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ドル円予想 (5/30):146円から143円台へ急落、予想レンジ142-144.70

米ドル不信でドル円は荒れ相場にある。昨日は146円前半へ急伸した。しかしNY時間に一転して米ドル安が進行し、143円台へ急落する状況にある。今日のドル円は4月の米PCEデフレーターで上下に振れる展開が予想される。予想レンジは142.00-144.70。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

・ドル円は146円前半から143円台へ急落する荒れ相場となっている
・今日の注目指標は4月米PCEデフレーター、米ドル安の進行を警戒したい
・ドル円、今日の予想レンジは142.00~144.70


関税懸念のドル不信続く、ドル指数は上値抵抗線で急反落

外為市場では根強い米ドル安のトレンドが続いている。ドル指数(DXY)のトレンドを日足チャートで確認すると、昨日は上値抵抗線(レジスタンスライン)で反発が止められ、日足ローソク足は大陰線となった。50日線に続き重要なテクニカルラインで急反落したことで、テクニカルの面で米ドル安トレンドの根強さが確認された。

トランプ米政権の「相互関税」をめぐる訴訟で、米国際貿易裁判所が違法とした一審の判決について、二審にあたる米連邦巡回区控訴裁判所は29日、判決を一時的に停止する判断を下した。当面、関税差し止めの命令は発効しないことになる。司法の判断の揺れとトランプ米政権の変わらぬ強硬姿勢を考えるならば、相互関税の不透明感が今後も米ドルの重石となることが予想される。上述したドル指数の急反落は、この点を示唆している。

ドル指数のチャート:日足 年初来

ドル指数のチャート:日足 年初来

出所:TradingView


注目の4月米PCEデフレーター、ドル安進行を警戒

昨日、トランプ関税の不透明感以外でドル安の要因となったのが経済指標だった。

1-3月期のGDP個人消費(改定値 、前期比年率)は1.2%と、速報値の1.8%から下方修正された。週間の新規失業保険申請件数は24.0万件と市場予想の23.0万件を上回った。失業保険継続受給者数は191.9万人と2021年11月以来の高水準となった。

個人消費と雇用関連の経済指標でさえない内容が続いた状況で、今日は米連邦準備制度理事会(FRB)が物価指数として注視する4月の米個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)がある。ブルームバーグがまとめた予想では、トレンドを示す前年同月比でインフレの鈍化が見込まれている。ゆえに、インフレの粘着性を示唆する内容となれば、スタグフレーションの懸念が米ドル売りの要因となることが予想される。

一方、インフレの鈍化が示唆される場合は米金利の低下要因になる。トランプ関税をめぐる米司法の不確実性も考えるならば、PCEデフレーター後の米ドル安進行を警戒したい。

米国 個人消費支出価格指数の動向:過去1年間

米国 個人消費支出価格指数の動向:過去1年間

ブルームバーグのデータで筆者が作成 / 赤の棒グラフとドット:4月予想


ドル円、今日の見通しとテクニカル分析

ドル安進行なら142.00トライが焦点に
外為市場ではドル安トレンドが続いている。そしてドル円(USD/JPY)のボラティリティは拡大の傾向にある。4月PCEデフレーターで米ドル安が進行すれば、ドル円は142.00レベルを視野に下落幅の拡大を警戒したい。この水準は26日のIG週間為替レポートで取り上げた週間予想レンジの下限である。

本日オセアニア時間からドル円は下値トライのムードにある。レポート掲載時点で、日足の一目雲の下限とフィボナッチ・リトレースメント61.8%の攻防にある(45分足チャート)。東京都区部消費者物価指数(CPI)が発表された後に、これらテクニカルラインが重なる143.70レベルを下方ブレイクする局面が見られる。143.70レベルを完全に下方ブレイクした後、この水準がレジスタンスラインへ転換する場合は、143.00レベルをトライするサインと想定したい。この水準は、直近高安のフィボナッチ・リトレースメント61.8%にあたる(143.09レベル、45分足チャート)。

ドル円が143円をも下方ブレイクする場合は、4月22日の安値が基点の下値支持線(短期サポートライン)のトライを想定したい。このラインは今日現在、142.40レベルで推移している(日足チャート)。

短期サポートラインの下方ブレイクは、142.00レベルをトライするサインと捉えたい。このラインは、4月安値と5月高値のフィボナッチ・リトレースメント76.4%の水準にあたる(日足チャート)。

・143.70:一目雲の下限(日足)、61.8%戻し(45分足)
・143.00:76.4%戻し(45分足)
・142.40:短期サポートライン(日足)
・142.00:予想レンジの下限、76.4%戻し(日足)

根強いドル安、144.70レベルの21日線がレジスタンスに
新たな関税報道や4月PCEデフレーターが米ドル買いの要因となっても、米ドル安トレンドが続いている今の状況を考えるならば、ドル円(USD/JPY)の上昇幅は限定的となることが予想される。

週間の為替レポートでは、145.00レベルを予想レンジの上限とした。昨日はこの水準を上方ブレイクし、146円前半まで急伸する局面が見られた。しかし、フィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準146.15レベルがレジスタンスラインとして意識され、日足ローソク足では長い上ヒゲが示現(日足チャート、赤矢印を参照)。日足ローソク足の実体ベースで145円の維持に失敗した。28日の反発相場でも実体ベースで145円を維持できなかった。

根強い米ドル安を考えるならば、本日は21日線が推移している144.70レベルをレンジの上限としたい。この移動平均線をトライするサインとして、日足の一目転換線とレジスタンスラインへ転換する兆しが見られる144.50レベルの攻防に注目したい(45分足チャート)。

なお、筆者の想定を超える米ドルの買い戻しが入り、ドル円が21日線を上方ブレイクする場合は、145.00レベルの再トライが焦点に浮上にしよう。だが、上述したドル指数(DXY)の動きは米ドル不信の根強さを示唆している。ドル円の上昇幅が拡大する局面では、昨日のような戻り売りを警戒したい。テクニカルの面では、50日線での急反落を警戒したい。

・145.17:50日線(日足)
・144.70:21日線、予想レンジの上限(日足)
・144.50:レジスタンスライン(45分足)
・144.20:一目転換線(日足)


ドル円のチャート

日足:3月以降

日足:3月以降

出所:TradingView

45分足:5月23日以降

45分足:5月23日以降

出所:TradingView


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