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ドル円 週間見通し(10/6週):新総裁に高市氏、円安進行なら150円突破が焦点に

ドル円の週間展望(10/6週)。自民党の新総裁に高市早苗前経済安全保障相が選出された。週明けのドル円は149円台でスタート。今週のドル円は「高市トレード」の円安で150円を突破するかが焦点に。注目のチャートポイントをIG証券のアナリストが詳細解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

自民党の新総裁に高市早苗前経済安全保障相が選出された。週明けの外為市場は円安で反応。ドル円(USD/JPY)は149.40レベルでスタートした(IGレート)。「高市トレード」の円安が続けば、今週のドル円は節目の150円を突破する可能性がある。この場合は、151円台を視野に上昇拡大を想定したい。しかし、現在の外為市場は米ドル安を警戒する状況にある。不意打ちの急反落を警戒したい。週間の予想レンジは148.00~151.60。



自民党新総裁に高市氏、週明けは円安でスタート

4日に自民党総裁選の投開票が行われ、積極財政・金融緩和を志向する高市早苗前経済安全保障相が決選投票で小泉進次郎農林水産相を下し、自民党初の女性総裁に就任した。

週明けの外為市場は円安でスタートした。ドル円(USD/JPY)は、先週3日の終値147.50レベルから2円ほど米ドル高・円安水準の149.38-40レベルでスタートした(IG証券取引プラットフォーム)。

ドル円の15分足チャート:10月6日午前5時~6時の動き

ドル円の15分足チャート:10月6日午前5時~6時の動き

出所:IGチャート


高市トレード」で円安再燃か、ドル円の焦点は150円の攻防

高市新総裁は「責任ある積極財政」が世界の潮流と位置づけ、「戦略的な財政出動」で雇用増、所得増、消費マインド改善を促し、税収が自然増に向かう「強い経済」を実現することを公約に掲げている。また、物価高対策としてガソリン税と軽油引取税の暫定税率廃止、給付付き税額控除の導入を目指している。

高市氏は4日、新総裁として会見に臨んだ。政策については、財政政策にしても金融政策にしても責任を持たなければならないのは政府にあると述べた。日銀については、金融政策についてベストな手段を考え、とってくれる場所だと認識しているとした。

一方、経済情勢については、日本経済はぎりぎりのところにあり、トランプ関税の影響を受ける企業・事業者もこれから出てくるなどいろいろなことが予想されるなか、コストプッシュ型インフレという状態で放置して、これでもうデフレではなくなったと安心するのは早いこと、デマンドプルインフレ型(賃金上昇と需要拡大による緩やかな物価上昇)がベストなものだと述べた。そういった状況ができるまで、日銀とのコミュニケーションを重視するとした。

会見内容からは、高市新総裁が日銀との協調路線を志向しているように見える。しかし、財政・金融政策に関する過去の発言や日本経済とインフレについての見解も考えるならば、金融政策の決定については慎重な判断を求める可能性があると筆者は考えている。

高市新総裁は、15日にも召集される臨時国会で第104代首相に指名される公算が大きい。筆者の考えが正しい場合は、10月の利上げ見通しに不透明感が高まろう。利上げ見通しの不確実性は、短期的な円安の要因になり得る。実際、6日の円相場は円安でスタートした。149円台でスタートしたドル円(USD/JPY)は9月25日~26日にかけてトライした150.00が再び視野に入る。このラインを突破すれば、以下で解説する151円台のトライを意識したい。

しかし、急速な円安の進行は、国内のインフレ圧力を高める要因である。日銀は為替を直接のターゲットとしておらず、経済と物価の見通しに及ぼす影響を注視する立場にある。しかし、急激な為替変動となれば、日銀は経済と物価への影響を考慮せざるを得ず、利上げ判断に影響を与えるだろう。米政府機関の閉鎖による米ドル安の懸念がくすぶっていることも考えるならば、「高市トレード」の円安を意識する一方、行き過ぎた円安局面では急反落を警戒したい。


ドル円のテクニカル分析

予想レンジの上限:151.60
今週、「高市トレード」の円安が続けば、ドル円(USD/JPY)は節目の水準150.00のトライを想定したい。9月25日~26日にかけてこの水準を試すも、149.95レベル(IGレート)で反落した経緯がある。

ドル円が150.00を完全に上方ブレイクする場合は、8月1日の高値150.92レベルを視野に米ドル高・円安の進行を想定したい。このラインのトライは、151.00の攻防を意味する。週足チャートでトレンドを確認すると、今年2月以降、151.00がレジスタンスラインとして意識される局面が見られた。

週明けの市場から円相場のボラティリティが拡大している。円安の進行が続きドル円が151円台へ上昇する場合は、今年1月の高値と4月安値のフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準151.62をトライする可能性が浮上しよう(週足チャート)。すぐ下の水準151.60レベルを今週の上限と想定したい。

レジスタンスライン
・151.60:予想レンジの上限、61.8%戻し(週足)
・151.00:レジスタンスライン(日足)
・150.92:8月1日の高値水準
・150.00:節目のライン(日足)

予想レンジの下限:148.00
ドル円(USD/JPY)の下落局面では、149.00レベルがサポートラインへ転換するかが最初の焦点となろう。この状況が確認される場合は、地合いの強さを市場参加者に印象付けるだろう。

米政府機関閉鎖の長期化が意識される場合は米ドル安を警戒したい。「高市トレード」で急速に円安が進行する局面では、投機的な円の買い戻しも重なりドル円は急反落する可能性がある。現在、148.00レベルを挟んで200日線と50日線が展開している。高市トレードの円安が米ドル安を相殺することも想定し、148.00を今週の下限と想定したい。

筆者の想定を超える下落でドル円が148.00を下方ブレイクする場合は、短期サポートラインの攻防が焦点に浮上しよう。このラインは今週、146.55から146.80レベルで推移する。146.80レベルには日足の一目雲の下限が推移している。

サポートライン
・149.00:サポート転換の可能性あり(日足)
・148.15:200日線(日足、10/6時点)
・148.00:予想レンジの下限(日足)
・147.77:50日線(日足、10/6時点)
・146.55-146.80:短期サポートライン


ドル円の日足チャート:2025年4月以降

ドル円の日足チャート:2025年4月以降

TradingView提供のチャート

ドル円の週足チャート:2024年9月以降

ドル円の週足チャート:2024年9月以降

TradingView提供のチャート


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