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ドル円 週間見通し (9/22週):予想レンジ146~149円、日米金利と米PCEデフレーターに注目

今週のドル円は146.00~149.00円レンジを予想。日米金利差の動向と8月PCEデフレーターが変動要因に。重要チャート水準についてIG証券のアナリストが詳細解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

今週のドル円は146.00~149.00円レンジの継続を予想する。日米金利の動きをにらんだ展開となろう。連続利下げの期待が高まるも米金利は反発基調にある。一方、日銀の10月利上げ確率が30%台から50%台へ上昇し、国内金利は上昇基調を維持している。日米金利差がドル円のトレンドを左右するだろう。26日の8月米PCEデフレーターも米金利と米ドルの変動要因となろう。



ドル円の週間予想レンジ、日米金利の動きを注視

ドル円(USD/JPY)は現在、146.00~149.00円を中心としたレンジ相場にある。今週もこのレンジを意識する展開を予想する。

短期レジスタンスライン(トライアングルの上限)を突破すれば、149.00円を視野に上昇幅の拡大を想定したい。一方、短期サポートライン(トライアングルの下限)を下方ブレイクする場合は、146.00円のトライを意識したい。日米金利の動向がトレンドを左右するだろう。

ドル円の日足チャート:2025年4月以降

ドル円の日足チャート:2025年4月以降

出典:TradingView

17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備制度理事会(FRB)は、0.25%の利下げを決定した。また、9月を含めて今年3回利下げの見通しがドットプロットで示された。OIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)市場では10月の利下げ確率が80%台、12月は90%台にあり、連続利下げを織り込む状況にある。

注目すべきは、FOMC後に2年債利回りと10年債利回りが反発したことだ。FOMC前に進行した米債買いのポジション調整の影響もあるだろう。しかし、今週も米金利の反発が続けば、OIS市場と同じく米債市場でも連続利下げの可能性の織り込みが進んでいるサインになり得る。米金利の反発は、米ドルの買い戻しをサポートしよう。

米金利の15分足チャート:FOMC後~9月19日

米金利の15分足チャート:FOMC後~9月19日

出典:TradingView

日銀は19日の金融政策決定会合で現行の金融政策を維持した。しかし、2名の審議委員が0.25%(25bp)の利上げを主張した。OIS市場では、次回10月会合の利上げ確率が50%台へ上昇している。日銀会合前は30%台だった。市場が早期利上げの可能性を再び意識し始めている。利上げ期待の高まりは、国内金利の上昇要因である。

日銀 10月会合の利上げ確率の推移:2025年6月以降

日銀 10月会合の利上げ確率の推移:2025年6月以降

ブルームバーグのデータで作成 / OIS市場の予想確率(9月19日時点)

連続利下げの可能性を織り込み、米金利の上昇が日米金利差の拡大を促せば、「米ドル高→ドル円の上昇」を想定したい。しかし、利下げは基本的に米金利の低下要因であるため、米金利が上昇基調へ戻る可能性は低い。

対照的に国内金利は、利上げ観測の再浮上で上昇基調を維持することが予想される。米金利の上昇も国内金利の押し上げ要因となろう。日米金利差が縮小すればドル円の下落を警戒したい。しかし、FOMC前に米金利がすでに下げ止まっていたこと、日銀の10月利上げがまだ確実とは言えない状況にあることも考えるならば、現時点で円高が進行する可能性は低い。

したがって、今週のドル円は146.00~149.00円で売り買いが交錯するレンジ相場が予想される。


8月米PCEデフレーターでインフレの粘着性を確認

今週、米金利の変動要因として注目すべきは、26日の8月米個人消費支出価格指数(以下、PCEデフレーター)である。ブルームバーグがまとめた市場予想によれば、前月比のコア指数以外はインフレの粘着性が示される可能性がある。

インフレについてFOMC声明では、「物価目標の2%に向けてさらなる進展を見せているが、依然としてやや高止まりしている」とし、警戒感をにじませた。また、パウエルFRB議長は会合ごとにデータを見極めるとし、慎重に利下げを判断していく姿勢を維持した。

