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日経平均株価見通し:米半導体株乱高下、米CPIで調整売り加速なら50日線視野も

日経平均株価の短期見通し。今日以降は米物価指数が焦点に。インフレ懸念が強まれば、米AI・半導体株相場の調整売り継続も。株価指数CFD「日本225」のテクニカル分析。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 米AI・半導体株相場の動きに連動し、日経平均株価は不安定な相場にある。本日の米CPIと明日の米PPIでインフレ懸念が強まれば、調整売りを警戒したい
  • 年内の米利上げ観測と米長期金利の上昇は米国株にとって短期の調整要因として警戒したい。一方、目下のS&P500採用企業のQ2業績は堅調さを維持することが見込まれている。米国株の調整相場が続いても短期で終息することが予想される
  • 株価指数CFD「日本225」は6万3000円台の攻防に注目。下方ブレイクすれば6万2000円(50日線)の攻防が焦点に。反発の局面では、6万6000円で戻りが止められる展開を警戒したい


米AI・半導体株相場と一蓮托生の日経平均株価

日経平均株価が不安定な状況に陥っている。8日の東京株式市場では前週末比2563.52円(3.85%)安の6万4024.60円で終えた。下落幅は一時3100円を超えた。しかし、翌9日は米半導体株の急伸を受け、前日比1392.03円(2.17%)高の6万5416.63円と急反発して終えた。フィジカルAI銘柄として注目される太陽誘電(6976)が前日比3000円(20%)高のストップ高で引けた他、東京エレクトロン(8035)をはじめとする半導体関連株も上昇した。

一方、9日の米株式市場では再び半導体株が総崩れとなり、ハイテク株比率の高いナスダック100は前日比329.76(1.12%)安の29084.50で終えた。米半導体株の売りに連動し、日経平均先物(6月限)は前日比960円安の6万4440円で夜間取引を終えた。先週後半からの荒い値動きは、日経平均株価が米AI・半導体株相場と一蓮托生にあることを物語る。

こうしたなか、本日の消費者物価指数(CPI)、11日の生産者物価指数(PPI)と続く5月の米物価指数でインフレ懸念が強まれば、米AI・半導体株相場と日経平均株価の調整売りが続くことが予想される。

日経平均株価と主力AI・半導体関連株 日次騰落率

日経平均株価と主力AI・半導体関連株 日次騰落率

ブルームバーグのデータで作成


強まるFRB利上げ観測、高止まりする米長期金利

米国の物価指数を警戒すべき理由は、短期的にAI・半導体株相場の地合いを左右する要因となり得るためだ。

本日は5月消費者物価指数(CPI)が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想では前年比+4.2%と、4月の+3.8%から加速し、3年ぶりに4%台へ乗せる見込みだ。

5日発表の5月雇用統計が労働市場の底堅さを示したことで、翌日物金利スワップ(OIS)市場では年内利上げが強く意識される状況にある。労働市場の堅調さにインフレ加速が重なれば、利上げ観測が一段と強まるだろう。4.5%台で高止まりする米10年国債利回り(長期金利)には一段の上昇圧力がかかりやすい。利上げ観測と長期金利の上昇は、米AI・半導体株相場の調整売り要因になり得る。

米10年国債利回り 1時間足チャート:5月以降

米10年国債利回り 1時間足チャート:5月以降

TradingView提供のチャート


米主要企業の業績見通しは堅調、調整相場は短期終息も

しかし、米AI・半導体株の調整売りが続いたとしても、短期で終息する可能性があると筆者は考えている。その理由は、9日のIG米国株レポートで指摘した堅調な業績見通しにある。

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6月5日のファクトセット「EARNINGS INSIGHT」によれば、S&P500採用企業の第2四半期(Q2)EPS成長率は前年比+21.7%と予想されており、確定すれば2四半期連続の20%超となる。Q2のポジティブ・ガイダンスを示した企業は61社と、5年平均(44社)を大きく上回っている。また、原油に言及しかつ2026年通期のEPSガイダンスを示した企業(86社)のうち84%(72社)が従来予想を維持・上方修正しており、原油高の逆風を大半の企業が吸収することが見込まれている。

一方、ITセクターの予想EPS成長率は+58.1%と全11セクター中2番目に高い。けん引役は半導体で、半導体・半導体製造装置業種を除くと+24.9%まで低下することからも、その依存度の高さがうかがえる。

日米ボラティリティ指数にも注目したい。日経平均ボラティリティ・インデックス(日経VI)は32ポイント台と、過去のリスク回避相場と比べ低い水準にある。一方、VIX指数は警戒水準の20を下回る状況にある。

米国のインフレリスクは株安の要因として留意すべきだが、調整売りの加速で割高感が解消されれば、下値では押し目買いが入る展開が予想される。日経平均株価は短期の調整売りを警戒しつつも、強気地合い維持を想定したい。

日経平均VI・VIX指数 日足チャート:2025年1月以降

日経平均VI・VIX指数 日足チャート:2025年1月以降

ブルームバーグのデータで作成


日本225のチャート分析

日経平均株価の株価指数CFD「日本225」は、米AI・半導体株相場と一蓮托生の流れにあり、今日以降の米物価指数で上下に大きく振れる展開が予想される。インフレ懸念を強める内容が続けば調整売り継続を想定し、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。

まずは、サポート転換の水準6万3500円と61.8%戻しの水準6万3000円の攻防が焦点となろう(4時間足チャート)。6万2000円(50日線)を下方ブレイクする場合は、下落拡大のサインとして警戒したい。

ボラティリティの拡大を警戒し、12日までの下限予想は7日のIG日本株レポートで取り上げた6万円を維持する。76.4%戻しの水準6万1550円の下方ブレイクは、6万円をトライするサインと考えたい(4時間足チャート)。
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注目水準:サポート
・6万3500円:サポート転換の可能性
・6万3000円:61.8%戻し(6万2932円)
・6万2000円:50日線(6万2283円)
・6万1550円:76.4%戻し(6万1549円)
・6万円:下限予想

一方、12日までの上限予想は、7日のレポートで提示した6万6000円を維持する。今週の反発局面では、この水準がレジスタンスラインとして意識されている。6万5000円(61.8%戻し)→6万5400円(76.4%戻し)の順で上値の攻防を見極め、後者のテクニカルラインを上方ブレイクする場合は、再び6万6000円のトライを想定したい。25日線の上方ブレイクは、6万5000円をトライするサインと捉えたい。
注目水準:レジスタンス
・6万6000円:上限予想
・6万5400円:76.4%戻し(6万5401円)
・6万5000円:61.8%戻し(6万4962円)
・6万4300円:25日線(6万4316円)


日本225 日足チャート:3月以降

日本225 日足チャート:3月以降

TradingView提供のチャート

日本225 4時間足チャート:5月以降

日本225 4時間足チャート:5月以降

TradingView提供のチャート


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