ETF(上場投資信託)の市場価値は、2024年末には15兆ドル近くにまで上昇しました。この記事では、日本のおすすめETF銘柄をご紹介します。初心者から中上級者まで幅広い投資目的に対応し、今特に注目度の高い銘柄を選定しています。
ETF(上場投資信託)は、特定の指数に連動する運用成果を目指して運用される金融商品です。連動する指数には、例えば日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などが挙げられます。この市場には株式、株式指数、債券、通貨、コモディティーなどが含まれます。
ETFは株と同じように株式市場で取引されます。しかし、ETFを保有することは、そのETFを構成する株式や債券、コモディティーを保有することとは異なります。例えば、株式ETFを保有している人は配当金を受け取れるものの、株主総会で投票をすることはできません。
投資家からお金を集め、投資先が分散された資産ポートフォリオを購入するという点で、ETFは投資信託と似ています。しかし、いくつかの違いがあります。ETFは株式と同じように取引時間中に市場で売買することが可能ですが、投資信託はできません。また、ETFは定額買付(1口100円など)ができないのに対し、投資信託はできるといった違いもあります。
ETFは比較的低コストで特定の市場、業界、資産クラスへ投資することが可能なため、トレーダーから見ると柔軟性の高い商品となります。ETFの投資先は分散されているため、一つの株式や債券の値動きに左右されるリスクを減らすことができます。
ETFには数多くの種類があるため、トレーダーは投資の目的やリスク耐性、好きな市場痩せクターに合わせてETFを選ぶことができます。主なETFの種類としては、以下のようなものがあります。
日経平均株価などの株価指数と連動した値動きで運用することを目指すETFです。幅広い銘柄への分散投資を可能にします。
実際に通貨を購入することなく外国為替市場へ投資できます。通貨連動型を買うことで、EUや新興国などの地域における経済動向へのエクスポージャーを得られます。
セクターETFにより、業界を絞って、そのうちのいくつかの企業への投資が可能です。例えば、インベスコQQQトラスト・シリーズ(QQQ)はナスダックに上場しているハイテク企業の株価と連動しています。セクターETFを選ぶことで、個々の銘柄を選ぶことなく人気のあるセクターへ投資することができます。
コモディティーETFは、商品自体ではなく原資産の価格に基づいて取引されるデリバティブ(金融派生商品)で構成されています。これにより、トレーダーは商品の所有権や受け取りを気にすることなく、取引をすることが可能になります。
インバースETFは、株価指数などベンチマークにしている指標の値動きと逆の動き(マイナス◯倍)で運用されるETFです。つまり、ETFの原資産が値下がりするとETFの値段が値上がりし、ETFの原資産が値上がりするとETFの値段が値下がりします。
インバースETFでロングポジション(買い待ち)をヘッジしたり、資産の目減りリスクを避けたりするトレーダーもいます。
レバレッジ型ETFは、日経平均など特定の投資対象の日々の値動きの、倍の動きで運用されるETFです。例えば、2倍のレバレッジがかかったETFでは、100円の上昇に対して、200円分の上昇成果を得ることができます。
レバレッジ型商品は通常の取引よりも多くの利益を得ることが可能ですが、同時に損失が大きくなることもあります。トレーダーはレバレッジ型ETFを取引する前に、ご自身のリスク耐性を確認するようにしましょう。
ここでは、注目すべき日本のETFをご紹介します(データは2025年10月9日時点のものです。過去の値動きは、将来の値動きを示すものではありません)。
NEXT FUNDS 日経平均連動型上場投信は、日本の代表的な株価指数「日経平均株価(225種)」に連動する投資成果を目指したETFです。日経平均は、日本経済新聞社が算出する、日本を代表する225銘柄で構成される株価指数であり、このETFはその構成銘柄の動きに沿って値動きするよう設計されています。設定以来、長期にわたりメジャーな日本株ETFとして人気を集めています。
このETFの特徴的な点は、アドバンテストやファーストリテイリング、東京エレクトロンといった値がさ株(株価の高い銘柄)が、指数に対して強い影響力を持っていることです。時価総額ではなく株価に基づいた「価格加重平均方式」を採用しているため、株価が高い銘柄ほど指数に与える影響が大きくなります。そのため、ハイテク株や成長株へのエクスポージャーが比較的強めとなる傾向があります。
