米ハイテク株 長期的成長見込める銘柄
米ハイテク・IT株からセールスフォースといったセキュラー・グロース（長期的な成長）を見込める銘柄を以下に取り上げる。
コロナワクチンの普及期待を背景に景気回復見通しが強まるなか、株式市場ではハイテク株を中心とするグロース株から景気循環銘柄を中心とするバリュー株へのローテーションが観測されている。
そうは言っても、グロース株すべてが投資対象から外れたわけではない。モルガン・スタンレーは今月、グロース株の中でもとりわけセキュラー・グロース（長期的な成長）を見込める銘柄をリストアップした。
リストにはいくつかのセクターが含まれるが、その中からここではハイテクとIT分野のものを見てみたい。よく知られているFAAMG（フェイスブック、アマゾン、アップル、マイクロソフト、アルファベット）とテスラも選定銘柄に含まれるが、以下ではこれら以外の銘柄を取り上げる。
セールスフォース・ドットコム（Salesforce.com）
セールスフォース<CRM>は顧客情報管理（CRM）大手。クラウド型の顧客管理システムや営業支援システム、マーケティングオートメーションを企業向けに提供する。
SaaS（Software as a Service、ソフトウエア・アズ・ア・サービス）に早くから取り組み、現在では世界で15万社を超える企業がセールスフォースのサービスを導入している。低額からでも使える価格を設定しており、中小企業の顧客も多い。
今月1日に世界で14万社が利用しているビジネスチャットアプリのスラック・テクノロジーズ<WORK>を277億ドルで買収することで合意したと発表した。企業買収を重ねて事業を拡げてきており、19年にはデータ分析プラットフォームのタブローソフトウェアを157億ドルで買収している。
設立は1999年。時価総額は2083億4500万ドル。
エクイニクス（Equinix）
企業がサードパーティー事業者からサーバーを借りてシステムを構築する流れがますます強まるなか、注目を集めている。
エクイニクス<EQIX>は世界の多くの都市でデータセンターサービスを展開しおり、インターコネクション（相互接続）プラットフォームを通じたサービスも提供する。
いくつもの大手クラウド運営会社が、自社のサービスへの直接接続ポイントをエクイニクスのインフラに置いていることでも知られている。
設立は1998年。時価総額は621億5300万ドル。
ドキュサイン（DocuSign）
ドキュサイン<DOCU>はクラウド型電子署名サービスで世界市場シェアトップを誇る。時間や場所、デバイスに関係なく、クラウドで文書の送信、署名、追跡、保存を可能する。
日本ではコロナ禍で一部企業が「脱ハンコ」に動くなか、知名度を上げた。
設立は2003年。 時価総額は430億5500万ドル。
データドッグ（Datadog）
データドッグ<DDOG>はパブリッククラウドで運用するアプリの監視システム「Datadog（データドッグ）」をSaaSで提供する。
同社のシステムはアマゾン・ウェブ・サービス（AWS）、グーグル・クラウド・プラットフォーム（GCP）、マイクロソフト・アジュールなど複数のパブリッククラウドに対応している。
設立は2010年。時価総額は301億9700万ドル。
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