日経平均株価見通し(1/14):解散風で高市トレード再燃、5万4000円の攻防、円安も下支え
IG証券のアナリストによる日経平均株価の短期展望。目先の焦点は5万4000円の攻防。解散観測と円安進行で5万5000円視野に上昇拡大も。下値の焦点は5万3000円の維持。
要点
- 高市首相は14日、通常国会冒頭での衆院解散を自民党幹部に伝達する見通し。読売新聞電子版は「1月27日公示・2月8日投開票」が軸と報道
- 13日の日経平均株価は前週末比1609円高と急伸。終値で初の5万3000円台乗せ。防衛関連の川崎重工業とIHIが上場来高値を更新。資源関連の銘柄にも買いが波及。円安進行でトヨタ自動車も1年8カ月ぶり高値水準へ上昇。「高市トレード」が再燃している
- 株価指数CFD「日本225」は5万4000円の攻防が目先の焦点に。突破すれば5万5000円を視野に上昇拡大を予想。下値の焦点は5万3000円の維持
5万4000円の攻防
通常国会冒頭での衆院解散観測を受け、連休明け13日の東京株式市場で日経平均株価は前週末比1609円27銭(3.10%)高の5万3549円16銭で引けた。一時5万3814円79銭まで上昇する局面があった。
株価指数CFD「日本225」は5万4190円まで上昇。その後調整売りで5万3500円付近まで反落したが、下値での買いに支えられ底堅さを維持した。解散観測を追い風に、5万4000円の攻防を制することができれば、上昇拡大の期待が高まろう。
日本225の5分足チャート:1月13日の動向
出所:IGチャート
高市首相、14日自民党幹部に衆院解散を伝達か
高市首相は14日、23日召集の通常国会冒頭で衆院を解散する意向を自民党幹部に伝える見通しだ。読売新聞電子版(14日05:00配信)によれば衆院解散に踏み切る場合は「1月27日公示・2月8日投開票」の日程を軸に調整しているという。
内閣支持率が3カ月連続で70%超を維持するなかで早期解散に踏み切れば、積極財政推進の期待が高まろう。
今日以降、日本225が5万4000円の攻防を制する場合は、11日のIG日本株レポートで取り上げた今週の上限予想5万5000円を視野に上昇拡大を想定したい。
焦点は「高市銘柄」、「資源」、「円安」
13日の株高をけん引したのが「高市銘柄」の代表格である防衛と資源関連の銘柄だった。
防衛関連の銘柄では、川崎重工業(7012)が前日比1,050円(8.49%)高の13,420円、IHI(7013)は186円(5.75%)高の3,421円で終え、それぞれ上場来高値を更新した。三菱重工業(7011)も前日比209円(4.90%)高の4,476円と、昨年11月上旬以来の高値水準で終え、日経平均株価の上昇をけん引した。
資源関連の銘柄では、三菱マテリアル(5711)や住友金属鉱山(5713)などの資源関連銘柄にも買いが入った。プラント建設大手の東洋エンジニアリング(6330)の急騰(前日比15.11%高の5370円)も考えるならば、中国の対日レアアース輸出規制の懸念も高市政策の期待を高める要因となっている。
高市政権はレアアース獲得のため沖ノ鳥島の開発に本腰を入れてきた。衆院解散となり「高市自民党」が党勢回復に成功すれば、資源獲得政策が進行するとの思惑がさらに強まろう。
13日の東京株式市場で筆者が注目したのがトヨタ自動車(7203)だった。同社の株価は前日比253円(7.47%)高の3,641円と、終値で1年8カ月ぶり高値を付けた。
この日の外為市場でドル円(USD/JPY)は2024年7月以来となる159円台へ上昇した(高値159.19)。トヨタ株とドル円の相関性の高さ(順相関の関係)を考えるならば、円安を意識した動きと言える。
ドル円とトヨタ株のチャート:日足 2025年1月以降
ブルームバーグのデータを基に作成
世界金融危機(リーマンショック)以降の日経平均株価とドル円(円安)との相関性の高さ(順相関の関係)も考えるならば、「高市トレード」の円安は少なくとも日本株にとってはポジティブな要因として意識されている。
ドル円と日経平均株価のチャート:週足 2006年以降
ブルームバーグのデータを基に作成
日本225のテクニカル分析
5万5000円視野も
今日も日経平均株価が強気相場を維持すれば、同指数が原資産の株価指数CFD「日本225」は5万4000円の突破とサポート転換が焦点となろう。
5万4000円で底固めとなれば、11日のIG日本株レポートで取り上げた上限予想の5万5000円を視野に上昇拡大を想定したい。この水準は、サポートラインの5万0200円を基点とした4時間足チャートのフィボナッチ・エクステンション161.8%の水準にあたる。
5万0700円を基点としたフィボナッチ・エクステンション161.8%水準であり、かつ現在レジスタンスラインとして意識されている5万4252円のブレイクアウトは、5万5000円をトライするサインの一つと考えたい。12日の高値5万4187円の突破は、5万4252円をトライするサインとなろう。
チャートポイント
・5万5000円:上限予想、フィボナッチ・エクステンション161.8%
・5万4252円:フィボナッチ・エクステンション161.8%
・5万4187円:1月12日高値
・5万4000円:レジスタンスライン
5万3000円の維持
日足チャートと4時間足チャートのRSIは買われ過ぎの水準にある。4時間足チャートのストキャスティクスは買われ過ぎの水準から低下基調に転じている。いずれの動きも短期の過熱感を意識した調整売りの可能性を示唆している。上で取り上げた5万4000円台のレジスタンスラインで日本225の上値が抑制される場合は、短期の反落を警戒したい。
しかし、高市首相が14日にも自民党幹部に23日召集の通常国会冒頭で衆院解散の意向を伝えることが報道されたことで、解散観測が後退する可能性は低下した。したがって、11日のIG日本株レポートで取り上げた下限予想5万2000円を5万3000円に上方修正する。5万3000円割れとなっても、5万2650円のサポート転換を想定したい。直下の5万2488円に10日線が上昇している。テクニカル面でも5万2650円はサポートラインに転換する可能性がある。
今週に入りサポートラインとして意識されている5万3500円の下方ブレイクは、5万3000円をトライするサインと考えたい。
チャートポイント
・5万3500円:サポートライン
・5万3000円:下限予想
・5万2650円:サポート転換の可能性あり、直下に10日線
日本225の日足チャート:昨年9月以降
TradingView提供のチャート
日本225の4時間足チャート:昨年12月下旬以降
TradingView提供のチャート
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