ドル円 見通し(4/8):米イラン停戦合意で有事のドル買い後退、157円視野に下落拡大も
IG証券のアナリストによるドル円予想。急転直下の米イラン停戦合意で「有事のドル買い」圧力が後退。ドル円は一転して下値を意識する状況に。目先、注目のサポートラインは?
要点
- 米イランが2週間の停戦で合意。ドル円(USD/JPY)は「有事のドル買い」後退で、21日線とトライアングル下限を大陰線で下方ブレイク。一転して下値の見極めが焦点に浮上している
- 今週、イラン情勢以外で米ドル安加速の要因として警戒したいのが、10日の3月CPIと4月ミシガン期待インフレ率となろう。予想外に下振れすれば、ドル円の下落拡大を促そう
- ドル円の下限予想は157円で変わらず。上値は159円台への再上昇と21日線のトライが焦点に
米イラン停戦合意、「有事のドル買い」の巻き戻し警戒
トランプ大統領は7日夜(米東部時間)、パキスタンのシャリフ首相の仲介を受け、イランへの攻撃を2週間停止すると発表した。条件はホルムズ海峡の「完全・即時・安全な開放」。また、イランの最高安全保障会議も2週間の停戦に合意したという。
イランのアラグチ外相は「イラン軍との調整のもとで2週間の安全な通航が可能」と表明した。ブルームバーグによればイスラエルも停戦に同意したという。10日にパキスタンの首都イスラマバードで対面協議が予定されている。
外為市場では「有事のドル買い」圧力が後退。節目の100ポイントをうかがう展開だったドル指数(DXY)は、一気に99ポイントを下抜ける状況にある。原油先物価格の急落も考えるならば、目先は「有事のドル買い」の巻き戻しを警戒したい。
ドル指数 5分足チャート
イラン情勢に振り回される米利下げ観測
目まぐるしく変化するイラン情勢に米利下げ観測が振り回されている。急転直下の停戦合意を受け、翌日物金利スワップ(OIS)市場では、今年12月のフェデラルファンド(FF)レート上限の予想水準が再び3.5%前後へ低下している。停戦合意前は「年内利下げ無し」の可能性が意識される局面が見られた。
また、米債市場では停戦合意を受けて金融政策の方向性を織り込んで動く2年債利回りが3.7%台へ低下している。10年債利回りも4.2%台まで下げている。米金利の低下が続けばドル安進行を警戒したい。
米金利 5分足チャート
ただし、米利下げ観測が再び後退し「有事のドル買い」が再燃する可能性はくすぶる。イラン側が主張する「イラン軍の許可制による通航」は、トランプ米大統領が求める「完全開放」の条件と明らかに対立する。
また、今回の停戦合意でトランプ氏は4度目の交渉期限を延長したことになる。延期の繰り返しは、イラン側に足元を見られる可能性もある。2週間後に米イランの対立が再燃する事態も警戒しておきたい。
ドル円のチャート分析
157円台の維持
5日のIG週間為替レポートでは、今週の下限を157円(157.00)と想定した。米イラン停戦合意で21日線とトライアングルの下限(4時間足チャート)を大陰線で一気に下方ブレイクしていること、RSIの50割れ、MACDのデッドクロスとゼロラインを割り込んでいる状況(4時間足チャート)も考えるならば、「米ドル安→ドル円の下落拡大」を警戒する状況にある。
関連レポート
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目先は、日足チャートにプロットした2つのフィボナッチ・リトレースメントの攻防に注目したい。76.4%戻しの水準158.20レベルの下方ブレイクは、158.00をトライするサインとなろう。全値戻し157.51レベルと38.2%戻し157.33を下方ブレイクすれば、50日線の攻防が視野に入る。この移動平均線のトライは、下限予想157.00の攻防を意味する。
米イラン情勢以外でドル安が加速する要因として注視したいのが、5日のIG週間為替レポートで取り上げた10日の3月消費者物価指数(CPI)と4月ミシガン大期待インフレ率だ。予想外に下振れすれば、157.00トライの可能性が高まろう。指標発表前に157.00を目指す動きが見られる場合は、米イランの停戦期待が高まっていることが予想される。
注目のチャート水準:サポート
・158.20:76.4%戻し
・158.00:節目水準
・157.51:全値戻し(3月19日安値)
・157.33:38.2%戻し
・157.10:50日線
・157.00:下限予想
21日線のトライ
米インフレ関連の経済指標が総じて市場予想を上振れる場合は、米ドルの買い戻しが予想される。このケースでは、159円(159.00)の突破が最初の焦点となろう。
ドル円(USD/JPY)が159円台へ反発する場合は、21日線をトライできるか?トライする場合、この移動平均線がレジスタンスラインに転換するかどうかが重要な焦点となろう。レジスタンス転換となれば、地合いの弱さを市場参加者に印象付けよう。
米イラン情勢で再び不透明感が高まれば、21日線を上方ブレイクする可能性がある。このケースでは、159.30レベルと159.80レベルの攻防に注目したい(4時間足チャート、赤矢印)。いずれもレジスタンスラインに転換する可能性がある。
注目のチャート水準:レジスタンス
・159.80:レジスタンス転換を意識する水準
・159.30:レジスタンス転換を意識する水準
・159.17:21日線
・159.00:節目水準
ドル円 日足チャート:年初来
ドル円 4時間足チャート:3月上旬以降
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