米国株 週間見通し(5/18週):金利急騰にエヌビディア決算、ナスダック100は週後半に変動拡大も
ナスダック100の週間展望。米金利とエヌビディア決算にらみ。週後半の変動拡大を警戒。株価指数CFD「米国テク株100」の週間想定レンジは28000-30000。
インフレ懸念で金利急騰、米株高に冷や水
6週続伸中のナスダック100だったが、先週は109.79ポイント(0.38%)安と下落して終えた。主因は、10日のIG為替レポートで取り上げた4月のインフレ指標-消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)だった。CPI前年同月比は+3.8%と、2023年5月以来の高水準へ上昇。同PPIは+6.0%と、2022年12月以来の大幅な伸びとなり、インフレ再燃の懸念を強めた。
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注目すべきは、米債市場の動きだ。ブルームバーグのデータによれば、10年国債利回りは15日の市場で、1年ぶりに4.6%へ上昇する場面が見られた。強気相場にある米国株も先週の金利急騰を無視できず、15日の市場では株高をけん引してきた半導体株への売り圧力が高まった。ナスダック100は前日比1.54%安と、S&P500(1.24%安)以上に下落した。金利急騰は半導体株相場の熱狂と米株高に冷や水を浴びせた。
米10年国債利回り 日足チャート:2025年1月以降
ブルームバーグのデータで作成
米イランの停戦協議は暗礁に乗り上げ、ホルムズ海峡の混乱が長期化する懸念が強まっている。エネルギー供給不安を受け、米国のガソリン価格(全国平均)が4.5ドルを突破してきた状況も踏まえれば、今週の米株式市場でも“インフレ”と“金利リスク”が主要テーマの一つとなろう。
もう一つのテーマが、以下で詳述する20日取引終了後のエヌビディア決算だ。
20日にエヌビディア決算、週後半のナスダック100は変動拡大も
AI半導体大手のエヌビディア(NVDA)が20日の取引終了後に、2026年2-4月期(FY2027 Q1)決算を発表する。
ブルームバーグがまとめたコンセンサスによれば、1株当たり利益(EPS)は1.76ドル(前年同期0.96ドル)、売上高は前年同期比+78.9%の788億4200万ドルを見込む。データセンターの売上高は前年同期比+87.3%の732億4400万ドルと堅調な伸びが予想されている。Q1売上高総利益率(粗利率)の会社ガイダンスは Non-GAAPベースで75.0%(±50bp)。ブルームバーグ・コンセンサスは75.06%。最低でもコンセンサス以上が求められよう。
最大の焦点は業績見通しだ。Q2のEPSは1.95ドル(前年同期1.05ドル)、売上高は前年同期比+84.4%の862億ドルを見込む。データセンターの売上高は前年同期比+96.3%の約807億ドルが予想されている。一方、売上高総利益率は74.82%とQ1から若干の鈍化が見込まれている。どれも投資家の成長期待をつなぎとめる重要な項目だ。
エヌビディア決算見通し
出所:ブルームバーグ・コンセンサス / 5月15日時点
エヌビディアの株価は先週14日まで7連騰と好調だった。最高値の更新が続き、5月の上昇率はすでに+12.9%と急騰している。
日足チャートでトレンドを確認すると、15日の下落相場を受けても25日線との乖離率は8.5%、50日線との乖離率は16.7%と短期の過熱相場が意識されやすい状況にある。日足RSIは買われ過ぎの水準70へ到達した後に低下へ転じ、反落サインが点灯している。
短期的な過熱感が意識されやすい状況にある中、前述の決算項目で一つでもコンセンサスを下回れば、株価急騰の反動でエヌビディア株は調整売りに直面することが予想される。この場合は、今の半導体株相場をけん引しているマイクロンテクノロジー(MU)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、インテル(INTC)など主力半導体株も売り圧力が波及する展開を警戒したい。
エヌビディア 日足株価チャート:2026年以降
ブルームバーグの価格データを基に作成
一方、業績見通しを含め2-4月決算が投資家の期待に応える内容ならば、金利リスクの影響を相殺するかが注目される。いずれにせよナスダック100は、週後半の変動拡大を警戒したい。株価指数CFD「米国テク株100」は、以下にまとめたチャート水準の攻防に注目したい。
米国テク株100のテクニカル分析、週間想定レンジ28000-30000
今週の米債市場で長期金利がさらに上昇すれば、半導体株相場の調整加速を想定したい。
米国テク株100の日足RSIは「買われ過ぎ」の水準にある。半導体株相場が調整売りに直面すれば、4時間足チャートにまとめた各サポート水準の攻防に注目したい。
まずは13日以降、相場をサポートしているフィボナッチ・リトレースメント23.6%水準29000の攻防が焦点となろう。この水準付近には現在、4月以降サポートラインとして意識されている10日線が上昇している。週明け18日の取引から金利リスクが警戒され下落拡大となれば、38.2%戻し28600レベルのトライを想定したい。
金利上昇にエヌビディア決算の失望も重なれば、米国テク株100の調整売りが加速するだろう。このケースでは、節目水準28000への下落拡大が予想される。28000はフィボナッチ・リトレースメント61.8%戻しにあたり、直下には25日線が上昇している。テクニカル面でサポートラインとして意識されやすい28000を今週の下限と予想する。
なお、28000をも下方ブレイクする急落相場に直面する場合は、76.4%戻し27500レベルまでの下落を警戒したい。このラインは38.2%戻しと同じく、サポート転換が確認された水準でもある。
注目のチャート水準:サポート
・29000:23.6%戻し、10日線
・28600:38.2%戻し
・28000:下限予想、61.8%戻し、25日線
・27500:76.4%戻し、サポート転換の水準
一方、エヌビディア決算が金利リスクを相殺すれば、米国テク株100を下支えする要因となろう。
このケースでは、レジスタンス転換の可能性がある29400の突破を最初の焦点とし、先週の高値水準29677の突破を確認したい。この水準をブレイクアウトすれば、心理的節目の水準30000が視野に入る。しかし、15日の米株安は金利リスクを無視できない状況に陥りつつあることを示唆した。節目の30000トライでは急反落を警戒したい。
注目のチャート水準:レジスタンス
・30000:上限予想、心理的節目の水準
・29677:先週の高値水準
・29400:レジスタンス転換を見極める水準
米国テク株100 日足チャート:3月以降
TradingView提供のチャート
米国テク株100 4時間足チャート:4月下旬以降
TradingView提供のチャート
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