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【IG米国株レポート】 ダウ平均とS&P500指数、今週の見通しと焦点について

ダウ平均とS&P500指数は現在、テクニカルの面で分岐点にある。その分岐点とは、短期サポートラインの攻防である。今週は連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。9月のFOMCが米長期金利の上昇要因となれば、ダウ平均とS&P500指数はともに短期サポートラインの下方ブレイクを警戒したい。詳細は、IG米国株レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※9月FOMCの注目ポイントについては、こちらのレポートをご覧ください


サマリー

・今週の米国株は、FOMC後の長期金利の反応でトレンドが左右されるだろう
・ダウ平均とS&P500指数はともに短期サポートラインの維持が焦点となっている
・短期サポートラインの下方ブレイクは、さらなる下落のシグナルとなり得る
・反発しても長期金利が低下トレンドへ戻らない限り、反落リスクを警戒しておきたい


ダウ平均の見通しとチャートポイント

焦点は短期サポートラインの維持
ダウ・ジョーンズ工業株価平均(DJI、以下ダウ平均)は先週14日の市場で、50日線と短期レジスタンスラインを大陽線で上方ブレイクした(下チャートの赤ゾーンを参照)。

サポートからレジスタンスの水準への転換が確認されている35,000レベルを突破できれば、8月1日の高値水準35,679レベルを視野に上昇幅の拡大が期待できる上昇だった。

しかし、翌15日の市場では大陰線が示現し、レジスタンスとしての35,000レベルの存在感があらためて確認された。この日の下落は、14日の上方ブレイクが「だまし」だった可能性を示唆した。

こちらのレポートで述べたとおり、今年の7月以降、長期金利が上昇基調へ転じてから株価の水準がジリジリと切り下がる状況にある。

このタイミングで、今週の19-20日に連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。9月のFOMCが米長期金利の上昇要因となれば、ダウ平均の焦点は、3月中旬以降の上昇トレンドを象徴する短期サポートラインの維持となろう。

21日線の下方ブレイクは、短期サポートラインをトライするシグナルと想定しておきたい。

FOMCがダウ平均の下落圧力を高める要因となれば、短期サポートラインを完全に下方ブレイクする展開を想定しておきたい。このケースでは、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準34,055レベルのトライが次の下値ターゲットとなろう。この水準は、8月25日に相場をサポートした経緯がある。

ダウ平均のチャート:日足 23年3月以降

ダウ平均のチャート:日足 23年3月以降 TradingView提供のチャートで作成


反発しても戻り売りを警戒しておきたい
一方、9月のFOMCが米株高の要因となる場合、ダウ平均(DJI)は短期サポートラインの維持に成功することが予想される。

このケースでは、50日線の突破とレジスタンスへの転換が確認されている35,000レベルの攻防が焦点となろう。テクニカルの面では、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準35,048レベルを突破できるかどうか?この点に注目したい(下の4時間足チャートを参照)。

ダウ平均が61.8%水準のテクニカルポイント(35,048レベル)を完全に上方ブレイクする場合、次の上値ターゲットは、フィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準35,290レベルとなろう(下の4時間足チャートを参照)。

4時間足のMACDでは、地合いの強さが後退していることを示唆する動きとなっている。今後、米長期金利は強い経済指標や需給懸念を受けて高止まりする可能性も残る。

これらの状況を考えるならば、9月のFOMCがダウ平均の上昇要因となっても、米長期金利が低下トレンドへ戻らない限りは、上で述べたレジスタンスの水準や他のレジスタンスポイントでの戻り売りを警戒する状況が続くと予想する。

ダウ平均のチャート:4時間足 23年7月以降

ダウ平均のチャート:4時間足 23年7月以降 TradingView提供のチャートで作成

S&P500種株価指数の見通しとチャートポイント

トライアングルの攻防
多くの機関投資家が運用のベンチマークとするS&P500種株価指数(SPX、以下S&P500指数)もダウ平均(DJI)と同じ状況にある。

しかし、ダウ平均とは異なる状況も見られる。それは、S&P500指数の方は短期レジスタンスラインも同時に意識する状況にある、ということである。

言い換えれば、現在のS&P500指数はトライアングルの上限と下限、どちらかのラインをブレイクアウトすることで、新たなトレンドが発生する状況にある。

21日線の下方ブレイクは、短期サポートラインをトライするシグナルと想定しておきたい。一方、50日線を再び上方ブレイクする場合は、短期レジスタンスラインをトライするシグナルと想定しておきたい。

どちらの移動平均線をブレイクアウトするかは、こちらのレポートで指摘したとおり、9月の連邦公開市場委員会(FOMC、19-20日開催)の内容次第となろう。

サポートラインを下方ブレイクする場合のチャートポイント
FOMCが米株安のイベントとなる場合は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準4,393レベルのトライが次の焦点となろう。

しかし、FOMCが米株安の要因になるということは、長期金利の水準がさらに切り上がっていることが予想される。

こちらのレポートで指摘したとおり、今年7月の中旬以降、米長期金利の上昇局面では株安の圧力が高まる状況にある。この動向を考えるならば、8月18日に相場をサポートした経緯のある半値戻しの水準4,327レベルを視野に下落幅が拡大する展開を警戒しておきたい。

S&P500指数のチャート:日足 23年3月以降

S&P500指数のチャート:日足 23年3月以降 TradingView提供のチャートで作成


下落の銘柄数 >上昇の銘柄数
S&P500指数(SPX)の上昇の銘柄数と下落の銘柄数の動向を確認すると、先週は下落した銘柄の数が上昇のそれを大きく上回った。

先週の状況は、今年の6月下旬や金融システム不安が発生した3月上旬以来の動きである。

過去の経緯を振り返ると、下落銘柄の数が大きく増加した次の週には、すぐに買い戻しが入るパターンが見られた。

しかし、今回は少し様子が異なるかも知れない。8月下旬以降の動向を確認すると、徐々に上昇銘柄の数が減少し、下落銘柄の数が増加の傾向を辿っていたことが分かる。

この動きに連動し、S&P500指数が短期レジスタンスラインを形成しつつある状況も考えるならば(上の日足チャートを参照)、投資家は短期的な下落の可能性を警戒し始めている可能性がある。

この状況で9月のFOMCが米長期金利の上昇要因となれば、S&P500指数は上で述べたサポートの水準を視野に下値をトライすることが予想される。

S&P500指数の上昇銘柄数と下落銘柄数の動向:年初来 週次ベース

S&P500指数の上昇株数と下落株数の動向:年初来 週次ベース ブルームバーグのデータをもとに作成

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