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トヨタ自動車、営業減益悪化予想 5日決算 円安進行は株価の追い風

トヨタ自動車の7-9月期決算は営業減益が悪化する予想。一方、販売は堅調なうえ、円安の追い風もあり、株価上昇のきっかけになる可能性もある。

トヨタ自動車、営業減益悪化予想 5日決算 円安進行は株価の追い風 出所:Adobe Images

トヨタ自動車が11月5日に発表する2025年7-9月期決算は、経営環境の厳しさが示されそうだ。トヨタの7-9月期決算は営業利益が前年同期比27%減と見込まれ、前四半期(4-6月期)よりも下落率が大きくなる見通し。アメリカのドナルド・トランプ大統領の高関税政策が重荷になると予想されている。一方、トヨタの販売は堅調を維持しているほか、為替相場の動向も強い逆風にはならなかったとみられ、トヨタの業績を下支えした可能性がある。またトヨタの株価は10月4日の自民党総裁選挙後に円安が進んだ影響もあり、このところは歴史的な値上がりを続ける日経平均株価をも超える急ピッチでの上昇を記録している。このためトヨタが5日の決算発表で今後の業績に自信を示せば、好調な株価の上昇に拍車がかかる可能性もありそうだ。

トヨタの2025年7-9月期決算は営業利益が26.9%減予想 10四半期ぶり1兆円割れか

トヨタは11月5日に7-9月期決算を発表する。ブルームバーグがまとめた市場予想によると、総収入は前年同期比5.9%増の12兆1144億円になる見通し。営業利益は26.9%減の8443億円になるとみられている。予想通りであれば、総収入の伸び率は前四半期の3.5%増から加速。一方、営業利益の1兆円割れは、四半期としては2023年1-3月期(6269億円)以来となり、伸び率は前四半期(10.9%減)よりもさらに悪くなる。トヨタは直近21回の四半期決算のうち、総収入が予想を下回ったのは1度だけ。営業利益では7回、市場予想を下回っている。

トヨタ自動車の業績の推移のグラフ

トヨタの株価は2024年末比で0.8%高 日経平均に大きく見劣り

トヨタの株価(7203)の28日の終値は3171円で、2024年末比では0.8%高。日経平均株価(N225)の25.9%高を大きく下回っている。前回決算発表前日にあたる8月6日終値との比較では16.54%高で、やはり同じ期間の日経平均の23.10%高よりも悪い成績だ。

トヨタ自動車の株価と予想株価収益率の推移のグラフ

ブルームバーグによると、トヨタの直近の株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は28日段階で11倍程度で、前回決算発表前日の10倍程度からわずかに割高感が増している。アナリストが提示する目標株価の平均は3256円程度で、現状よりも約2.5%高い。26人のアナリストのうち17人は買い、8人は維持、1人は売りを推奨している。

営業減益はトランプ関税が要因 販売は堅調さを維持

トヨタの7-9月期決算で大幅な減益が予想されている背景には、トランプ関税の影響の大きさがある。トヨタは前回決算発表に際し、トランプ関税の影響について、2026年3月通期で営業利益を1兆4000億円押し下げるとの見通しを公表。すでに4-6月期で発生した4500億円を差し引けば、7月以降の9か月間で残り9500億円、四半期あたりで3166億円のマイナス効果が生じることになる。金融市場による7-9月期の営業利益の予想額は、前年7-9月の営業利益の実績からトランプ関税によるマイナス効果を差し引いた金額と同程度で、トヨタの稼ぐ力が大きく落ち込んでいるとみられているわけではなさそうだ。

トヨタの業績の底堅さは販売の好調さにも表れている。トヨタが27日に発表した9月のグループ総販売台数は前年同月比2.8%増の94万9153台。上半期(4-9月)の6か月では前年同期比5.0%増の564万3042台だった。トヨタは2026年3月通期の販売台数を前期比1.7%増の1120万台とみており、上半期は想定を超えるペースで販売が進んでいるといえる。

トヨタ自動車のグループ販売台数の推移のグラフ

ドル円相場は高市トレードで円安 販売見通しに自信を示せば株価上昇加速か

また、トヨタの業績への影響が大きい為替相場も7-9月期は強い逆風にはならなかった。ブルームバーグによると、7-9月期のドル円相場(USD/JPY)を平均すれば1ドル=147.49円となり、前年同期(149.20円)から小幅な円高に留まった。またドル円相場の7-9月期の実績は、トヨタが2026年3月通期のドル円レートとして想定している145円よりも円安で、トヨタの業績の味方になったとみることができそうだ。

トヨタの株価とドル円相場の推移のグラフ

こうした中、足元のトヨタの株価には「高市トレード」の追い風も吹いている。トヨタの株価の28日の終値は自民党総裁選挙直前にあたる10月3日終値との比較では11.67%高。同じ期間に4万5000円台から5万円台まで急上昇した日経平均の9.72%高を上回っている。ドル円相場で一時は1ドル=153円台まで円安が進んだことが、トヨタの今後の業績にとってプラスに働くとの期待もありそうだ。

このためトヨタの5日の決算発表ではトヨタが今後の販売動向に示す自信の度合いが問われる。上半期の販売台数はトランプ関税前の駆け込み需要と反動減という特殊要因の影響もあったとみられる中、トヨタが下半期の販売にも自信を示せば、円安への期待とあいまって株価上昇が勢いづく可能性もありそうだ。


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