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ドル円週間見通し(7/14~18):予想レンジ145.75-149.00 焦点は選挙報道、米物価指数、日米金利

ドル円の週間見通し。国内では参議院選挙の報道と国内金利の動き、海外では6月の米物価指数と米金利の動きが焦点に。「関税懸念→米ドル安」トレンドに変化の兆し。ドル円の週間予想レンジは145.75-149.00レベル。注目のテクニカルラインについてIG証券のアナリストが分かりやすく解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

・「関税懸念→米ドル安」のトレンドが変わりつつある
・参議院選挙の報道が焦点に、国内金利の上昇による円安警戒
・6月の米物価指数に注目、米金利上昇時の米ドルの反応を注視
・ドル円の週間予想レンジは145.75-149.00レベル



ドル円の予想レンジ145.75-149.00、「関税懸念→米ドル安」に変化の兆し

今週のドル円(USD/JPY)は145.75-149.00円レンジを予想する。

トランプ米大統領は12日、欧州連合(EU)とメキシコに対して8月1日から30%の関税を適用すると表明した。トランプ氏は、合成麻薬フェンタニルの米国流入対策でメキシコの取り組みが不十分と非難。EUには不均衡な貿易の是正を要求した。一方、EUは報復関税を8月初旬まで延期する意向を表明した。

関税懸念は米ドル安の要因として外為市場で捉えられている。しかし、直近ではそのトレンドに変化の兆しが見られる。先週の米ドルは主要通貨で上昇した。米ドルのトレンドを示すドル指数(DXY)の動きを日足チャートで確認すると、7月以降底打ち感を強め反発基調にある。RSIは50を視野に上昇し、MACDはゴールデンクロスへ転じている。

今週、ドル指数が4月21日の安値水準97.92レベルを突破する場合は、5月12日にレジスタンスラインとして反発相場を止めた50日線を視野に上昇幅が拡大する可能性が高まろう。「トランプ関税懸念→米ドル安」という構図が変わりつつある状況を考えるならば、今週のドル円は予想レンジの上限149.00レベルを視野に強気地合いを維持する可能性がある。

米ドル 週間変動率:7月7日~11日

米ドル 週間変動率:7月7日~11日

ブルームバーグのデータで作成

ドル指数のチャート:日足 2月以降

ドル指数のチャート:日足 2月以降

出所:TradingView


参議院選挙の情勢報道と国内金利の動きを注視

ドル円(USD/JPY)の強気地合いを予想するもう一つの理由が、円安の進行である。先週の外為市場で日本円は、対G10 通貨全てで下落した。

日本円 週間変動率:7月7日~11日

日本円 週間変動率:7月7日~11日

ブルームバーグのデータで作成

日銀の追加利上げ期待が後退していることは、円安要因の一つである。そして今週は、参議院選挙の情勢を伝える報道と国内金利の上昇も円安の要因になり得る。

7月20日に第27回参議院議員通常選挙がある。今回の改選議席数は、東京選挙区の補欠選挙(欠員1)を合わせて全国で125議席。最大の焦点は、自民党と公明党合わせて過半数の50議席を確保できるかどうかにある。レポート執筆時点での世論調査に関する各報道を見ると、「自公の過半数獲得は微妙」という内容が多く見られる。選挙戦終盤となる今週、減税を公約の柱とする野党の躍進と自公過半数割れの可能性を伝える報道が多く見られる場合、国内の債券市場では財政拡張路線の可能性を意識した金利の上昇を警戒したい。
国内金利のトレンドを確認すると、年初から上昇基調にある。注目すべきは、7月に入ってから長期と超長期ゾーンの金利に再び上昇の圧力が高まっていることである。日銀の利上げ期待が後退する中でのこの動きは、上述した自公の過半数割れと選挙後の財政拡張路線の可能性を意識していることを示唆。また、円安が進行している状況は、外為市場の参加者が「悪い金利の上昇」と捉えている可能性がある。

国内金利の動向:日足 年初来

国内金利の動向:日足 年初来

ブルームバーグのデータで作成 / 7月11日まで


6月の米物価指数に注目、金利上昇時の米ドルの反応は?