米国・イスラエルとイランの軍事衝突によって原油価格が急騰し、原油の輸入国である日本の株式は売られやすい状況が続いていますが、割安感を指摘する声もあり、押し目買いのチャンスとなる可能性もありそうです。
分配金は年1回(毎年7月8日)で、2025年は10口あたり7,230円が分配されました。信託報酬が年率0.1815%(年率・税込)と低コストである点も魅力のひとつです。
このETFは、幅広い日本株に分散投資をしたい人や、分かりやすい指数に連動する商品を求める人にとって、シンプルで使いやすい商品です。足元では年初来安値を更新するなど、正念場を迎えていますが、中東情勢の緊張が緩和し、原油価格が落ち着けば、再び日経平均株価の上昇に伴う回復が期待されます。
| NEXT FUNDS 日経平均連動型上場投信の概要 | |
設定日 |
2001年7月9日 |
運用資産総額 |
約13兆8,511億円 |
組み入れ銘柄数 |
225銘柄 |
組み入れ上位5銘柄 |
アドバンテスト |
年初来リターン |
約1% |
信託報酬率(年率・税込) |
0.1815% |
グローバルX 半導体関連-日本株式 ETFは、半導体産業に関わる日本国内上場企業を対象とし、「FactSet Japan Semiconductor Index(配当込み)」との連動を目指すETFです。つまり、半導体関連銘柄に手軽に分散投資できる設計となっています。
技術・市場環境を踏まえた将来展望を考えると、AIやデータセンターを始め、IoT、5G/6G、自動運転などの領域で、半導体需要は引き続き高まっていくと考えられ、これらを背景とする本 ETF に含まれる国内半導体関連企業にも追い風が吹く可能性があります。
年初来リターンは約10%の上昇を記録しており、今年に入っても全体として半導体銘柄が強い動きをしていることがわかります。 しかしながら、米国・イスラエルとイランの軍事的緊張の高まりを背景に、原油価格の上昇やインフレ懸念の強まりが意識され、半導体銘柄の中には株価が大幅に下落する動きも見られました。
グローバルX 半導体関連–日本株式 ETFは、日本の半導体関連企業にテーマを絞って投資できる貴重な手段であり、ここ数か月では強い上昇を示しています。ただし、中東情勢の悪化によって価格変動リスクが高まっているため、ポートフォリオ全体の中で割合を抑えたうえで運用するのが適切だといえるでしょう。
| グローバルX 半導体関連–日本株式 ETFの概要 | |
設定日 |
2021年9月24日 |
運用資産総額 |
約489億円 |
組み入れ銘柄数 |
36銘柄 |
組み入れ上位5銘柄 |
ディスコ |
年初来リターン |
約10% |
信託報酬率(年率・税込) |
0.649% |
純金上場信託(現物国内保管)は、金価格に連動するETFで、国内に保管された現物の純金に裏付けられているのが最大の特徴です。株式とは異なり、金そのものの価値に投資する形となるため、株式のETFとは異なる値動きをします。金はリスクオフ局面で注目されやすい資産であることから、特に経済不安やインフレリスクが高まる場面で値上がりしやすいETFです。
このETFは「円建ての金価格(日々公表される国内スポット価格)」に連動するよう設計されています。為替の直接的な影響を受けにくい点は、日本国内の投資家にとっては安心材料の一つとなるでしょう。
さらに、金そのものを購入するのではなく、ETFという形で証券口座を通じて売買できるため、現物保管の手間がなく、手軽に金へ投資できることも大きな魅力です。保有している金は国内で安全に保管されており、現物との交換制度も設けられています 。
ただ、金は3月に入ってボラティリティの激しい展開が続いています。この背景には、米国の金融政策と地政学リスクがあります。連邦準備制度理事会(FRB)が利下げを見送る姿勢を強めたことで、米国の実質金利が上昇し、金利を生まない資産である金には逆風となりました。
分配金は支払われないため、値上がり益を狙うことが基本になります。信託報酬は年率0.44%(税込)と比較的低水準で、長期保有でも負担が抑えられる水準です。
短期的には米国の金利動向や地政学的なキャッシュ化の動きに大きく左右されるものの、インフレヘッジとしての需要や中央銀行による買い入れ継続といった構造的な要因は変わっていません。そのため、インフレや不況への備えとして、また株や債券とは異なる資産クラスをポートフォリオに加えたい場合や、手軽に金へ投資したい場合に、このETFは依然として有力な選択肢といえます。
| 純金上場信託(現物国内保管)の概要 | |
設定日 |
