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【NY金】強気相場を意識も過熱感否めず、調整売りを警戒、金価格の週間見通し

NY金相場は強気地合いにある。しかし、投機的な買いの過熱感が否めない状況でもある。今週は調整売りを警戒したい。しかし現在の強気相場を考えるならば、ゴールドの反落は押し目買いの好機と考えたい。金価格の週間見通し。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

記事のサマリー

トランプ関税とそれよる貿易戦争の激化を受け、ゴールド買いの勢いが増している。スポット金価格は先週初めて3,300ドル台へ到達した。17日の取引時間中に最高値3,357ドル(IGレート)まで上昇する局面が見られた。強気相場の勢いが増している金価格だが、さすがに投機的な買いの過熱感が意識されやすい状況でもある。今週は調整売りを警戒したい。しかし、下落相場はゴールドの押し目買いを仕掛ける好機と考えたい。


金価格、今月はすでに6%超の上昇、年初では約27%の大幅上昇

トランプ米政権の相互関税とそれによる関税の報復合戦で世界経済の先行き不透明感が強まている。国際商品の市場では安全資産であるゴールド買いの需要が高まっている。

4月に入り、スポット金価格(以下では金価格)はすでに6.5%上昇している(17日時点)。2月の2.1%高を除き、2025年の金価格は月間で6%を上回る強気相場を維持している。年初来の上昇率はすでに26.76%へ達し、2024年の27.22%高に迫る状況にある。強気相場の勢いが増している。

スポット金価格 月間の変動率:2025年1月以降

スポット金価格 月間の変動率:2025年1月以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 4月の上昇率:17日時点

スポット金価格 年間の変動率:2015年以降

スポット金価格 年間の変動率:2015年以降

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 2025年の上昇率:4月17日時点


投機的な買いの過熱感否めず、調整売りを警戒

金価格は強気相場にある。週明けは買い先行でスタートし、レポート掲載時点で3,374ドルまで上昇する局面が見られた。今週もトレンドフォローの買いを意識したい。

しかし、上のパフォーマンスチャートが示すとおり短期間で上昇幅が拡大している。また、日足のストキャスティクスとRSIはともに買われ過ぎの水準に到達している(日足チャート、赤矢印を参照)。トランプ関税リスクを受けたゴールド買いの需要が高まっている状況にあるとはいえ、4月の強気相場はさすがに投機的な買いの過熱感を市場参加者に意識させる要因となろう。ゴールドの調整売りを警戒する局面にあると筆者は考えている。

スポット金価格:日足 2024年12月以降

スポット金価格:日足 2024年12月以降

出所:TradingView

米ドル安進行、金価格の反落は押し目買いの好機

外為市場では、トランプ関税リスクを意識した米ドル安が進行している。米ドルの大まかなトレンドを示すドル指数(DXY)は21日、2022年4月以来となる99.00ポイントを下抜けた(下のチャート、黒ラインを参照)。

注目すべきは、4月第2週目以降の動きである。米10年債利回り(以下では米金利)の上昇局面での米ドル高の相関性が崩れた一方で、米金利低下の局面での米ドル安の相関性が続いていることである。

トランプ米政権は各国と関税交渉に入っている。しかし、米国市場が混乱しても強気の姿勢を崩していない。ゆえに、関税リスクを意識した米ドル安は今後も続くことが予想される。安全資産である米債買いも再燃する可能性がある。米金利の低下で米ドル安が続けば、金価格の強気相場を下支えするだろう。一方、4月第2週のような「米国売り」も想定してくべきだろう。レポート掲載時点では、その状況(米国売り)が見られる。金価格の反落局面は、押し目買いの好機と考えたい。

米国10年債利回りとドル指数:1時間足 4月4日以降

米国10年債利回りとドル指数:1時間足 4月4日以降

出所:TradingView


金価格、今週の見通しと注目のテクニカルライン

3,400ドルの攻防が視野に
米ドル安の進行は、金価格の押し上げ要因となろう。週足チャートでトレンドを確認すると、先週レジスタンスラインとして意識されたフィボナッチ・エクステンション161.8%の水準3,340レベルを日足ローソク足の実体で完全に上方ブレイクしてきた。このまま強気相場を維持する場合は、3,400ドルのトライと上方ブレイクが焦点に浮上しよう。このラインは、1時間足チャートのフィボナッチ・エクステンション76.4%の水準にあたる。

金価格が3,400ドル台の攻防へシフトする場合は、フィボナッチ・エクステンション100%の水準3,430ドルのトライが焦点に浮上しよう(1時間足を参照)。

金価格が3,430ドルをも一気に突破する場合は、レポート掲載時点の水準から約100ドル上の3,450ドルの攻防を意識したい。

レジスタンスライン
・3,450:レジスタンスライン
・3,430:フィボナッチ・エクステンション100%(1時間足)
・3,400:フィボナッチ・エクステンション76.4%(1時間足)

まずは3,300ドルの維持が焦点に
週明けの金価格は買い先行でスタートしている。しかし上昇幅がさらに拡大していることで、13週線との乖離が広がっている。急速に進行する今の強気相場は、投機的な買いの過熱感に対する市場参加者の警戒心を高める要因となろう。

今週、金価格が調整売りに直面する場合、まずは3,300ドルを維持できるかどうか?この点を確認したい。金価格が3,300ドルを目指すサインとして、以下にまとめたサポートラインの攻防に注目したい。いずれもサポートラインへ転換する可能性のある水準である。

サポートライン:1時間足
・3,358:4月17日の高値
・3,340:サポート転換の可能性あり
・3,320:サポート転換の可能性あり
・3,300:サポートライン


金価格のチャート

週足 2024年以降

週足 2024年以降

出所:TradingView

1時間足:4月14日以降

1時間足:4月14日以降

出所:TradingView


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