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ドル円予想(10/8):円下落、8か月ぶり152円台、急激な円安は急反落の要因に

「高市トレード」の円安止まらず、ドル円は152円台へ急伸。投機熱高まる。次の焦点は153円だが急反落を警戒する局面に。重要チャート水準についてIG証券アナリストが解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

「高市トレード」の円安継続。ドル円は一時8か月ぶりとなる152円台へ上昇。日銀の年内利上げ観測後退も円安の要因に。円安継続で153円台へ上昇すれば、154.40レベルのトライが視野に入る。しかし、2日間でドル円は3%急騰し投機的要素が強まっている。米利下げ観測や米予算問題による米ドル安、政府・日銀の円安けん制、投機的な円買い戻しが重なる急反落リスクを警戒したい。重要サポートは150.00と149.00ライン。



止まらない円安、ドル円は8か月ぶりの152円台

自民党新総裁に積極財政・金融緩和を志向する高市早苗前経済安全保障担当相が就任したことを受け、外為市場では円安が進行している。7日の外為市場でユーロ円は177円台、スイスフラン円は190円台へ上昇し最高値を更新。ポンド円は昨年7月以来となる204円台へ急伸した。

ドル円(USD/JPY)は、6日のIG週間為替レポートで取り上げた予想レンジの上限151.60レベルを上方ブレイクし、152円台へ上昇する局面が見られた。

ドル円の1時間足チャート:6日以降の動き

ドル円の1時間足チャート:6日以降の動き

TradingView提供のチャート


不透明感強まる日銀の年内利上げ見通し

高市新総裁は、今月中にも召集される見通しの臨時国会で第104代首相に指名される公算が大きい。6日のレポートでも指摘したが、高市氏は4日の会見で日銀との協調姿勢を表明しながらも、重要な政策決定では慎重な判断を促す可能性がある。

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OIS(オーバーナイト・インデックス・スワップ)市場では、10月の利上げ確率が20%台へ急低下している。12月の利上げ確率も30%台にあることを考えるならば、前述の可能性を市場参加者が意識していることを示唆している。年内利上げ観測の不透明感が強まる状況は、円安の要因となろう。

日銀 利上げ確率の推移:2025年6月以降

日銀 利上げ確率の推移:2025年6月以降

出所:ブルームバーグのデータ、OIS市場に基づく確率(10月8日午前8時時点)


急反落を警戒する局面に

今週は「高市トレード」の円安を意識する状況が続くだろう。しかし、急反落には警戒したい。現在は米ドルが買い戻される状況にあるが、米FRBの追加利下げ観測が米ドルの重石となることが予想される。予算を巡る米政治のリスクも米ドル安の要因として警戒したい。米上院は6日、与党共和党主導のつなぎ予算案を否決した。否決は5度目。政府閉鎖の長期化懸念が高まる場合は、米ドル安が円安を相殺する可能性がある。

また、行き過ぎた円安は、円の買い戻し要因にもなり得る。ブルームバーグのデータによれば、6日のドル円(USD/JPY)は2%、7日は1%上昇した。急激な変動は投機的な要素を持つ。今日以降も急速に円安が進行すれば、政府・日銀から円安をけん制する言動が飛んでくることも警戒したい。

米ドル安と突発的かつ投機的な円の買い戻しが重なる急反落を警戒するフェーズに入ってきたと筆者は考えている。


ドル円のチャート分析

次の焦点は153円のトライ
「高市トレード」の円安で、ドル円(USD/JPY)は昨日、6日のIG週間為替レポートで取り上げたフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準151.60レベルを難なく上方ブレイクし、一気に152円台へ上昇した。現在は米ドルを買い戻す動きも見られる。今日のドル円もさらなる上値のトライを意識したい。

今日以降、ドル円が152円台へしっかりと上昇する場合、次の焦点は153円の攻防となろう。153円台へ到達する場合は、フィボナッチ・エクステンション161.8%の水準153.82レベルのトライが焦点に浮上しよう。

今週中にドル円が153.82レベルをも突破すれば、154円のトライが視野に入ろう。この場合は、今年1月高値と4月の安値のフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準154.40レベルをトライする可能性が浮上しよう。

レジスタンスライン
・154.40:フィボナッチ・リトレースメント76.4%
・154.00:レジスタンスライン
・153.82:フィボナッチ・エクステンション161.8%
・153.00:レジスタンスライン

節目水準のサポート転換が焦点に
日足チャートでトレンドを確認すると、50日線と200日線との乖離が広がっている。RSIは買われ過ぎの水準へ到達している。過熱感が意識され、ドル円(USD/JPY)が調整売りに直面する場合、今週は各節目の水準がサポートラインへ転換するかどうかを確認したい。

警戒すべきは、前述した突発的かつ投機的な円の買い戻しである。この場合、心理的節目の水準150.00ラインを維持できるかが焦点となろう。151.00レベルがサポートラインへの転換に失敗する場合は、150.00のトライを想定したい。ドル円が150円台を維持すれば、強気地合いの継続を市場参加者に印象付けるだろう。

一方、150.00を下方ブレイクする場合は、IG為替レポートで注目している149.00ラインの攻防に注目したい。「高市トレード」が始まった6日の安値は149.04レベルだった(IGレート)。かつてのレンジ相場の上限だった149.00レベルが急反落の局面で下値を支える場合は、強気地合いの継続を市場参加者に印象付けるだろう。

サポートライン
・151.00:サポート転換が焦点に
・150.00:心理的節目の水準、サポート転換が焦点に
・149.00:サポート転換が焦点に


ドル円の日足チャート:2024年12月以降

ドル円の日足チャート:2024年12月以降

TradingView提供のチャート

ドル円の4時間足チャート:9月中旬以降

ドル円の4時間足チャート:9月中旬以降

TradingView提供のチャート


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