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【ドル円 (USD/JPY)】今週の注目材料と見通し、注目のチャートポイント

労働市場の底堅さを示す雇用関連の経済指標を受けても、米金利は低下基調を維持している。今週もいくつかの重要な米経済指標が発表される。米債市場と米ドル相場はこれら経済指標で上下に振れる展開が予想される。米欧中銀関係者の言動も市場の変動要因となろう。今週のドル円の展望は?注目しておきたいチャートポイントは?詳細はIG為替レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

サマリー

・今週の外為市場は日米経済指標にらみの展開が予想される
・米国の経済指標では、小売売上高とインフレ期待が材料視される可能性がある
・日本の経済指標では、物価指数に対する円相場の反応に注目したい
・経済指標以外での注目材料は、米欧中銀関係者の言動となろう
・ドル円、今週の見通しとチャートポイントについて


低下の基調を維持する米金利

今月5日に発表された23年12月の米雇用統計では労働市場の底堅さが確認された。そして11日の同月消費者物価指数(CPI)は、インフレが連邦準備制度理事会(FRB)の物価目標「2%」に到達するには時間を要する可能性を示唆する内容となった。

米債市場の動きを確認すると、昨年の11月以降、米金融政策の方向性を織り込んで動く2年債利回りは断続的な反発を挟みながらも、低下の基調を維持していることが分かる。直近は4.1%台まで低下している。

一方、堅調な雇用関連指標を受けて4%台へ反発する局面が見られた10年債利回りは現在、3.9%台へと低下している。

これら米金利の動きは、緩やかながらも米国内のインフレが今後鈍化していく可能性とFRBが利下げ政策へ転換することを米債市場の参加者が意識していることを示唆している。

米金利のチャート:日足 2023年以降

米金利のチャート:日足 2023年以降 ブルームバーグのデータで作成


現状、米金利の反発が短期で終息し再び低下のムードが漂っていることを受け、米ドル相場のトレンドを表すドルインデックス(DXY)は102ポイント台を中心に売り買いが交錯する展開となっている。

ドルインデックスのチャート:4時間足 23年12月以降

米金利のチャート:日足 2023年以降 TradingViewが提供するチャートで作成

米経済指標にらみの状況が続く

強い経済指標が確認されても米金利の反発は抑制された。この状況は、米ドル安の要因となろう。米ドル相場が反発しても上値を抑制する要因にもなろう。

今週も米債市場と米ドル相場を動かす重要な経済指標がいくつか発表される。

そのなかでより注目したいのが、17日に発表される23年12月の小売売上高である。現時点での市場予想(前月比)を確認すると、総合で0.4%増と昨年11月の0.3%増から若干ながら個人消費が拡大する見通しである。
しかし、自動車を除いた指数は0.2%増で横ばいの見通しとなっている。また、自動車に加えて食品サービス、ガス、建材を除いた指数(コア)は0.2%増と、昨年11月の0.4%増から低下する見通しである。

個人消費の動向を考えるうえで、小売売上高は重要な経済指標である。それが予想以上に減速する場合は、緩やかなインフレの鈍化期待と利下げ観測を受け、米債市場では利回りが低下で反応する可能性がある。また、さえない経済指標がFRBによる早期利下げの期待を高める要因となれば、米国株の上昇要因になり得る。

米金利の低下と米株高が同時に発生する場合は、外為市場で米ドル安の圧力が高まることが予想される。

米国 小売売上高の動向:月次 23以降

米国 小売売上高の動向:月次 23以降 ブルームバーグのデータで作成/ 赤と紫の棒グラフ:市場予想


19日に発表される1月のミシガン大学消費者信頼感指数と期待インフレ率も、米債市場と米ドル相場の変動要因となる可能性がある。

より注目したいのが、後者の期待インフレ率である。1年先のそれは3.1%で横ばいが見込まれる一方、FRBが注目する5-10年先のそれは、昨年12月の2.9%から3.0%へ上昇する予想となっている。

消費者が抱くインフレ期待は、実際のインフレ動向に大きな影響を与える。ゆえに、期待インフレ率が予想以下となる場合、特に5-10年先の期待インフレ率が予想外に低下する場合は、緩やかなインフレ鈍化の期待と利下げ観測を受け、米金利の低下と米ドル安の要因になり得る。

