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ドル円見通し(8/1):円安進行、151円が視野に 米国の雇用統計とISM指数に注目

植田日銀総裁の会見で円安が進行。今日の東京時間にドル円は一時150.90へ上昇した。3月下旬以来の高値水準。今晩の米雇用統計とISM製造業景気次第で151円台攻防が視野に。注目のテクニカルラインをIG証券のアナリストが簡単解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

・市場参加者は植田日銀総裁の会見を“ハト派”的と捉えた
・外為市場では円安が進行、ドル円は一時150.90レベルまで上昇
・今日の注目材料は7月の米雇用統計とISM製造業景気指数
・ドル円は151円台の攻防を意識する状況に、下値は200日線の維持が焦点に



植田日銀総裁、利上げに慎重姿勢、円安進行でドル円150円台

7月31日の金融政策決定会合で、日銀は政策金利を0.5%程度に据え置くことを決定した。植田和男総裁は会合後の記者会見で、日米間の関税交渉が合意に至ったことを評価しながらも、各国の通商政策の影響に関する不確実性はなお高いと指摘。国内経済の影響についても「一気に霧が晴れることはなかなかないと思う」と述べた。利上げ継続の方針を維持したが、「内外の経済・物価・金融情勢を幅広く丁寧に確認する」とし、慎重に判断していく姿勢を強調した。

植田総裁の会見中に外為市場では円安が進行。ドル円(USD/JPY)は昨日、高値150.84レベルと今年3月下旬以来の高値水準まで上昇する局面が見られた。31日の外為市場ではすべてのG10通貨で円が下落した。今日の東京時間にドル円は一時150.90レベルまで上昇する局面が見られた(レポート掲載時点)。

円相場の変動率:7月31日

円相場の変動率:7月31日

ブルームバーグのデータで作成


急速に後退する米利下げ期待

米連邦準備理事会(FRB)は30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決めた。FOMC後の会見でパウエルFRB議長は早期の利下げについて、関税の影響を見極める必要性があることから慎重に判断する姿勢を維持した。

注目すべきは、米利下げ期待が急速に後退していることだ。短期金融市場では、次回9月の会合だけでなく10月会合の利下げ確率も急速に低下している。

米政策金利の利下げ確率:9月 / 10月

米政策金利の利下げ確率:9月 / 10月

ブルームバーグのデータで作成 / OISに基づく予想確率、1日午前9時時点
※マイナス表記:利下げ


今晩の焦点は米国の雇用統計とISM製造業景気指数

今日は米経済指標がドル相場の変動要因となろう。注目は7月の雇用統計とISM製造業景気指数である。ブルームバーグがまとめた市場予想はそれぞれ以下のとおりである。

米FRBの利下げ期待が後退するなか、今晩の重要指標が予想を上回る場合は、さらなる利下げ期待の後退と米金利の上昇が予想される。31日のIG為替レポートで指摘したとおり、今の外為市場では「関税不安→米ドル安」のトレンドが転換しつつある。

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この状況で強い経済指標が続けば、ドル円(USD/JPY)は以下で取り上げるレジスタンスラインの攻防に注目したい。

米国の雇用統計 各項目の動向:直近1年間

米国の雇用統計 各項目の動向:直近1年間

ブルームバーグのデータで作成 / 赤の棒グラフ・ドット:7月の市場予想

ISM製造業景気指数の動向:直近1年間

ISM製造業景気指数の動向:直近1年間

ドル円 今日の見通しとテクニカル分析

151円台の攻防が視野に
31日のIG為替レポートでは、151円を視野にドル円(USD/JPY)が上昇する可能性を指摘した。今日の東京時間に、一時150.90レベルまで円安が進行した。151円のトライが現実味を帯びている。

146円レベルがサポートラインへ転換して以降、ドル円は強気地合いへ転じている。この点を示唆しているのが日足チャートのMACDである。1日の東京時間で円安優勢の流れが続いていることも考えるならば、上で取り上げた米経済指標前に151.00をトライ、そして突破する可能性がある。

米経済指標が材料視されドル円が151円を突破する場合は、昨日のレポートで取り上げた151円前半のレジスタンスゾーン(151.20-30レベル)の突破を想定したい。このケースでは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準151.62のトライが焦点に浮上しよう。
ドル円がこのテクニカルラインも上方にブレイクすれば、152.00レベルを視野に上昇幅の拡大を想定したい。

レジスタンスライン
・152.00:レジスタンスライン
・151.62:フィボナッチ・リトレースメント61.8%
・151.20-30:3月のレジスタンスゾーン
・151.00:レジスタンスゾーン

200日線のサポート転換
日足チャートのRSIが「買われ過ぎ」の水準まで上昇してきた。7月24日の146円レベルからすでに4円以上も上昇している。ドル円(USD/JPY)は、短期的な上昇の過熱感が意識されやすい状況にある。

今晩の米経済指標が総じて予想を下回る場合は、「米ドル安→ドル円の調整売り」が予想される。このケースでは200日線の「サポート転換」の確認が焦点となろう。この移動平均線は現在、149.55レベルで推移している。15分足チャートでトレンドを確認すると、すぐ下の水準149.46レベルが、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準にあたる。

ドル円が200日線(61.8%水準)をトライするサインとして、フィボナッチ・リトレースメント23.6%戻しの水準150.34レベルと節目の水準150.00の攻防に注目したい。後者の水準は、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準にあたる。

ドル円が149円台へ反落する場合は、半値戻しの水準149.73の攻防が焦点となろう。このラインの下方ブレイクは、200日線(61.8%水準)を目指すサインと捉えたい。

サポートライン
・150.34:23.6%戻しの水準
・150.00:節目のライン、38.2%戻しの水準
・149.73:半値戻しの水準
・149.55:200日線、サポート転換を意識する水準


ドル円のチャート

日足:昨年12月以降

ドル円のチャート 日足:昨年12月以降

出所:TradingView

15分足:7月30日以降

ドル円のチャート 15分足:7月30日以降

出所:TradingView


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