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ドル円の見通し7/10:円安進行で147円台、145.25-147.20レンジ予想 調整売り警戒

関税不安で日銀の利上げ期待が後退し、円安が進行している。ドル円は昨日、2週間ぶりに147円台へ上昇した。今日の見通しと注目のテクニカルラインについてIG証券のアナリストが分かりやすく解説。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

・関税政策を巡りトランプ米政権が攻勢を強めている
・後退する日銀の年内利上げ期待、円安進行、対スイスフランで最安値
・ドル円 今日の予想レンジは145.25-147.20レベル



関税政策で攻勢を仕掛けるトランプ米大統領

トランプ米大統領が新たな関税政策を次々と打ち出している。6日に中国やロシアなど主要な新興国で構成するBRICSの反米政策に同調する国に対し例外なく10%の追加関税を課すと、自身のSNSに投稿した。そして米東部時間7日正午過ぎから、各国に対して新たな関税率に関する書簡の通知を開始。日本に対しては8月1日から25%の関税を課すことを通告した。またトランプ氏は9日、ブラジルの関税率を従来の5倍となる50%関税を8月1日から課すことを表明した。さらにセクター別では銅と関連製品に50%の関税を課すと表明した他、医薬品の関税率が200%になる可能性も示唆した。


後退する日銀の利上げ期待、円安進行、対スイスフランで最安値更新

トランプ米政権が相互関税を発表して以降、日銀の年内利上げ期待が後退している。植田和男総裁は利上げ姿勢を維持しつつも、トランプ関税が米国や世界の経済に与える不確実性に言及し、政策を判断するにはもう少し情報が必要との慎重姿勢にある。

短期金融市場では、今年1月に少なくとも1回の利上げを想定する状況にあった。しかし、レポート掲載時点では年内の追加利上げ期待が後退している。利上げ期待の後退は、円安が進行する一因となっている。

日銀 政策金利の予想推移

日銀 政策金利の予想推移

ブルームバーグのデータで作成 / OISに基づく予想、10日午前9時時点

今の円安を象徴している通貨ペアがスイスフラン円である。先週3日以降、対スイスフランで日本円は過去最安値を更新し続けている。

スイスフラン円の年足チャート:1972年以降

スイスフラン円の年足チャート:1972年以降

出所:TradingView

利上げ姿勢を維持する日銀とは対照的に、スイス国立銀行(中央銀行)は6 会合連続で利下げを決定。政策金利は0%に引き下げられた。それでも日本円が対スイスフランで下落し続ける要因の一つに実質金利が関係していると筆者は考えている。名目金利を10年債利回り、期待インフレ率を消費者物価指数(CPI)と想定した場合、スイスの実質金利はプラス圏にある。一方、日本の実質金利はマイナス圏にある。

日本とスイスの実質金利:年初来

日本とスイスの実質金利:年初来

ブルームバーグのデータで作成


ドル円の見通しとテクニカル分析

予想レンジの上限:147.20レベル
円安の進行でドル円(USD/JPY)は9日、およそ2週間ぶりに147円台へ上昇する局面が見られた。7日のIG為替レポートで指摘した予想レンジの上限146.15をあっさりと上方ブレイクした状況は、円安圧力の強さを示唆している。

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昨日の高値は147.18レベル。すぐ上の水準147.20レベルを今日の予想レンジの上限と想定したい。ドル円が147.20をトライするサインとして、フィボナッチ・リトレースメント61.8%戻しの水準146.88レベルを再び突破できるかどうかに注目したい。

6月23日の市場でドル円は148.00へ急伸する局面が見られた。この時の日足ローソク足は長い上ヒゲを形成し、148.00レベルがレジスタンスラインの候補として浮上した。筆者の想定を超えてドル円が147.20レベルを一気に上方ブレイクする場合は、148.00のトライを意識したい。

レジスタンスライン:日足
・148.00:6月23日の高値水準
・147.20:予想レンジの上限
・147.18:7月9日の高値
・146.88:61.8%戻し

予想レンジの下限:145.25レベル
ドル円(USD/JPY)の反落局面では、145.50レベルがサポートラインへ転換するかどうかが最初の焦点となろう。145.55レベルには日足の一目雲の上限が推移している。また、すぐ下の水準145.39レベルには89日線が推移している。これらテクニカルラインが展開している145.50レベルを重要サポート水準と想定したい。45分足の半値戻しの水準145.70レベルの下方ブレイクは、145.50レベルをトライするサインと捉えたい。

7月に入りドル円の上昇幅が拡大している。調整売りの進行を警戒したい。ドル円が89日線を下方ブレイクする場合は、サポートラインへ転換する可能性がある145.25までの下落を想定したい(45分足を参照)。このラインを今日の予想レンジの下限と想定したい。

筆者の想定を超える調整売りにより145.25レベルをも下方ブレイクする場合は、145円の維持が焦点となろう。

サポートライン
・145.70:半値戻しの水準(45分足)
・145.55:一目雲の上限(日足)
・145.39:89日線(日足)
・145.25:予想レンジの下限(45分足)
・145.00:サポートライン


ドル円のチャート

日足:今年3月下旬以降

今年3月下旬以降

出所:TradingView

45分足チャート:7月以降

45分足チャート:7月以降

出所:TradingView


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