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日経平均株価 来週の見通し (9/16週):4万3000~4万5700円予想、政局不安も米利下げが下支え

9/8週の日経平均株価は4万4768円と最高値更新。9月第3週の焦点は米FOMCと日銀会合。調整売りのリスクあるもAI関連銘柄が下支え。IG証券のアナリストによる日本225の週間展望と注目チャート水準を詳細解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

9/8週の日経平均株価は、政局不安が意識されるなか週次4%上昇し、終値ベースで4万4768円と連日で最高値を更新。来週16~17日の米FOMCでは0.25%利下げが確実視され、18~19日の日銀会合は現状維持が予想される。FOMC後と日銀会合前の調整売りリスクを警戒しつつも、半導体・AI関連銘柄への継続的な資金流入が日経平均株価を下支えする展開が予想される。株価指数CFD「日本225」の週間予想レンジは4万3000円から4万5700円を想定する。




政局不安のなか連日で最高値を更新

今週(9月8日~12日)の東京株式市場は、国内政局の不透明感が漂う中でも力強い上昇を見せた。日経平均株価は終値ベースで過去最高値となる4万4768円12銭をつけた。10日以降は連日で最高値を更新。週次で7月第4週以来となる4%の大幅上昇で終えた。

TOPIX(東証株価指数)も週次で1.78%高と8月中旬以来の大幅上昇となり、終値ベースで3160.49の最高値をつけた。利下げ期待による米国株の強気相場が日本株上昇を支えた。

日経平均株価とTOPIXの週間変動率:2025年4月以降

日経平均株価とTOPIXの週間変動率:9/8週

来週の焦点:米FOMCと日銀会合の行方

来週は、16日~17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)が最初の重要イベントとなる。8月雇用統計をはじめとする雇用指標で労働市場の軟化を示す内容が相次いだことで、0.25%の利下げが確実視されている。パウエルFRB議長が懸念する雇用の下振れリスクが現実化しつつあり、定例会見で景気重視の姿勢を示す場合、市場参加者は連続利下げの可能性を強く意識するだろう。

OIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)市場では既にこのシナリオを織り込み始めている。11日の米債市場では、10年債利回りが一時4.0%を割り込む局面も見られた。

米FOMC 利下げ確率の推移:2025年6月以降

米FOMC 利下げ確率の推移:2025年6月以降

ブルームバーグのデータで作成 / OIS市場の予想確率(9月12日時点)

利下げ期待の高まりは、特に半導体株やAI関連銘柄の強力な追い風となっている。今週のS&Pセクター別パフォーマンスをみると、情報技術セクターが3%高でトップパフォーマーとなり、エヌビディア(NVDA)などの主要半導体株が株高を牽引した。

S&Pセクター別パフォーマンス:9/8週

S&Pセクター別パフォーマンス:9月8日~12日

ブルームバーグのデータで作成

FOMC後の18日~19日に日銀金融政策決定会合が開かれる。9月会合では現行の金融政策維持が予想される。

政局不安が日銀の金融政策の先行きを一層不透明にしている。石破茂首相の退陣表明により、10月4日の自民党総裁選への関心が急速に高まっている。現在の情勢を鑑みると、高市早苗前経済安全保障相と小泉農林水産大臣の一騎打ちとなる可能性が高い。積極財政派の高市氏か?財政規律派の小泉氏か?どちらが選ばれるかによって財政と経済政策の方向性が大きく変わるだろう。

少数与党という状況下で、どの野党と連携するかも不確定要因である。高市氏なら国民民主党、小泉氏なら日本維新の会との連携が予想され、その組み合わせも政策方針に大きな影響を与えるだろう。

日銀の植田和男総裁は定例会見で、米FRBの政策姿勢、関税問題が米国経済に与える影響、そして国内政局という複合的な不透明要因を理由に、慎重な利上げ姿勢を示す可能性がある。OIS市場では一時50%付近まで上昇した利上げ確率が、現在は30%台まで低下している。市場も日銀の慎重姿勢を意識している。利上げ期待の後退は輸出株の押し上げ要因となる一方、銀行株の重石となろう。

10月日銀会合 利上げ確率の推移:2025年6月以降

10月日銀会合 利上げ確率の推移:2025年6月以降

ブルームバーグのデータで作成 / OIS市場の予想確率(9月12日時点)


