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【IG米国株レポート】 今週の焦点はFOMC / 最新の経済見通し、ドットチャートそして長期金利の動向が焦点に

米国株は高値圏での攻防を維持している。しかしその一方で、米債市場では長期金利が高止まりしている。長期金利の上昇基調は、今年前半の相場をけん引してきた主力株の上昇を抑制している。今週は連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。FOMC後も長期金利の上昇が続けば、米国株の下落を警戒したい。詳細はIG米国株レポートをご覧ください。

出所:ブルームバーグ 出所:ブルームバーグ

※今週のダウ平均とS&P500指数の見通しおよびチャートポイントについては、こちらのレポートをご覧ください。


サマリー

・今週の米国株は、FOMC後の長期金利の動向でトレンドが左右されよう
・9月FOMCの焦点は最新の経済、インフレそして政策金利の見通しにある
・7月の中旬以降、米国株は長期金利の影響を受けやすい相場へ転じている
・長期金利が上昇基調を維持する場合は、米株安を警戒しておきたい


高止まりする米国の長期金利とその影響

米国の主要な株価指数は、8月以降下落の局面が見られるも、高値圏での攻防を維持している。しかし、株価の水準はジリジリと切り下がる傾向にある。

その主因となっているのが、長期金利の上昇である。この点を下のラインチャートで確認すると、4月から6月にかけてのS&P500種株価指数(SPX)はAIが一大テーマとなり、長期金利上昇の影響を跳ね除け、株高トレンドを維持した。

しかし、7月以降の動向を確認すると、米長期金利が上昇する局面では、米国株が下落する相場へ転じていることが分かる(下チャートのグレーゾーンを参照)。

S&P500指数と長期金利の動向:23年3月以降

S&P500指数と米長期金利の動向:23年3月以降 ブルームバーグのデータをもとに作成


主力株の失速

上で述べたとおり、今年4月以降の上昇局面の主役は「AI」だった。これが一大テーマとなり、エヌビディア(NVDA)やメタ(META)などAIに関連した一部の主力銘柄の上昇が、長期金利上昇の影響を相殺した。

米長期金利が再び上昇基調へ転じたのが7月の中旬以降である。この動きに連動するように、これまで米株高をけん引してきたエヌビディアが急速に失速していることが分かる。メタも同様の状況にある(下のラインチャートを参照)。

先週15日の時点でプラス圏を維持し、かつナスダック100指数(NDX、下チャートの黒ライン)のパフォーマンスを上回っているのがアルファベット(GOOGL)とアマゾン(AMZN)のみとなっている状況は、米長期金利の上昇が主力株の重石となっていることを示唆している。

主力株とナスダック100指数の動向

主力株とナスダック100指数の動向 基準日:23年7月14日

9月の連邦公開市場委員会(FOMC)の焦点

今週19-20日に、連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。

政策金利については据え置き予想が大勢を占めている。よって、今回のFOMCの焦点は、追加利上げの可能性と政策金利の高止まりの懸念が高まるかどうか?この二点を確認することにある。

今回のFOMCでは、最新の経済成長とインフレの見通し、およびドット・チャート(政策金利の予想)が公表される。今後の米金融政策の方向性を見極めるため、株式市場の参加者の関心は今年と来年を通しての経済成長とインフレの見通し、そしてドットチャートの水準に集まろう。

これらが総じて上方修正される場合は、追加利上げの可能性が意識されよう。

また、政策金利が長期に渡り高水準で維持されるとの思惑が高まることで、利下げ期待が後退しよう。このケースでは、米債市場で長期金利を含めた各年限の利回りに上昇の圧力が高まろう。

上で述べたとおり、今年の7月以降、米国株は長期金利の影響を受けやすい相場へ転じている。ゆえに、9月のFOMCが米金利(特に長期金利)の上昇要因となる場合は、「主力株の売り→米株安」を警戒しておきたい。

一方、今年から来年にかけての見通しが6月時点から総じて横ばい、もしくは下方修正される場合は、長期金利に低下の圧力が高まることが予想される。このケースでは、米株高を想定しておきたい。

なお、経済成長の下方修正は株安の要因になり得る。この点については、パウエルFRB議長自らが将来の景気リスクに対して警戒心を示すかどうか?この点が焦点となろう。

6月時点の予想

6月時点の予想 出所:FED、Summary of Economic Projections

パウエル会見の焦点

FOMC後にパウエルFRB議長は定例の記者会見に臨む。

金融政策の方向性については引き続きデータ重視のスタンスを踏襲することが予想されるが、パウエルFRB議長が予想外にインフレの抑制に自信を示し、利上げサイクルの停止を思わせる言動がある場合は、米長期金利の低下と米株高の要因となろう。

一方、”パウエル会見” が米株安の要因となる場合、それはパウエルFRB議長が景気の先行きリスクに言及する場合である。

FOMCメンバーの経済成長見通しが下方修正されるだけでなく、パウエルFRB議長自らが将来の景気減速や後退のリスクに強い警戒心を示す場合は、米株安の要因となることが予想される。


※今週のダウ平均とS&P500指数の見通しおよびチャートポイントについては、こちらのレポートをご覧ください。


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