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金価格見通し(10/17):天井知らずの上昇、一気に4400ドルが視野に 4500ドルトライの可能性も

金価格、天井知らずの上昇で一気に4300ドル台へ急騰。注目のチャート水準についてIG証券のアナリストが分かりやすく解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

金価格が連日で最高値を更新し、一気に4300ドル台へ急騰。17日のアジア時間で4380ドル付近まで上昇する局面が見られた。金価格の上昇を支えているのは、米FRBの追加利下げ観測、米予算の混乱と政府閉鎖の長期化懸念、そして米中貿易摩擦の再燃という3つの要因だ。さらに、米ドル不信も金(ゴールド)買いを促している。強気相場の維持で4400ドルを突破すれば、4500ドルが次の上値ターゲットに浮上しよう。一方で金価格は、年初来で65%の上昇という「異常」な状況にある。調整の反落局面では、4000ドル~4300ドルといった節目ラインがサポートとして機能するかが焦点となろう。



金価格、天井知らずの上昇で4300ドル台へ急騰

金価格の上昇が止まらない。ブルームバーグのデータによれば、16日の市場で前日比119ドル(2.8%)高と急騰し、4300ドルを難なく突破。17日アジア時間の取引でも強気相場を維持し、4380ドル付近まで上昇する局面が見られた(IGレート)。

金価格の15分足チャート:10月16日~17日11時半

金価格の15分足チャート:10月16日~17日11時半

出所:IGチャート


先行きリスクを意識した安全資産買い

14日のIGコモディティレポートで、9月以降の上昇トレンドを支えている3つの要因について述べた。

【3つの上昇要因】
要因1:米FRBの追加利下げ観測
要因2:米予算を巡る不透明感と政府閉鎖の長期化懸念
要因3:米中貿易摩擦の再燃

【関連記事】
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上記の要因に加えて、昨日は2地銀の不正疑惑で米国の主要3株価指数が下落した。

米債市場では10年債利回りが節目の4%を完全に下抜ける状況にある。ブルームバーグのデータによれば、16日の市場では一時3.966%と、今年4月のトランプ関税ショック時の水準へ低下した。一方、金融政策の方向性を織り込んで動く2年債利回りは、2022年以来となる3.407%まで低下する局面が見られた。

米金利の日足チャート:2025年以降

米金利の日足チャート:2025年以降

ブルームバーグのデータを基に作成

つなぎ予算を巡る米議会の混乱も続いている。米上院は16日、与党共和党のつなぎ予算案の採決に進むための動議を否決した。政府機関閉鎖の長期化懸念が高まるなか、米中の貿易摩擦が再燃の兆しを見せている。9月から10月にかけて発生した金価格の押し上げ要因が同じ安全資産の米債買いを促す状況は、投資家の先行きリスクに対する懸念が高まっていることを示唆している。


ビットコインが示唆する米ドル不信

米ドル不信も金価格の上昇を支えている。2025年に入り、米ドルのトレンドを示すドル指数(DXY)は下落の一途にある。9月のFOMC以降、米ドルの買い戻しが見られたが、今週に入り米ドル安へ転じている。

一方、「デジタルゴールド」として注目されているビットコインは、2025年に入り上昇幅が拡大し、先週最高値となる12万6000ドルへ上昇した。ビットコインETFへの資金流入も続いている。

ビットコインの需要拡大は、「米ドル不信」を象徴している。上で述べた金の上昇要因と米ドル不信が意識されている状況を考えるならば、金価格は後述するレジスタンスラインの攻防を意識したい。

ドル指数、ビットコイン、ビットコインETFの日足チャート:2025年以降

ドル指数、ビットコイン、ビットコインETFの日足チャート:2025年以降

ブルームバーグのデータを基に作成

IG証券のビットコインETF
iShares Bitcoin Trust (24 Hours)


金価格のチャート分析

4400ドル突破と4500ドルのトライ
冒頭で述べたとおり、17日のアジア時間で金価格は4380ドル付近まで上昇する局面が見られた。4時間足チャートのRSIとストキャスティクスは買われ過ぎの水準にあり、低下基調へ転じるムードにある。しかし、前述した金価格の上昇要因を考えるならば、調整の反落をこなしながら強気相場の維持を想定したい。

現在は、9月18日の安値を基点としたフィボナッチ・エクステンション100%の水準4378レベルで調整売りに直面している(下の4時間足チャート、黒矢印を参照)。このテクニカルラインを突破する場合は、次の節目のライン4400ドルのトライが視野に入ろう。このラインでも調整売りを警戒したい。

金価格が4400ドル台へ上昇した後、440ドルのラインを維持する場合は、4500ドルの攻防が焦点に浮上しよう。この水準は、9月24日の安値を基点としたフィボナッチ・エクステンション161.8%レベルにあたる。テクニカルの面でも利益確定売りの水準として注目したい。4450ドルの突破は、4500ドルをトライするサインの一つと捉えたい。

金価格の4時間足チャート:9月中旬以降

金価格の4時間足チャート:9月中旬以降

TradingView提供のチャート

節目ラインのサポート転換
ブルームバーグのデータによれば、10月の金価格はすでに12%高と、9月と同じ上昇率にある。年初来では65%の上昇、上げ幅は1700ドルを超えている。過去の水準と比較すると、今年の上昇の「異常さ」が分かる。

前述の上昇要因のうち、目先は米予算の決着と米中貿易協議の進展期待が高まれば、金価格は調整売りに直面することが予想される。

金価格 年間の変動率と変動幅:2000年以降

金価格 年間の変動率と変動幅:2000年以降

ブルームバーグのデータを基に作成 / 2025年の動向は10月17日 午後12時時点

金価格の反落局面では節目のライン-4300ドル、4200ドル、4100ドルそして心理的節目の4000ドルのラインがサポート転換となるかどうかが焦点となろう。現状、4300ドルでその兆しが見られる(上の4時間足チャート、黒矢印を参照)。


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