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東京エレクトロンとフジクラが続伸 日経平均株価も上昇

東京エレクトロンやフジクラなど主要ハイテク株の株価が5月22日も上昇し、外国人投資家の日本株への流入が続いている。米ドル/円相場ではついに円安に歯止めがかかった。

chart 出所:ブルームバーグ

5月11日に決算発表をした東京エレクトロン(8035)は、株価が同日から22日にかけて17.4%上昇した。フジクラ(5803)も決算発表後に好調に推移した主要テクノロジー関連企業の一つで、22日に好調な立ち上がりを見せて急騰した。

日経平均株価強気な姿勢を保ち続けており、外国からの投資が活発だった1990年以来の高水準で推移している。

東京エレクトロンが急騰

東京エレクトロンの株価は、5月第3週に引き続き、第4週の週明けから大きく上昇した。 22日、株価は前日から0.7%上昇し、17日から19日までの6.4%の株価上昇から続伸した。11日、同社は2023年通期決算を発表した。株主の関心を集めるような内容は含まれていなかったものの、同社の株価への追い風となったようだ。

しかし、同決算内容では、厳しい経済状況の中で、同社がまだ不況からの脱却を果たしていないことも明らかとなった。売上高が10.2%、営業利益が3.1%増加したものの、2022年度と比較すると顕著に増収増益が鈍化した。2023年度の同社の見通しでは、売上高が23%減少、営業利益が36.4%減少するという厳しい予測をしている。同社は、「マクロ経済の減速懸念や地政学リスクによる懸念」から、半導体グループからの設備投資が延期されたことを利益減少の理由に挙げている。

一方で、研究開発費として2000億円の投資を計画しており、これは過去最大規模の年間投資額となる。減収予想と大規模投資予定にも関わらず、株価が上昇した一因には、1200億円の自社株買いを発表したことが挙げられる。同銘柄の流通量が減少する中で、需要が高まることが期待されたようだ。

2月に入ってから、同社は予想を大きく上回る配当金を発表した。配当金総額は1338億円、1株あたりの配当金は854円となり、予想配当金額の731円と、さらには2022年度の配当金額760円のどちらも上回る結果となった。日本市場に投資家が殺到する中、この配当に加え、3月に実施した株式分割により、同銘柄には十分な流動性が見込まれる。

決算発表日の5月11日から22日の間で、同銘柄は17.4%上昇した。これは、配当落ち日前の高配当を狙った投資家心理によるものだ。

22日、フジクラも7.58%上昇し、日本のハイテクセクターのさらなる上昇を示した。東京エレクトロンと同様、決算では投資家を魅了するような新しい発表はなかったものの、営業利益が81.3%増となったことが、引き続き投資意欲を刺激したようだ。

日本株には楽観的な見方が残る

最近では、世界各国の投資家が日本株の想像を上回る強気な上昇に注目している。5月22日、日経平均株価は0.9%高の31,086円で取引を終えた。一方、33年ぶりの高値圏で推移しているTOPIX(東証株価指数)は、0.65%高の2,175円90銭で引けた。

長年のデフレによる影響で、日本株への投資意欲が減退していたが、潜在的な割安感に投資家が注目しているようだ。日本株の上昇の一因は、円安ドル高にある。米国債の債務不履行に対する懸念から、投資家は安全な通貨である米ドルに流れている。このため、輸出企業に対する需要が加速し、日本株に対する強気な姿勢が高まっている。

しかし、5月22日、米ドル/円相場は円安ドル高による上昇幅を取り戻し、0.6%下落した。ただし、外国人投資家の投資意欲が高まる中、日本株式市場は依然として楽観視されている。

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