調整売り警戒もAI関連銘柄が下支え

前述の米国AI相場の影響が東京市場に波及している。今週はアドバンテストソフトバンクGフジクラなどのAI関連銘柄が上場来高値を更新した。9月FOMCで連続利下げの可能性が高まれば、この流れが一段と加速する可能性がある。

期待先行で米国株は上昇している。ゆえに来週のFOMCでは、「事実で売る」展開での反落リスクがある。日銀会合と植田総裁の会見を見極めたいとの思惑も重なれば、日本株の調整売りを警戒したい。

だが、米連続利下げ期待が高まれば、米国株の強気相場は続く可能性が高い。日本株が売りに直面しても、AI関連銘柄への資金流入が続き下落相場は短期で終息することが予想される。市場参加者は反落相場を、優良AI関連銘柄への投資機会と捉えることができるかもしれない。

国内AI関連銘柄の動向:9/8週

国内AI関連銘柄の動向:9/8週

ブルームバーグのデータで作成


日本225の週間見通しとテクニカル分析

予想レンジの上限:4万5700円
来週の日経平均株価は、調整売りをこなしながら最高値の水準を見極める展開を予想する。15日(月)は敬老の日で東京株式市場は休場となるが、株価指数CFD「日本225」は取引ができる。週明けから強気地合いの流れを維持する場合は、4時間足チャートにまとめたレジスタンスラインの攻防に注目したい。

4万5690円はフィボナッチ・エクステンション161.8%の水準にあたる。すぐ上の水準4万5700円を来週の予想レンジの上限と想定したい。

日本225は現在、4万5000円がレジスタンスラインとして意識されている。まずはこのラインの突破を確認したい。日本225が4万5000円台へ上昇すれば、最初の焦点はフィボナッチ・エクステンション100%の水準4万5360円の攻防となるだろう。このテクニカルラインの突破は、4万5700円をトライするサインと捉えたい。

前述した日米AI相場で来週の東京株式市場も上昇幅が拡大する可能性がある。筆者の想定を超えて日本225が4万5700円を突破する場合は、100円幅で上値の水準を見極めたい。一気に4万5900円台へ上昇する場合は、節目のライン4万6000円のトライが現実味を帯びる。

レジスタンスライン:4時間足チャート
・4万6000円:心理的節目のライン
・4万5700円:週間予想レンジの上限
・4万5690円:フィボナッチ・エクステンション161.8%
・4万5360円:フィボナッチ・エクステンション100%
・4万5000円:レジスタンスライン

予想レンジの下限:4万3000円
日足のRSIは「買われ過ぎ」の水準にある。4時間足のRSIも同じ状況にある。ストキャスティクスは買われ過ぎの水準で低下基調へ転じている。過熱感を意識した日本225の調整売りを警戒したい。

下落局面で最も注目すべきは、上値抵抗線として意識されてきた4万4000円が下値支持線に転換するかどうかである。日足チャートでトレンド確認すると、3万9000円と4万2000円のラインが下値支持線へ転換した後、上昇幅が拡大していることが分かる。4万4000円でも同じ状況となれば、上で取り上げた週間予想レンジの上限4万5700円や節目のライン4万6000円を目指す可能性が高まるだろう。

日本225が4万4000円をトライするサインとして9月9日の高値水準4万4200円レベルの攻防に注目したい(4時間足チャートを参照)。この水準の下方ブレイクは、4万4000円をトライするサインと捉えたい。

「山高ければ谷深し」という相場格言がある。日本225が4万4000円の維持に失敗する場合は、9月9日の下落を止めた4万3000円を視野に下落幅の拡大を警戒したい。現在、20日線がこのラインと交差している。ボラティリティの拡大を警戒し、4万3000円を来週の予想レンジの下限と想定したい。4万3420円レベルで推移している10日線の下方ブレイクは、4万3000円(20日線)をトライするサインと捉えたい。

サポートライン
・4万4200円:9月9日の高値水準
・4万4000円:節目のライン(4時間足、日足)
・4万3423円:10日線(9/12時点、日足)
・4万3000円:週間予想レンジの下限(4時間足)、20日線(9/12時点、日足)


日本225の日足チャート:4月以降

日本225の日足チャート:4月以降

出典:IG / TradingView

日本225の4時間足チャート:9月以降

出典:IG / TradingView


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