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アドバンテスト、株価浮上 決算1か月で13%高 見通しは円安次第か

アドバンテストの株価は4週間前の決算発表から13%高。AI関連需要の強さや世界経済の見通し改善が背景あるが、円安頼みの側面もありそうだ。

アドバンテスト、株価浮上 決算1か月で13%高 見通しは円安次第か 出所:Adobe Images

半導体検査装置大手のアドバンテストの株価が浮上してきた。22日の終値は4週間前の決算発表直前の水準から13%高。日経平均株価の4%高を大きくしのぐ値上がりとなっている。アドバンテストは決算発表に際して2026年3月期の総収入が減収になるという弱気な見通しを示したが、米中間の緊張緩和などが追い風となって、株価の勢いが戻りつつあるようだ。ただしアドバンテストの株価は1月につけた最高値からは依然として3割超安い水準にあり、完全復活とは言い難い。このところの株価上昇もドル円相場での円高修正に支えられている感は否めず、株価の見通しは不安定な値動きが続く可能性がある。

アドバンテストの株価は決算発表から1か月で13%高 日経平均を上回る好成績

アドバンテストの株価(6857)の22日の終値は6784円。2025年1-3月期決算の発表直前につけた4月25日終値(6000円)との比較では13.07%高となる。同じ期間の日経平均(N225)が3.59%高にとどまっていることと比べれば、株価に勢いが感じられる形だ。

アドバンテストの株価と予想株価収益率(PER)の推移のグラフ

アドバンテストの1-3月期は好決算 2026年3月期見通しは減収予想

アドバンテストの1-3月期決算発表は好材料と不安材料が入り混じる内容だった。1-3月期の総収入は前年同期比71.1%増の2323億円で、ブルームバーグがまとめた市場予想の2030億円を上回る結果。1株当たり利益(EPS)は約2.7倍の54.46円で、市場予想(75.37円)を下回ったが、2020年3月期に買収したアメリカのEssai社に関連した214億円の減損処理を除けば、足元の収益性が落ちたとはいえない結果だった。

アドバンテストの業績(総収入、1株当たり利益=EPS)の推移のグラフ

一方、アドバンテストが示した業績見通しは冴えない内容だった。2026年3月期の総収入は7550億円とされ、前年同期比では3.2%減の水準。ブルームバーグがまとめた直前の市場予想では、10.3%増の8603億円が見込まれていただけに、投資家の不満を高める結果になった。決算発表後初の取引となった週明け4月28日の取引ではアドバンテストの株価は前週末比4.83%安となった。

経営陣はAI関連需要に自信 米国の半導体輸出規制見直し案の撤回も追い風に

それでもアドバンテストの株価が決算発表後の4週間で13%高まで回復した背景には経営陣が人工知能(AI)関連の需要の強さに自信を示したことがありそうだ。ダグラス・ラフィーバCEOは決算発表時の説明会で、米国のドナルド・トランプ大統領が打ち出した高関税政策が世界経済の見通しを不透明にする中でも、「関税や通商問題に関連して大口顧客が行動を変えているようには見えない」と説明。中原真人経営執行役員も顧客企業の間で技術革新や新たな製品の開発に向けた動きがあることを踏まえ、「非常に強い需要を聞いている」と述べた。

さらに世界経済の見通し悪化には、歯止めがかかったようにもみえる。トランプ氏の高関税政策が発端となって貿易戦争の状態に突入していた米国と中国は5月12日に関税の大幅引き下げで合意したと発表。また、トランプ政権は13日には、ジョー・バイデン前政権が退陣間際に発表した半導体輸出規制の見直し案を撤回する方針を正式に表明している。アドバンテストの経営環境をめぐる不安材料は少なくなってきているともいえそうだ。

アドバンテストの株価は1月の最高値から35%安 今後の上昇は円安次第か?

ただ、アドバンテストの株価の22日の終値は1月10日につけた最高値(1万0380円)との比較では、依然として34.64%安の水準で低迷。同じ期間の日経平均が5.63%安に留まっていることと比べても、明らかに悪い成績だといえる。アドバンテストの株価は最高値から4月22日の直近の安値(5391円)までの下落幅の28%を回復したにすぎず、株価の完全復活までの道のりは遠い。

アドバンテストの株価と日経平均株価の推移のグラフ

さらにアドバンテストの株価はドル円相場(USD/JPY)の値動きに翻弄されている側面もあり、2月以降は円高が進めば株価が下がり、円安が進めば株価が上がるという関係性がみてとれる。アドバンテストが示した2026年3月通期の減収見通しは、ドル円相場が1ドル=140円で推移することが前提。今後もドル円相場が円安に進めば業績見通しの改善が株価を押し上げる一方、円高が140円を超えて進む事態になれば、株価に強い下落圧力がかかることも考えられそうだ。

アドバンテストの株価とドル円相場の推移のグラフ

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