8月PCEデフレーターが予想外に上振れる場合は、連続利下げを先取りする市場の思惑に冷や水を浴びせる要因になり得る。この場合は、米金利の上昇と米ドル買いを想定したい。一方、インフレの抑制が確認される場合は、連続利下げの期待を支えるだろう。この場合は、米金利の低下と米ドル安を予想する。

米PCEデフレーターの動向:過去1年間

米個人消費支出価格指数の動向:過去1年間

ブルームバーグのデータで作成 /赤の棒グラフ・ドット:8月の市場予想(9/19時点)


つなぎ予算を巡る不透明感、ドル安警戒

つなぎ予算案を巡る米議会の動向も注視したい。共和党が過半数を占める米下院は19日、217対212でつなぎ予算案を可決した。しかし上院は同日、44対48で否決した。上院は採決後1週間の休会に入った。9月29日に妥協案について投票する可能性があるが、9月30日深夜の現行予算の失効までに両党が歩み寄り合意できなければ、10月1日から政府機関が一部閉鎖に追い込まれる。

この件に対する市場の思惑は米ドル安の要因として警戒したい。過去に何度か政府機関の閉鎖があったが、最長となったトランプ第1期政権時の35日間の閉鎖期間(2018年12月22日~2019年1月25日)では、米ドルが主要通貨 (G10通貨) に対して軟調に推移した。

民主党は年末で期限切れとなる医療費助成の延長を求めている。しかし共和党が応じる気配はなく、両党の対立が深まっている。トランプ米大統領は19日、一定期間政府が閉鎖される可能性に言及した。この件に関する市場の思惑と実際に政府機関の一部閉鎖となれば、米ドル安を警戒したい。

米ドルの変動率(対G10通貨):2018年12月22日~2019年1月25日

米ドルの変動率(対G10通貨):2018年12月22日~2019年1月25日

ブルームバーグの為替データで作成


ドル円のテクニカル分析

週間予想レンジの上限:149.00円
日足チャートでドル円(USD/JPY)のトレンドを確認すると、8月1日の高値150.92レベルを基点とした短期レジスタンスラインの攻防にある。トライアングルの上限でもあるこのラインを突破すれば、テクニカルの面ではさらに上値をトライするサインとなろう。

しかし現在は、米FRBによる連続利下げの可能性が高まっている。日銀の10月利上げ観測が再び浮上し、国内金利が上昇基調にあることも考えるならば、ドル円の上昇局面では戻り売りを意識したい。7月中旬以降、149.00円がレジスタンスラインとして意識されている。このラインを今週の上限と想定したい。

4時間足チャートのフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準148.27レベル、および9月3日から4日に相場の上昇を止めた148.80レベルの攻防に注目したい。後者のラインの突破は、149.00円をトライするサインとなろう。

レジスタンスライン
・149.00:予想レンジの上限(日足)
・148.80:レジスタンスライン(4時間)
・148.27:76.4%戻し(4時間)

週間予想レンジの下限:146.00円
日米金利差が縮小する局面では、ドル円(USD/JPY)の下落を想定したい。週間の予想レンジ下限は146.00円。89日線の下方ブレイクは、146.00円をトライするサインと捉えたい。

ドル円が89日線を目指す判断材料として、4時間足チャートのフィボナッチ・リトレースメント(青ライン)の攻防に注目したい。76.4%戻しが146.13レベルにあたる。今週22日に146.00レベルと交差する短期サポートラインの動向も考えるならば、テクニカルの面でも146.00ラインが、サポートラインとして機能する展開が予想される。

筆者の想定を超える売りでドル円が146.00円を下方ブレイクする場合は、17日の下落を止めた半値戻しの水準145.40の再トライを想定したい。

サポートライン
・147.20:38.2%戻し(4時間)
・146.87:半値戻し(4時間)
・146.54:61.8%戻し(4時間)
・146.34:89日線(日足)
・146.00:予想レンジの下限(日足)
・145.40:半値戻し(日足)


ドル円の日足チャート:2025年4月以降

ドル円の日足チャート:2025年4月以降

出典:TradingView

ドル円の4時間足チャート:9月以降

ドル円の4時間足チャート:9月以降

出典:TradingView


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