メタ、利益成長急減速見通し 29日決算 AI成長でも株価は急落か
メタの2026年1-3月期決算は総収入が急拡大しつつも、AI投資の副作用で利益成長は急減速する見通し。株価は下落で反応する可能性がある。
メタ・プラットフォームズが29日に行う2026年1-3月期決算発表は好材料と悪材料が交錯しそうだ。メタは1-3月期の総収入の成長率が4年半ぶりの高さとなる見通し。人工知能(AI)を活用した広告事業の収益性向上が追い風となっている。一方、メタの1-3月期は利益面での成長が急減速する見込みで、AIサービス拡充のために続けてきた投資の重荷が表面化する恐れがある。こうした中、メタは大規模な人員削減に乗り出すと報じられており、効率性を高めていく考えのようだ。ただ、AIによる広告事業の改善への評価は前回決算発表時で織り込み済みとみられる中、今回の決算発表では投資家の注目はAI投資の副作用の大きさに集まる可能性があり、株価が急落する筋書きも想定される。
メタの2026年1-3月期決算は総収入が急拡大見通し 利益成長は急減速か
メタはアメリカ東部時間29日午後5時30分(日本時間30日午前6時30分)から決算会見を行う。ブルームバーグがまとめた事前予想によると、メタの1-3月期決算は総収入が前年同期比31.0%増の554.14億ドルになる見通し。1株当たり利益は3.7%増の6.67ドルになると見込まれている。予想通りになれば、総収入の伸び率は2021年7-9月期(35.1%増)以来の高さになる。逆に1株当たり利益の伸び率は、2023年1-3月期(19.1%減)以来の悪い結果となりそうだ。メタは直近24回の四半期決算のうち、3回で総収入が市場予想を下回った。1株当たり利益では5回、市場予想を超えられなかった。
メタの株価は前回決算発表から横ばい 最高値からは15%安
メタの株価(META)の20日の終値は670.91ドル。前回決算発表があった1月28日との比較では0.33%高で、ほぼ横ばいといえる水準だ。イランでの戦争が投資家心理を悪化させていた3月27日につけた直近の安値(525.72ドル)からは27.62%高の回復をみせているが、2025年8月12日の最高値(790.00ドル)からは15.07%安の水準に留まっている。
ブルームバーグによると、直近の株価と今後12か月の予想収益から算出される株価収益率(PER)は19.6倍程度で、前回決算発表時の18.7倍程度から割高感が増している。株式市場でのAIブームが本格化した2023年以降の平均値(20.4倍)にも近づいてきた。アナリストが提示する目標株価の平均は851ドルで、現状よりも27%ほど高い。79人のアナリストのうち、71人は買い、7人は維持、1人は売りを勧めている。
メタの広告事業はアルファベット超えか 2026年の総費用は40%増の見通し
メタの総収入の成長が加速する背景にはAIを活用した広告事業の効率化がある。メタはSNSのフェイスブックやインスタグラムに広告を表示する際、AIを用いて利用者の特性を分析するなどして広告の内容やタイミングなどを最適化。スーザン・リーCFOは前回の決算発表会見で、1-3月の総収入が535-565億ドルになるとの見通しを示したうえで、メタが広告効果を改善してきたことを広告主が評価してくれいてると述べた。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は13日、広告調査会社イーマーケターの分析を引用する形で、メタは2026年に広告収入からコストを差し引いた広告純収入でアルファベットを抜き、世界一のデジタル広告企業になるとの見通しを報じている。
一方、メタの利益面での成長はAI開発費用の重みで減速するといえる。リー氏は前回の決算発表で2026年通期の総費用は1620億-1690億ドル(中間値1655億ドル)になるとの見通しを公表。2025年の実績(1176億ドル)との比較では40%超の上積みとなる計算だ。リー氏はこの際、コスト増を見込む理由として、他社のクラウドサービスの利用にかかる費用や、これまで重ねてきた設備投資の減価償却費が大きくなること、AI開発に必要な人材に関わる人件費などを挙げている。
こうした中、メタは人員削減によるコストカットにも乗り出すようだ。ロイターは17日、関係者の話として、メタが5月20日付で全世界の従業員の10%にあたる8000人近くを一時解雇(レイオフ)すると報道。2026年後半にも追加の人員削減を想定しているとした。
29日の決算発表は悪材料に関心が集まる可能性 株価が急落する恐れも
ただ、29日の決算発表では、1-3月期の利益成長の減速という悪材料が注目される可能性がある。メタの株価は前回決算発表翌日の1月29日、1-3月期の強気な業績見通しを好感して前日比10.40%高となったが、30日から2月4日にかけては4営業日続落となり、決算発表当日の終値と同水準に戻った。広告事業の効率化による成長への期待は長続きしなかったといえそうだ。今回の決算発表で利益成長の急減速が示され、AI投資の副作用が表面化すれば、株価が大きく下落する展開も考えられる。
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