日経平均株価 週間見通し(4/6週):原油高と米株安を警戒、5万1000-5万5000円予想
IG証券のアナリストによる日経平均株価の週間予想。原油高と米株安を警戒。株価指数CFD「日本225」の週間想定レンジは5万1000円-5万5000円
要点
- 海外投資家は3週連続で日本株を売り越し。中長期債も2.6兆円の売り越しとなった(3/22~3/28週)。米国とイランの対立は激化の様相。海外投資家の「日本売り」が続く可能性がある
- 原油価格と米国株の動向を注視。原油高が続けば日経平均株価の重石となろう。今週は重要な米物価指数が相次ぐ。インフレリスク→スタグフレーション懸念で米株安の再燃を警戒したい
- 株価指数CFD「日本225」の週間想定レンジは5万1000-5万5000円。5万1000円ブレイクなら、先週相場を支えた5万400円が視野に
海外投資家の日本売りを警戒
日本時間3日の日経平均先物(大証夜間取引、6月限)は、前日の清算値と比べて70円高の5万3270円で終えた。期先の9月限も90円高の5万3390円だった。日経平均ボラティリティ・インデックス(VI)は27ポイント台へ低下している。週明け6日(月曜日)は堅調なスタートが予想される。
日経平均先物(6月限)1時間足チャート:3月下旬以降
だが、今週の日経平均株価で底堅さが見られても下落には警戒が必要だ。財務省の「対外及び対内証券売買契約等の状況」によれば、海外投資家は3週連続で日本株を売り越した。テクニカル的な要因との見方があるが、3月第4週(22~28日) の売り越し額は約4兆4500億円に膨らんだ。
注目は、第4週に中長期債も大幅な売り越しとなったことだ。昨年10月以降、高市政策への期待から海外投資家による日本株と中長期債の買い越し傾向が続いていた。しかし、米国とイスラエルがイランへの軍事攻撃に踏み切って以降、海外投資家の日本株売りが始まり、3月第4週に、中長期債が高市政権発足後で最大となる2兆6463億円の売り越しとなった。
3月最終週以降の売買動向は今後の統計公表で判明するが、イラン情勢の混迷を勘案すれば、「日本売り」を続ける可能性は排除できない。
海外投資家の動向:昨年10月以降、今年3月第4週までの動向
混迷のイラン情勢、原油価格高止まりも
トランプ米大統領は4月1日(日本時間2日午前)の演説でイラン攻撃の継続を主張。今後2〜3週間に激しい攻撃を行い、イランを石器時代に戻すと述べた。早期の停戦期待が剥落し、2日の日経平均株価は25日線で戻りが止められ急反落した。
トランプ氏は2日、SNSに橋への攻撃動画を投稿し発電所への攻撃も示唆した。一方、米メディアは3日、開戦以降で初めて米軍機がイラン領内で撃墜されたと報じた。双方の対立が激化している状況は、原油価格の上昇・高止まりを招く要因だ。
その原油価格は先週、WTI原油先物価格(5月限)がブレント原油先物価格(6月限)を上回る逆転現象が発生した。供給不足に対応するため、受渡期日の早い方を優先した動きと捉えることができる。
原油価格の動向:日足 年初来
今後30日間の原油価格の予想変動率を示すOVX指数は、上昇こそ一服しているものの、90%台でなお高止まりしている。イラン戦争の長期化を市場参加者に意識させる状況が続けば、原油高・日経平均株価下落の逆相関相場が今週も続くことが予想される。
OVX指数 日次チャート:2025年以降
インフレリスクとスタグフレーション懸念、米株安再燃も
3日発表の3月雇用統計では、非農業部門雇用者数が17万8000人増と市場予想を大きく上回った。失業率は4.4%から4.3%へ低下した。労働市場の堅調さを示す内容だったが、雇用増の大半は医療従事者のストライキが終結したことによる一時的な回復との見方がある。また、失業率の低下は、雇用増よりも労働参加率の低下が主因との見方がある。イラン戦争が長期化すれば、労働市場の下振れリスクが高まろう。
警戒すべきは、4日のIG米国株レポートで指摘した米国のインフレリスクとスタグフレーション懸念だ。今週は重要な米物価指数の発表が重なる。特に10日の3月消費者物価指数(CPI)と4月ミシガン大期待インフレ率・速報値が材料視される可能性が高い。イラン情勢の影響が早くも反映される可能性があるからだ。
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ブルームバーグがまとめた市場予想によれば、3月CPIは前月比とトレンドを示す前年同月比でいずれもインフレが加速することが見込まれる。4月期待インフレ率では、5-10年先の予想が3月の3.2%から3.5%へ上昇することが見込まれている。
CPIと実際の物価に影響を与える消費者のインフレ期待が予想以上に上振れすれば、スタグフレーション懸念が米株式市場を直撃する可能性がある。一方、インフレ抑制の内容が続いても、イラン情勢次第で米国株のトレンドが大きく左右されるだろう。
今週の日経平均株価の株価指数CFD「日本225」は、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。
日本225のチャート分析、5万1000円-5万5000円予想
想定レンジの下限:5万1000円
日本225のトレンドを日足チャートで確認すると、5万4000円-5万4500円がレジスタンスゾーンとして意識されている(緑矢印を参照)。一目均衡表は三役逆転の状況が続いており、RSIは再び50割れ。MACDもゼロラインを下回る状況が続いている。これらテクニカル指標のトレンドを踏まえれば、日本225の地合いは弱い。この状況で米国とイランの対立がさらに激化し、米物価指数でスタグフレーション懸念が強まれば、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。
焦点は、3月以降サポートラインとして意識されている5万1000円の維持となろう。今週もこの水準を下限と想定したい。一目転換線と5万2000円の下方ブレイクは5万1000円をトライするサインとなろう
日本225が5万1000円を完全に下方ブレイクする場合は、先月30日の安値5万400円の再トライを想定したい。
注目のチャート水準:サポート
・5万2500円:一目転換線
・5万2000円:サポート水準
・5万1000円:想定レンジの下限
・5万400円:3月30日安値
想定レンジの上限:5万5000円
イラン戦争以降、全米の平均ガソリン小売価格は2022年以来となる4ドルを突破した。4日のIG米国レポートで指摘した通りガソリン価格の高騰は、11月に中間選挙を控えるトランプ米大統領にとって致命的となる可能性がある。イラン情勢を巡る発言が二転三転してきたことも踏まえれば、中東リスクを和らげる突発的な発言で日本225が上振れするリスクを警戒したい。
このケースでは、5万5000円を上限と想定し基準線、25日線、38.2%戻し5万4000円、そして先月16日以降レジスタンスラインとして相場の反発を止めている5万4500円の攻防に注目したい。
5万5000円には現在、50日線が推移している。この移動平均線を突破する場合は、半値戻し5万5200円レベルまでの上昇を想定したい。
注目のチャート水準:レジスタンス
・5万5200円:半値戻し(フィボナッチ50%)
・5万5000円:想定レンジの上限・50日線(55,087.8)
・5万4500円:レジスタンスライン
・5万4000円:38.2%戻し(5万4081円)
・5万3900円:25日線
・5万3500円:一目基準線
※移動平均線の水準:4/3時点
日本225 日足チャート:年初来
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