コンテンツにスキップする

外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

アドバンテスト、近づく最高値 6月すでに30%高 中東情勢は重荷

アドバンテストの株価は2週間で3割上昇で最高値に近づいてきた。一方、中東情勢悪化や割高感の高まりは今後の不安要素だ。

アドバンテスト、近づく最高値 6月すでに30%高 中東情勢は重荷 出所:Adobe Images

アドバンテストの株価の上昇が勢いを増している。17日の終値は前日比2.43%高の9550円。6月に入ってからの2週間あまりで約30%上昇しており、値上がりに一気に火がついた形だ。アメリカの半導体大手NVIDIA(エヌビディア)が5月下旬に発表した好決算が上昇のきっかけになっており、1月につけた最高値も視野に入ってきた。ただ、金融市場では中東情勢の悪化への懸念も高まっており、今後は株式市場全体に吹く逆風にさらされる可能性もある。また最高値が近づけば割高感が意識され始めることも考えられ、ドル円相場での円安という追い風への期待も高まりそうだ。

アドバンテストの株価は6月に入って29.63%高 一気に値上がりが加速

アドバンテストの株価(6857)は17日の値上がりで3営業日続伸。この間、15.02%高となり、一気に上昇が勢いづいた。16日にはJPモルガン証券のアナリストがアドバンテストの目標株価を1万1000円とし、従来の1万0500円から引き上げたと伝わり、前日比9.63%高となっていた。17日の終値は5月末の水準(7367円)との比較では29.63%高で、同じ期間の日経平均株価(N225)の上昇率(1.51%高)と比べても目覚ましい勢いだといえる。アドバンテストは18日午前の取引でも0.76%高となっている。

アドバンテストと日経平均株価の推移のグラフ

エヌビディアの好決算が株価上昇の追い風に 最高値から8%安まで回復

アドバンテストへの評価が高まった背景にはエヌビディアの好決算がある。エヌビディアは5月28日に行った2025年2-4月期決算発表に際し、5-7月期の総収入が前年同期比1.5倍になるとの見通しを提示。米国政府による中国向け半導体輸出規制にも関わらず、人工知能(AI)向け半導体への需要の強さが高成長を維持する筋書きを示した。アドバンテスト自身も4月25日の1-3月期決算発表で、AI関連需要の強さを強調しており、投資家心理が大きく上向いた。

アドバンテストの株価は1月10日に最高値(1万0380円)をつけた後、下落基調に入り、米国のドナルド・トランプ大統領が相互関税の一部停止を発表する直前にあたる4月7日には51.50%安にあたる5034円まで下落していた。17日の終値は最高値から8.00%安の水準で、5か月かけてようやく最高値付近まで復活してきた形だ。1月以降の不振のきっかけは1月13日に米国で退陣間際のジョー・バイデン政権が半導体輸出規制の見直し案を公表したことで、アドバンテストの株価は半導体株への期待の縮小や拡大に翻弄されつつも最高値付近まで戻ってきたといえる。

中東情勢悪化は株式市場全体への逆風 割高感の高まりも

ただ、アドバンテストの株価の今後の見通しをめぐっては株式市場全体への逆風に足を引っ張られる可能性がある。13日から始まったイスラエルのイランに対する攻撃は激しさを増しており、17日にはアメリカがイラン攻撃に加わるとの見方も浮上した。中東情勢をめぐる混乱拡大は金融市場のリスク回避姿勢を強める可能性があり、アドバンテストを含む日本株にとっても重荷になりかねない。

また、アドバンテストの株価はこれまでの上昇の結果、割高感も高まってきた。ブルームバーグによると、アドバンテストの株価水準と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は17日段階で31.61倍。株式市場でのAIブームが本格化した2023年以降の平均(36倍程度)に近づいてきた。今後、最高値まで値上がりが続いていけば、割高感が上昇ペースを遅らせることも考えられる。

アドバンテストの株価と予想株価収益率(PER)の推移のグラフ

ドル円相場は145円台 最高値更新には円安の追い風も必要か

さらにアドバンテストの株価をめぐっては円安の追い風が吹いていないことも不安要素だ。ドル円相場(USD/JPY)は18日午前の取引で1ドル=145円台で取引され、日本銀行が利上げへの慎重姿勢を示す中、前日比では円安が進行。ただ、最高値をつけた1月上旬のドル円相場は157円台で推移しており、現状は依然として円高水準だといえる。アドバンテストの株価が最高値更新を果たすには、円安進行の一押しが必要だとみることもできそうだ。

アドバンテストの株価とドル円相場の推移のグラフ

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありません。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。 無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

こんなに豊富?IG証券のCFD銘柄は17,000以上

外国為替、日本株・外国株、株価指数、債券先物、商品(エネルギー、農産物、貴金属)など多彩な資産クラスをFX取引、CFD、バイナリーオプション、ノックアウト・オプションで提供

リアルタイムレート

  • FX
  • 株式CFD
  • 株価指数CFD

※上記レートは参考レートであり、取引が保証されるものではありません。株式のレートは少なくとも15分遅れとなっております。

モーニングメール

ストラテジストによる「本日の予想レンジとトレンド」を毎朝※無料でお届け中! ※メール送信は基本的に月~金の平日を予定しておりますが、ストラテジストの都合により予告なく送信を行わない日がございますので、予めご了承ください

弊社の個人情報保護方針・アクセスポリシーにご同意の上、申し込みください。

こちらのコンテンツもお勧めです

IG証券はお取引に際してお客様がご負担になるコストについて明確な情報を提供しています。

FX/バイナリーオプション/CFDのリーディングカンパニー。IG証券について詳しくはこちら

その日の重要な経済イベントが一目でわかるカレンダー。「予想値」、「前回値」、「発表結果」データの提供に加え、国名や影響度によるイベントのスクリーニング機能も搭載。