2010年7月2日 |
運用資産総額 |
1兆7,371億円 |
組み入れ銘柄数 |
金現物100% |
年初来リターン |
約3% |
信託報酬率(年率・税込) |
0.44% |
上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型は、東京証券取引所に上場している全J-REIT銘柄を対象とする「東証REIT指数」への連動を目指すETFです。不動産市場に手軽に幅広く分散投資できる点が特徴です。
このETFの魅力は、高利回りの分配金にあります。例えば、2026年3月の分配金は1口あたり21.62円、分配金利回りは4.46%となっています。分配金が年6回(隔月)支払われることも注目すべきポイントです。
さらに、信託報酬も年0.33%(税込み)と低水準であり、コストを抑えつつ運用できます。東証プライム市場に上場し取引量も多いため、流動性が高く売買しやすいことも強みです。
ただし、イランへの攻撃を受けて日米の長期金利が高止まりする可能性があり、利回り商品であるJ-REITには大きな逆風となっています。一方で、分配金が隔月(2カ月に1回)支払いであるため、定期的なキャッシュフローを重視する投資家からの需要は根強いです。
このETFは、高い分配利回り・低コスト・流動性という三拍子がそろっています。現在はマクロ経済の向かい風と地価上昇という追い風が交錯する時期となっていますが、利回りの魅力を考慮しつつ、慎重にエントリータイミングを計るべき局面だともいえるでしょう。
| 上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型の概要 | |
設定日 |
2008年9月18日 |
運用資産総額 |
1,775億円 |
組み入れ銘柄数 |
57銘柄 |
組み入れ上位5銘柄 |
日本ビルファンド投資法人 |
年初来リターン |
約7% |
信託報酬率(年率・税込) |
0.33% |
NEXT FUNDS日経平均インバース・インデックス連動型上場投信は、日経平均株価が下落したときに値上がりするという、少しユニークなタイプのETFです。日経平均株価の「逆の動き(-1倍)」をするインデックスに連動するよう設計されており、相場が下落する局面で利益を狙いたい投資家に向いています。
例えば、日経平均が1%下がると、このETFは約1%上がることになります。2026年3月には日経平均の急落を受けて急騰するなど、ヘッジ手段として注目が集まっている状況です。
具体的な仕組みとしては、現物株ではなく日経平均先物などのデリバティブを利用し、株価指数の下落時に上昇を目指す運用が行われています。主に短期国債などの安全性が高い資産を保有しながら、先物取引を通じて「売りポジション」を取ることで、このインバース効果を実現しています。運用の実質的な売建エクスポージャー(リスク量)は、信託財産の純資産総額と同程度に調整されるように管理されており、信頼性の高い運用体制が整えられています。
ただし、このETFは「毎日の日経平均の動きに対して-1倍」の動きをすることを目的としているため、数日以上の保有ではパフォーマンスにずれが生じやすく、長期投資には不向きです。一方、短期取引や相場急落時のヘッジ手段としては有効に活用することができます。例えば、相場が下落しそうな時にこのETFを買うことで、短期戦略として損失のカバーや利益獲得を狙うことが可能です。
信託報酬は年0.88%(税込)とやや高めですが、短期取引であれば負担は軽く済むという考え方もできるでしょう。分配金は近年支払われておらず、価格変動そのものを重視した商品だといえます。
現在、投資家のセンチメントはリスクオフに傾いており、インフレの沈静化や地政学リスクの緩和が確認されるまでは、このETFが注目を集め続けそうです。リスクを管理するための重要なツールとして、活用を検討すべきETFの一つだといえるでしょう。
| NEXT FUNDS日経平均インバース・インデックス連動型上場投信の概要 | |
設定日 |
2012年4月10日 |
運用資産総額 |
224億円 |
組み入れ銘柄数 |
日経225先物 |
年初来リターン |
約-4% |
信託報酬率(年率・税込) |
0.88% |
IG証券では、ETF(上場投資信託)をCFDでお取り引きいただけます。個人投資家に人気の日経平均連動型ETFを始め、米国の各種株価指数ETFや商品(コモディティ)ETFなど、世界中の多様なETF銘柄をご用意しております。
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