ドル円見通し(10/24):153円が視野に円安進行、焦点は米CPI
今日のドル円予想。「高市トレード」の円安と米ドル高が重なれば、153円台の攻防を想定。焦点は9月米CPI。注目のチャート水準についてIG証券のアナリストが詳細解説。
要点
「高市トレード」の円安が進行。ドル円は23日の市場で152.80レベルまで上昇した。今晩発表の9月米CPIでインフレの粘着性が確認されれば、米中協議の進展期待による米ドルの買い戻しと相まって153円台の攻防を意識したい。テクニカル面では10月10日の高値153.27の突破が焦点に。この水準を上方ブレイクすれば154.00を視野に上昇拡大が予想される。一方、下値の焦点は151円の維持となろう。
ブルームバーグの為替データを基に作成
米中協議の進展期待と9月CPI
米中首脳会談が10月30日に行われる見通しとなった。4月にトランプ米大統領が世界共通関税と相互関税を課す大統領令を発表して以降、米ドルのトレンドを示すドル指数(DXY)が下落トレンドを形成。対照的にゴールドやビットコインが上昇トレンドを形成している。関税問題が、米ドルの信認を揺るがしていることを示唆する動きである。
しかし、直近は米ドルは、米中協議の進展期待による関税懸念の後退をで買い戻しが見られる。米中首脳会談の開催は、目先の米ドルを支える要因となろう。
ドル指数、金価格、ビットコインの動向:日足 年初来
ブルームバーグのデータを基に作成
※金価格:対米ドルスポット、ビットコイン:XBTUSD
今晩、政府機関閉鎖の影響で延期された9月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想によれば、8月から横ばいが見込まれている。総合の前年同月比は8月の2.9%から3.1%へ上昇することが予想されている。
データの信頼性に対する疑問が呈されているが、米中貿易協議の進展期待で現在は米ドルが買われやすい状況にあるなかで、9月CPIがインフレの粘着性を示唆すれば米ドル高の要因になり得る。
米国 消費者物価指数(CPI)の動向:過去1年間
ブルームバーグのデータを基に作成 / 赤棒グラフ・ドット:9月予想
ドル円のチャート分析
153.27突破なら154.00が視野に
高市トレードの円安が続く中で米ドル高が重なる場合、今日のドル円(USD/JPY)は153円台への再上昇、そして10月10日の高値153.27ブレイクを想定したい。153.27を完全に上方ブレイクする場合は、20日のIG週間為替レポートで取り上げた今週の上限154.00レベルのトライを意識したい。
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4時間足チャートのフィボナッチ・エクステンション100%の水準153.65レベルの突破は、154.00をトライするサインとなろう。
なお、24日のNY市場でドル円が153円台の維持で終われば、来週以降は154円台の攻防を意識する展開が予想される。テクニカルの面では、日足チャートのフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準154.60レベルの攻防に注目したい。
レジスタンスライン
・154.00:予想レンジの上限
・153.65:フィボナッチ・エクステンション100%
・153.27:10月10日の高値水準
・153.00:レジスタンスライン
3つのサポート水準
前述の米中協議の進展期待に加えて、日銀の10月利上げに不透明感が漂う状況も考えるならば、ドル円(USD/JPY)が反落しても下値は限定的となることが予想される。
今日のドル円は、以下にまとめたサポートラインの攻防に注目したい。いずれもサポートラインに転換する可能性がある水準である。151.00レベルを今日のレンジの下限と想定したい。
想定を超える調整売りでドル円が150円台へ反落する場合は、現在150.56レベルまで上昇している21日線のトライが焦点に浮上しよう。
サポートライン
・152.00:サポート転換の可能性あり
・151.50:サポート転換の可能性あり
・151.00:予想レンジの下限
・150.56:21日線
ドル円の日足チャート:2025年1月以降
TradingView提供のチャート
ドル円の4時間足チャート:10月以降
TradingView提供のチャート
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