャート


金価格の見通しとテクニカル分析

次の上値ターゲットは5200ドル
金価格が強気相場を維持する場合、前述のとおり次の上値ターゲットは5200ドルとなろう。

ロング勢は利確売りの水準として、まずは昨日の上昇を止めたフィボナッチ・エクステンション100%水準5110ドル(黒ライン)の攻防に注目したい。このラインのブレイクアウトは、5200ドルをトライするサインと考えたい。5200ドルはもう一つのエクステンション100%水準にあたる(5199ドル、緑ライン参照)。

金価格の予想変動率は昨年10月の水準を超え、直近は200ドル幅で上昇が拡大する状況にある。5200ドルの突破も想定しておきたい。金価格が5200ドル台の攻防となる場合は、エクステンション161.8%水準5240ドル(黒ライン)が次の焦点(利確ポイント)となろう。今週30日までの上限を5240ドルと予想する。

注目のチャート水準
・5240ドル:上限予想、エクステンション161.8%
・5200ドル:次の上値ターゲット
・5110ドル:エクステンション100%
※フィボナッチ・エクステンション:1時間足チャート

サポート転換が焦点に
一方、金価格の反落局面では、節目水準とかつてレジスタンスラインとして意識された水準の攻防を中心に、新たな下値水準を見極めることになろう。

目先は、1時間足チャートにまとめた3つのライン―①心理的節目であり昨日の相場を下支えした心理的節目の水準5000ドル、②サポートラインへの転換が確認された4960ドル、③4900ドルの攻防に注目したい。4900ドルは日足チャートのフィボナッチ・リトレースメント23.6%の水準(4913ドル)と近い。節目の水準ということもあり、4900ドルを今週の下限と予想する。

上で述べたとおり、現在の金価格は急反落を警戒する必要がある。想定を超えて4900ドルを下方ブレイクする場合は、4800ドルの維持が焦点となろう。直下の4791ドルはフィボナッチ・リトレースメント38.2%にあたる(日足チャート)。テクニカル面でも4800ドルはサポートラインとして意識されやすい。先週21日の取引で金価格の上昇を一度止めた4880ドル(1時間足チャート)がサポート転換に失敗する場合は、4800ドルを視野に下落拡大を警戒したい。

注目のチャート水準
・5000ドル:心理的節目の水準
・4960ドル:サポート転換の水準
・4900ドル:下限予想、23.6%戻し(4913ドル)
・4880ドル:サポート転換を意識する水準
・4800ドル:フィボナッチ・リトレースメント38.2%

なお、ブルームバーグ・インテリジェンスがまとめた主要な金ETFの資金フローのデータを確認すると、1月19~23日の週までに3週連続で流入超にある。相場の過熱感(買われ過ぎ)が意識されるなかでも金ETFが買われている状況もまた、金相場に対する市場参加者の強気姿勢がうかがえる。上で取り上げたサポート水準で相場が反発する場合は、押し目買いを考えたい。

金ETFの資金フロー:週次 昨年7月以降

金ETFの資金フロー:週次 昨年7月以降

ブルームバーグ・インテリジェンスのデータを基に作成
※金ETF:SPDR Gold Shares(Mini含む)、iShares Gold Trust(Micro含む)


【再掲】金価格の日足チャート:昨年8月以降

金価格の日足チャート:昨年8月以降

TradingView提供のチャート

金価格の1時間足チャート:1月21日以降

金価格の1時間足チャート:1月21日以降

TradingView提供のチャート


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