一方、上で述べた重要な米経済指標以外では、週間の新規失業保険申請件数も米債市場と米ドル相場の変動要因となろう。

これら経済指標がいずれも米国経済の堅調さを示し、インフレ鈍化の期待を後退させる場合は、米金利の反発要因になり得る。

ゆえに今週の米ドル相場も経済指標にらみの状況を想定しておきたい。

米国 ミシガン大学期待インフレ率の動向:月次 23以降

米国 ミシガン大学期待インフレ率の動向:月次 23以降 ブルームバーグのデータで作成 / 赤のドット:市場予想

米欧中銀関係者の言動

今週、米国の経済指標以外で注目すべきは、米欧中銀関係者の言動となろう。

今週の16日に連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が経済見通しと金融政策について講演を行う。18日にはアトランタ地区連銀のボスティック総裁も経済見通しについて講演を行う予定である。
また、今週は欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁をはじめとした、ECB関係者が世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の討論会に参加する。

米欧中銀の要人からインフレ、景気の見通しそして金融政策の方向性に関する言及がある場合、その内容次第では米ドル相場とユーロ相場が上下に振れることが予想される。


国内の消費者物価指数

今週19日に国内の12月消費者物価指数(CPI)が発表される。市場予想を確認すると、総じてインフレが鈍化する見通しである(下のチャート、赤のドットを参照)。

今月1日の能登半島地震を受け、1月の日銀金融政策決定会合でのマイナス金利解除(政策転換)の思惑が後退するなか、12月CPIでインフレが予想以上に鈍化していることが確認される場合は、円売りの要因になり得る。

一方、予想外にインフレ圧力の根強さが確認される場合は、円買い要因となる可能性がある。しかし、早期の政策転換の思惑が後退している状況を考えるならば、12月CPIが円買いの要因となっても、その動きは一過性で終わることが予想される。

日本 消費者物価指数(CPI)の動向:月次 23年以降

日本 消費者物価指数(CPI)の動向:月次 2023年以降 ブルームバーグのデータで作成 / 赤のドット:市場予想

ドル円、今週の見通しとチャートポイント

再び縮小の傾向にある日米の利回り格差
ドル円(USD/JPY)のトレンドを左右する日米の利回り格差の状況を確認すると、再び縮小の傾向にあることが分かる(下のチャート、赤矢印を参照)。この動きに連動し、ドル円の反発相場も一服している。今週の米経済指標が米金利の低下要因となる場合は、この傾向がさらに進行するだろう。

また、労働市場の底堅さを示す雇用関連の経済指標を受けても米金利が低下基調を維持している状況も考えるならば、今週の経済指標が米ドル買いの要因となっても、その幅は限定的となる可能性がある。

ゆえに今週のドル円の焦点のひとつは、下値の水準を見極めることにある。

日米利回り格差とドル円の動向:日足 23年7月以降

日米利回り格差とドル円の動向:日足 23年7月以降 ブルームバーグのデータで作成

下落局面では2つの移動平均線の攻防が焦点に
日足のストキャスティクスは、短期的な相場の過熱感(買われ過ぎ)を示唆する状況にある(下のチャート、緑矢印を参照)。

このタイミングで、今週の米経済指標が米ドル安の要因となる場合、ドル円(USD/JPY)の下値トライを意識したい。

このケースで注目したいのが、2つの移動平均線の攻防である。

まずは、サポートラインとして意識される可能性のある21日線(EMA)の攻防に注目したい。この移動平均線今日現在、144.15レベルで推移している。ゆえに21日線の攻防は、144円台の維持を見極める攻防でもある。

ドル円が21日線を難なく下方ブレイクする場合は、同じくサポートラインとして意識される可能性のある200日線の維持が次の焦点として浮上しよう。この移動平均線は今日現在、143.64レベルで推移している。

ドル円のチャート:日足 23年11月以降

ドル円のチャート:日足 23年11月以降 TradingViewが提供するチャートで作成


ドル円が21日線をトライするシグナルとして、144.30レベルの攻防に注目したい(下の1時間足チャート、緑矢印を参照)。ドル円がこのチャートポイントを下抜ける場合は、21日線を視野に下落幅の拡大を警戒したい。

一方、今週の米経済指標が米金利の反発と米ドル買いの要因となり、ドル円が144.30レベル以上の水準を維持する場合は、145円以上での攻防を想定しておきたい。

このケースでは、先週12日NY時間の戻り高値145.56レベルのトライが焦点となろう(下の1時間足チャートを参照)。

上の日足チャートを確認すると、146.60レベルはサポートからレジスタンスの水準へ転換する可能性がある(赤矢印を参照)。ゆえに、ドル円が再び146円台へ上昇する場合は、146.60レベルの攻防に注目したい。

RSIやストキャスティクスで短期的な相場の状況を確認しながら、これらオシレーター指標が短期的な買われ過ぎまたは売られ過ぎの状況にある局面で、上で述べた上下のチャートポイントをドル円がトライする場合は、反落または反発を意識したい。

ドル円のチャート:1時間足 今月5日以降

ドル円のチャート:1時間足 今月5日以降 TradingViewが提供するチャートで作成

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