今週は国内の金利だけでなく、再び上昇ムードが漂う米金利の動きも注視したい。6月の物価指数が米金利の変動要因となろう。

15日に消費者物価指数(CPI)、16日に生産者物価指数(PPI)が発表される。ブルームバーグの市場予想によれば、CPIは前月比と前年同月比でともに5月から上昇することが見込まれている。一方、PPIは前年同月比でインフレの鈍化が見込まれている。6月の物価指数が総じて予想外に上振れる場合は、米債市場で10年債利回りや超長期の20年債と30年債の各利回りの上昇圧力を高める要因になり得る。

注目は、11日の米金利の上昇がドル高の要因となったことである。4月の米相互関税発表以降、関税の影響によるインフレの再燃を意識した金利の上昇は、米ドル安の要因として意識されてきた。しかし冒頭で述べたとおり、そのトレンドには変化の兆しが見られる。6月CPIとPPIがインフレの粘着性を示唆し米金利が上昇しても、米ドルが上昇で反応する場合は、関税懸念がもはや米ドル安の材料として市場で認識されていない可能性を示唆することになる。この点を確認する上でも、物価指数後の各市場の反応を注視する必要がある。

米国物価指数の推移:過去1年間

米国物価指数の推移:過去1年間

ブルームバーグのデータで作成 / 赤の棒グラフとドット:6月の市場予想、7月14日時点


ドル円の週間見通しとテクニカル分析

予想レンジの上限:149.00
今週もドル円(USD/JPY)が強気地合いを維持する場合は、149.00までの上昇を想定したい。

通貨オプション市場のリスクリバーサルの動向を見ると、1週間のそれがドルコールを視野に上昇基調にある。1ヶ月のそれも同じトレンドにある。一方、予想変動率は1週間と1ヶ月がともに10%を下回る低い水準で推移している。上述した米ドル高・円安のトレンドも考えるならば、今週のドル円も上値のトライを意識したい。

ドル円のリスクリバーサルと予想変動率:日足 年初来

ドル円のリスクリバーサルと予想変動率:日足 年初来

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 7月11日まで

予想レンジの上限149.00レベルをトライするサインとして、以下にまとめたレジスタンスラインの攻防に注目したい。

最初の焦点は148円台への上昇である。148.00レベルを突破した後、このラインがサポートラインへ転換すれば、地合いの強さを市場参加者に印象付けることになろう。この場合は、日足チャートのフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準148.54レベル、4時間足チャートのフィボナッチ・エクステンション100%の水準148.72レベルの攻防を意識したい。後者のテクニカルラインの突破は、149.00のラインをトライするサインとなろう。

筆者の想定を超える上昇でドル円が149.00を突破すれば、もう一つのフィボナッチ・エクステンション100%の水準149.50レベルを視野に上昇幅の拡大を想定したい。

レジスタンスライン
・149.49:フィボナッチ・エクステンション100%(4時間足)
・149.00:予想レンジの上限(4時間足、日足)
・148.72:フィボナッチ・エクステンション100%(4時間足)
・148.54:フィボナッチ・リトレースメント76.4%(日足)
・148.00:6月23日の高値(日足)

予想レンジの下限:145.75
4時間足チャートのストキャスティクスとRSIは買われ過ぎの水準へ到達し、短期的な上昇の過熱感を示唆している。ドル円(USD/JPY)の反落局面では、以下にまとめたサポートラインの攻防に注目したい。

サポートラインへ転換する兆しが見られる145.75レベルを週間の予想レンジ下限と想定。このラインを目指すサインとしてまずは147.00レベルと146.00レベルの攻防に注目したい。

筆者の想定を超える調整売りで145.75レベルを下方ブレイクする場合は、同じくサポートラインへ転換する兆しが見られる145.00レベルまでの下落を想定したい。

ポートライン
・147.00:サポートライン(4時間足)
・146.00:サポートライン(4時間足)
・145.75:予想レンジの下限、サポート転換の可能性あり(4時間足)
・145.00:サポートライン(4時間足)


ドル円のチャート

日足:3月以降

ドル円のチャート 日足:3月以降

出所:TradingView

4時間足チャート:6月18日以降

ドル円のチャート 4時間足チャート:6月18日以降

出所:TradingView


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