ポンド高終息はまだ先? BOE利下げ期待縮小 200円台からは後退
ポンド円相場は198円台で推移。BOEから利下げへの慎重姿勢がにじんだ後も、物価上昇や経済の強さがポンド高要因となっている。

ポンド円相場でポンド高の火種がくすぶっている。ポンド円相場は28日のニューヨーク市場での終値で1ポンド=198円台半ば。8月中旬につけた200円台からは後退したものの、ポンドが売りの流れが強まっているわけではなく、今後もポンド高が再燃する可能性がある。200円台のポンド高はイギリスの中央銀行にあたるイングランド銀行(BOE)が7日に発表した政策金利の引き下げが僅差での決定だったことがきっかけ。その後も物価や経済の強さが確認され、金融市場ではBOEの年内追加利下げへの期待は縮小している。また、ドル円相場は1ドル=146円台から150円台のレンジでの値動きから抜け出しておらず、ポンド円相場でのポンド高を下支えする要因といえそうだ。
ポンド円相場は198円台半ば 一時は1年1か月ぶりの200円台を記録
ポンド円相場(GBP/JPY)の29日のニューヨーク市場の終値は1ポンド=198.56円。ブルームバーグによると、13日には約1年1か月ぶりのポンド高水準となる200.28円をつける場面もあったが、ポンド高の流れが一服したことになる。ただ、ポンド円相場は198円を大きく割り込むような値動きにはなっておらず、引き続き、ポンド高の火種はくすぶっていると言えそうだ。

BOEの利下げは僅差での決定 利下げペースは鈍化か
ポンド円相場が8月中旬に1ポンド=200円台まで進んだ要因は、BOEの金融政策をめぐる思惑だ。BOEは7日、前日までの理事会で政策金利の0.25%幅での引き下げを決めたと発表。政策金利を4.00%にした。しかし9人の委員のうち4人は現状維持を支持しており、僅差での利下げ決定は、BOEの利下げへの慎重姿勢がにじむ形となった。BOEは2024年8月1日に4年4か月ぶりの利下げを発表してから、2会合に1回のペースで0.25%利下げを決めてきたが、今後も同様のペースで利下げが進むかどうかが不透明になっている。
4人の委員が利下げに反対した理由は、物価上昇率が低下していくペースが緩やかになっているとの懸念が拭えないためだ。BOEが発表した理事会の議事要旨では、4人の委員は「利下げのペースを緩やかにする」ことで物価上昇率が継続的に目標水準に達することを確実にするよう主張したという。実際、理事会後の20日に発表されたイギリスの7月の消費者物価指数(CPI)の伸び率は、総合指数と、食品とエネルギー、酒類、タバコを除いたコア指数のいずれでみても前年同月比3.8%。それぞれブルームバーグがまとめた市場予想の3.7%を上回った。また14日に発表された2025年4-6月期のGDP速報値の成長率も前期比0.3%となって市場予想の0.1%を上回り、景気の下支えのために利下げを急ぐ必要性を薄れさせた。


BOEの次回利下げは2026年2月以降か 物価や経済の強さでポンド高再燃も
こうした中、金融市場ではBOEが利下げを進めるとの見方が後退している。ブルームバーグによると、28日時点での金融市場では12月の理事会後の政策金利の水準は3.868%と見積もられ、現状の4%よりも0.132%ポイント低いにすぎない。金融市場では12月の理事会までに0.25%幅の利下げが決まる確率は、日本時間29日午前10時段階で40%程度と見積もられ、次の利下げは2026年2月以降に持ち越されるとの見方が有力となっている。

また、ドル円相場(USD/JPY)は7月25日以降、1ドル=146.21円から150.92円の間で推移。日本時間29日午前の取引でも146円台後半で取引されている。ドル円相場の流れに大きな変化が出ないなかで、英国の物価上昇や経済の強さを感じさせる材料が出れば、ポンド円相場が再びポンド高へ動き出すことも考えられそうだ。

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