豪ドルが対米ドルで1か月ぶり安値 リスク回避強まる
28日の外国為替市場で豪ドルが下落。米国株の急落を受け、投資家心理が冷え込んだ。リスク回避の動きが広がり、リスク資産とみなされる豪ドルが売られる一方、安全資産とされる米ドルが買われている。
28日の外国為替市場でオーストラリアドルが下落。米国株の急落を受け、投資家心理が冷え込んだ。リスク回避の動きが広がり、リスク資産とみなされる豪ドルが売られる一方、安全資産とされる米ドルが買われている。豪ドルは対米ドルで0.76米ドル台前半まで売られ、昨年12月30日以来、約1カ月ぶりの安値を付けた。
豪ドルの対米ドル相場は、米株式相場が急落した日本時間27日夜に0.77米ドルの節目を割り込んだ。28日朝には0.7650米ドルも割り込み、午後初めに0.7620米ドル付近まで下げている。
豪ドルの対円相場も同様の動きとなっている。28日朝方に一時79.50円を下回り、5日以来約3週間ぶりの安値を付けた。
27日の米国株は昨年10月下旬以来最大の下落率となった。ダウ工業株30種平均の終値は前日比633ドル（2.0％）安の3万303ドル。
投資家の不安心理を示す変動性指数（VIX）は37台に上昇。3カ月ぶりの高水準となった。
28日のアジア太平洋でも株式が大幅安となり、オーストラリアの代表的な株価指数であるS&P/ASX200指数は一時、2.7％下落した。
一方、中国が国内鉄鋼メーカーの生産を削減する計画を立てたと伝わったことも豪ドルを圧迫している。鉄鉱石はオーストラリアの主要輸出品。最近の豪ドル高の背景に鉄鉱石相場の上昇があった。
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