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ドル円見通し(4/10):ホルムズ海峡視界不良、CPIでドル高再燃を警戒 160円意識

IG証券のアナリストによるドル円予想。米イラン停戦合意後もホルムズ海峡の混乱続き、原油価格は高止まり。3月米CPIで米ドル高再燃を警戒。注目のチャート水準について。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 米イラン停戦合意を受けて外為市場では「有事のドル買い」が一服している。しかし、ホルムズ海峡は事実上の封鎖状態が続いており、先行きはなお不透明だ。11日の米イラン協議の進展次第では、原油高を通じた米ドル高再燃の可能性がくすぶる
  • 今日のドル円(USD/JPY)は、3月米CPIと4月ミシガン期待インフレ率で動く可能性がある。いずれも市場予想を上振れる場合は、米金利の上昇を通じた米ドル高による160円台の再トライを想定したい
  • ドル円が160円台の攻防となる場合は、160.50レベルの攻防に注目したい。一方、反落の局面では、サポート転換が確認された158円の維持が焦点となろう


米イラン停戦合意後もホルムズ海峡は視界不良

米国とイランは2週間の停戦で合意した。しかし、ホルムズ海峡の安全かつ完全な開放は早くも視界不良にある。停戦初日にホルムズ海峡を通過した船舶はわずか7隻で、いずれもイランに関係した船舶に限られた。イラン当局は通常航路の機雷リスクを理由に2本の安全航路を設定しており、航行の正常化には程遠い状況にある。

11日にパキスタンの首都イスラマバードで米国とイランが協議に臨む予定だ。ウラン濃縮やホルムズ海峡の管理体制、イラン制裁解除で双方の溝は依然として大きい。現実的な着地点としては、停戦延長と段階的なホルムズ海峡の開放あたりが予想される。

一方、協議で米イランの対立が鮮明となれば、以下で述べる「原油高→有事のドル買い」の再燃を警戒したい。


3月CPIで米ドル高再燃も

米イランの停戦合意を受けて、外為市場では「有事のドル買い」が一服している。しかし、前述の通りホルムズ海峡は事実上の封鎖状態が続き、原油価格は高止まりしている。9日の取引でWTI原油先物(5月限)は一時102.70ドルへ上昇する場面が見られた。ブレント原油先物(6月限)も、節目の100ドルを視野に高止まりしている。

11日の米イラン協議が難航すれば、2週間後の中東リスク再燃を意識した動きが、週明け13日から早くも再燃する可能性がある。イラン戦争以降、原油価格と米ドルの相関性が高まっていることを踏まえれば、「有事のドル買い」がそう簡単に後退する状況にはない。

原油価格 5分足チャート:9日の動向

原油価格 5分足チャート:9日の動向 TradingView提供のチャート

今日は3月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。ブルームバーグがまとめた市場予想では前月比+0.9%(コア+0.3%)、前年同月比+3.4%(コア+2.7%)と、いずれも上昇が見込まれている。中東の混乱に伴うエネルギー高の影響が早くも表れる見通しである。

米消費者物価指数(CPI)の動向:昨年2月以降

米消費者物価指数(CPI)の動向:昨年2月以降 ブルームバーグのデータを基に作成 / 3月予想(3日時点)

4月ミシガン大学の期待インフレ率にも注目したい。ブルームバーグがまとめた市場予想では、1年先が4.2%(前月3.8%)、5〜10年先が3.4%(前月3.2%)と、いずれも上昇が見込まれている。消費者が抱くインフレ期待は実際の物価動向を左右する。

CPIと期待インフレ率がともに上振れすれば、米金利の上昇を通じて米ドル高が再燃する展開を想定したい。

ミシガン大学期待インフレ率の動向:昨年3月以降

ミシガン大学期待インフレ率の動向:昨年3月以降 ブルームバーグのデータを基に作成

円安再燃も警戒

米イランの協議が不調に終わりホルムズ海峡の混乱が長引けば、この地域からのエネルギー輸入に頼る日本の貿易赤字の悪化につながる。また、中東不安で旅行需要が縮小すれば、「インバウンド需要の縮小→円買い需要の縮小」も懸念される。

5日のIG週間為替レポートや9日のIG証券ランチエクスプレスで指摘した通り、中東の地政学リスクによる「エネルギー価格の上昇→インフレ再燃」に対応するため、海外の主要中銀の利上げ観測が急浮上している。

翌日物金利スワップ(OIS)市場では、日銀が4月会合で利上げに踏み切る可能性が意識されている。しかし、他の主要中銀の利上げ観測が急速に高まる中では、日銀の利上げが円高要因となっても、一過性に終わることが予想される。日米実質金利差も考慮するならば、米ドル高の再燃と同時に円安の再燃も警戒したい。

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ドル円 週間見通し(4/6週):有事のドル買いで161円視野も、10日に米CPI

米イラン停戦合意も先行き不透明 米ドル高の継続と円安再燃を警戒 |IG証券ランチエクスプレス(第589回)


ドル円のチャート分析

160円の神経戦再び?
本日の3月CPIが米ドル高の要因となれば、ドル円(USD/JPY)は160円(160.00)の神経戦が予想される。

まずは、フィボナッチ・リトレースメント61.8%(159.20レベル)の攻防に注目したい(1時間足チャート、赤矢印を参照)。現在21日線がこのテクニカルラインと交差している。76.4%水準(159.50)レベルを突破すれば、160.00のトライが視野に入ろう。

160円台の攻防では、3月下旬に相場の上昇を止めた160.50レベルのトライを意識したい。この水準で反落すれば、ダブルトップ形成の可能性が浮上する。逆に160.50レベルをブレイクアウトすれば、次の節目水準161.00を視野に上昇拡大を想定したい。

前述の円安再燃による上昇拡大で160円台の攻防となれば、政府・日銀による為替介入を警戒した突発的な円高を想定しておく必要があろう。いずれにせよ、160円台以上では神経戦が予想される。

注目のチャート水準:レジスタンス
・161.00:節目水準
・160.50:3月下旬の高値水準
・160.00:心理的節目
・159.50:76.4%戻し(159.52)
・159.20:61.8%戻し、21日線(159.18)

158円の維持
3月CPIが米ドル安の要因となれば、ドル円(USD/JPY)は158円の維持が焦点となろう。この水準は米イラン停戦合意を受けた米ドル安を日足ローソク足で止めた経緯がある。また、年初からのトレンドを確認すると、サポート転換が確認された水準でもある。

同じくサポートラインへ転換する兆しがある158.50レベルの下方ブレイクは、158.00をトライするサインとなろう。

注目のチャート水準:サポート
・158.50:サポート転換を意識
・158.00:サポート転換した水準


ドル円 日足チャート:年初来

ドル円 日足チャート:年初来 TradingView提供のチャート

ドル円 1時間足チャート:4月上旬以降

ドル円 1時間足チャート:4月上旬以降 TradingView提供のチャート

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