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ドル円 週間見通し(4/6週):有事のドル買いで161円視野も、10日に米CPI

ドル円の週間見通し。週間想定レンジ157-161円。イラン緊迫で有事のドル買い進行。3月米CPIと4月ミシガン期待インフレ率の上振れでドル高加速なら、161円が視野に。下値は159円、158円での反発パターンに注目。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • イラン情勢の緊迫化で「有事のドル買い」が進行する一方、日本円は主要通貨で強弱まちまちの状況にある。ドル円(USD/JPY)は160円前後での神経戦が続いているが、政府・日銀による為替介入の実施ハードルは高い状況にある
  • 今週は米物価指数の発表が相次ぐ。3月CPIと4月ミシガン期待インフレ率に注目。インフレ再燃の懸念が強まれば、「米金利上昇→米ドル高加速」の要因となろう
  • 米ドル高進行ならドル円は160円台の攻防を意識したい。上値目途は161円。下値は159円、158円で反発パターンが続いている。1円幅での攻防に注目。157円台までの反落を警戒しておきたい


米物価指数の発表ラッシュ、CPIとインフレ期待に注目

米国とイスラエルがイランへの軍事攻撃を開始して以降、外為市場では米ドルが対G10通貨で上昇している。今週、米ドル高がさらに進行するかどうかは、以下で詳述する物価指数次第となろう。

米ドルの動向:3月2日~4月3日

ブルームバーグの為替データで作成 ブルームバーグの為替データで作成

9日に2月PCE価格指数、10日に3月消費者物価指数(CPI)と4月ミシガン大学期待インフレ率・速報値が発表される。いずれも米連邦公開市場委員会(FOMC)の参加者と市場参加者が注目する重要な指数だ。

3月CPIに注目したい。イラン情勢の緊迫化で原油価格は上昇・高止まりし、全米の平均ガソリン小売価格は4ドルを突破した。ブルームバーグがまとめた市場予想では、前月比と前年同月比でともにインフレの粘着性が示されることが見込まれている。

米消費者物価指数(CPI)の動向:昨年2月以降

ブルームバーグのデータを基に作成 / 3月予想(3日時点) ブルームバーグのデータを基に作成 / 3月予想(3日時点)

CPI以外で注視したいのが、消費者が抱くインフレ期待だ。4月速報値であるがゆえに、前述のエネルギー価格の高騰が消費者心理に大きな影響を与えているかどうかを見極めるための重要な指標だ。レポート掲載時点では、5-10年先の期待インフレ率が3月の3.2%から3.5%へ上昇する見込みだ。

3月CPIと4月期待インフレ率の上振れは、米金利の上昇圧力を強める要因だ。米金利の上昇は米ドル高を加速させる要因となろう。

ミシガン大学期待インフレ率の動向:昨年3月以降

ブルームバーグのデータを基に作成 / 4月予想(3日時点) ブルームバーグのデータを基に作成 / 4月予想(3日時点)

為替介入絡みの円高警戒も実際の介入ハードルは高い

一方、日本円は高市現首相が自民党の新総裁となり、政権を発足させた昨年10月以降、円安優勢のトレンドにある。だが、イランへの軍事攻撃が始まって以降、日本円は強弱まちまちの状況にある。対米ドルでこそ「有事のドル買い」の影響で円安へ振れているが、他の主要通貨ではむしろ円高優勢にある。

この状況は政府・日銀による為替介入のハードルを高めていると筆者は考えている。イラン情勢が円全面安の要因ならば、為替介入の理由となろう。だが、現在はそのような状況にはない。ドル円(USD/JPY)が160円台へ再び上昇する場合は、為替介入絡みの突発的な円買いを警戒すべき局面にある。しかし、実際の為替介入の実施について、現時点ではその可能性は低いと筆者は考える。

日本円の動向

ブルームバーグの為替データで作成 ブルームバーグの為替データで作成

日銀の4月利上げでも円高は期待できず

目先、円高の要因として期待されるのが日銀の利上げだ。OIS(翌日物金利スワップ)市場では、4月の利上げを意識する状況が続いている。

だが、日銀が想定通り利上げに踏み切り、それが円高の要因となっても、一過性の動きに終わることが予想される。中東の緊迫化を受けて、他の主要中銀の利上げ観測が急速に高まっているからだ。

OIS市場では、欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(英中銀、BOE)は共に6月の利上げが意識されている。一方、オーストラリア準備銀行(RBA)の5月利上げ確率は60%台にあり、3会合連続利上げの可能性が意識されている。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)は早ければ7月、カナダ銀行(BOC)も今年後半の利上げの可能性が浮上している。

主要中銀の利上げ観測が急浮上する中では、日銀が4月に利上げに踏み切っても、円高効果は限定的となる可能性が高い。

主要中銀 政策金利の見通し

ブルームバーグのデータで作成 / 4月3日時点 ブルームバーグのデータで作成 / 4月3日時点

ドル円のチャート分析、157円~161円予想

161円の攻防を意識
米物価指数がドル高加速の要因となれば、今週のドル円(USD/JPY)は160円台の攻防を想定したい。レジスタンスラインとして意識されている159.80レベルの突破は、160円台へ再上昇するサインとなろう。

160円台の攻防では、3月下旬に相場の上昇を止めた160.50レベルの攻防に注目したい。このラインの突破は、次の節目水準161円(161.00)をトライするサインと捉えたい。161.22はフィボナッチ・エクステンション100%の水準にあたる。ドル円のロング勢は161.00と161.20レベルを今週の上値の目途としたい。
注目のチャート水準:レジスタンス
・161.20:フィボナッチ・エクステンション100%(161.22)
・161.00:節目水準
・160.50:3月下旬の高値水準
・160.00:心理的節目の水準
・159.80:レジスタンスライン

1円幅の攻防、157円台までの反落を想定
米物価指数がドル安の要因となれば、ドル円(USD/JPY)は1円幅で下値の攻防を意識したい。

最初の焦点は159.00レベルの攻防だ。週足チャートでトレンドを確認すると、159.00をブレイクした後に長い下ヒゲが示現し反発するパターンが続いている。一方、1円下の158.00レベルは、サポートラインに転換する兆しが見られる。この水準をトライする局面でも反発を想定したい。

160円台の攻防では、為替介入絡みの突発的な円高を警戒したい。しかし、実際の為替介入以外での円高ならば、157円台へ上昇している13週線で反発する可能性がある。
注目のチャート水準:サポート
・159.00:サポートライン
・158.00:サポートライン
・157.21:13週線
・157.00:サポートライン


ドル円 4時間足チャート:3月下旬以降

TradingView提供のチャート TradingView提供のチャート

ドル円 週足チャート:2024年以降

TradingView提供のチャート TradingView提供のチャート

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